てくてくvol.15
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夜空に描く一瞬のロマン父子で追い求め続ける、いつまでも感動の余韻が心に残る花火 「花火の魅力は、桜の花のようにぱっと咲いてぱっと散る、一瞬のロマンにあると思います。私は日本独自の和火に魅力を感じ、現代風なアレンジを加えて昔より明るく、さらに美しくしようと考えました。そこで火薬の材料となる松の産地や調合にもこだわるなど研究を進めました。花火は化学的な要素が大きく、花火業者によって色、形、音も千差万別で各社の個性が出るものです。当社はオレンジをコーポレートカラーにしていて、和火だけでなく洋火のオレンジも追求し、今では『山内オレンジ』と呼ばれるまでになりました」(浩行さん) 「幼い頃から父親の背中を追いかけて、たくさんの花火を見て来たので、家業を継ぐことは自然な流れでした。金属を使用する花火の色彩の研究はもちろん、安全第一とする花火業を営むための知識が必要不可欠だと感じ、大学では化学を専攻しました。さらに海外に留学し、高いレベルのコンピュータープログラミングや演出についても学びました。現在は県外の花火業者で勉強させてもらい、経験を積んでいます。いつの日か見る人たちの心に響く花火を作りたいです」(祐一さん)18

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