山梨てくてくvol.11
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雨畑の人々が守り伝える雨畑硯の文化。う連綿と続いてきた文化は、日本人にとってなくてはならないものだと思うからです」 「硯は早川町の大切な産業であり、文化です。これを後世に残していきたいといった思いから、 平成12(2000)年に硯匠庵が誕生しました。現在は地域の人々で硯匠庵管理協会をつくり、町からの委託を受けて管理しています。硯匠庵では、雨畑地区のものである坑道の管理も行っています。原石はどこからでも採れるわけではなく、坑道の中でも硯に適しているのは、わずか40〜50センチの幅の部分だけです。このように大変貴重な雨畑真石は、鋒鋩と呼ばれる表面の粒子が非常に細かく均一であるため、すり心地が良く、さらに水分の吸収が少ないので水持ちが良いという大きな特長があります。書にたけた方に話を聞いてみますと、やはり日本の墨に一番合うのは雨畑硯だろうと言われます。私たちにとっては、昔から受け継がれてきた硯は産業であることに違いはありませんが、それよりもむしろ日本人として、この雨畑硯という文化を何としても残していかなければという思いを強く持っています」/早川町雨畑709-1/0556-45-2210/9:00~17:00/火曜日(祝祭日の場合はその翌日)、年末・年始/一般200円、中・高・大学生100円住 所TEL開館時間休館日入館料 雨畑硯をはじめとする銘硯や古文書などを展示している。また、硯職人・望月玉泉さんの作業風景を見学できるほか、硯彫り体験、小物・ストラップ作りなどのプログラムも充実。硯や和紙などの販売も行っている。※各種製作体験は要予約雨畑硯の里 硯匠庵ほう ぼう11

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