てくてくvol.15
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「富士山の伏流水で作られた氷は、透明感があり、硬く溶けにくいです。季節によって異なる食感や味が変わるのをお楽しみください」と三浦さん 東京で暮らす日々の中で、豊かな自然と心地よい環境に恵まれたふるさと富士河口湖町を懐かしく思うようなった三浦信彦さん。いつかは地元に戻って何かやりたい、やるからには地の利を生かし、地元の素晴らしい素材を使って飲食店を開きたいと考え、その思いを形にしていったといいます。 「富士山の周辺は、とにかく水がおいしいですから、この水を使ってかき氷を作ろうと思い、甘味処を始めることを決め、6年前に開店しました。私にとって飲食業は未知の世界でしたが、業者から氷を仕入れることはせず、富士山の伏流水を使って、自分で納得のいく氷作りに挑みました。当店では厚さ15㌢の氷を作るのに、専用の製氷機で24時間じっくり時間をかけています。そうすることで密度が高く、不純物のないクリアな氷ができるのです。密度が高い氷は硬く溶けにくいので、薄く削ることができ、優しい食感のふわふわしたかき氷になります。山梨はフルーツ王国ですから、旬のフルーツの味を楽しんでいただけるよう、シロップも手作りしています。フルーツ以外のシロップも自家製にこだわり、甘さがあってもすっきりとした後味になるように工夫しています」 「花火やかき氷は夏に楽しむイメージを持っている方が多いと思います。しかし、河口湖では夏だけでなく、冬にも花火大会が開催され、多くの人が楽しんでいます。かき氷も寒い冬は削った氷の状態が長くキープできるので食感の良さが際立ち、『かき氷通』のお客さまは冬のかき氷の方がおいしいとおっしゃいます。当店のかき氷は花火のような派手さはありませんが、シンプルながら一つ一つの質を追求し、完成させています。富士北麓の豊かな自然環境の中で、涼を求める夏だけでなく、凛とした空気に包まれる冬にも、四季折々の味わいをお楽しみいただけたらうれしいです」富士山の伏流水で作るかき氷は四季折々の優しい味わい富士河口湖町船津7673-1TEL.0555-73-8548営業時間:11:00~17:00※時期により、変更になる場合があります。定休日:月曜日河口湖の甘味とかき氷専門店信水堂手作りにこだわり、けれん味のない純粋なおいしさを追求季節ごとに異なる、かき氷の味わいの魅力を伝えたい信水堂さ ん代表三浦 信彦12

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