山梨てくてくvo.08
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FEATURE農業者が出すものは、究極であるべきだと思っています 甲州市勝沼町菱山地区は、ブドウ栽培に最適な条件に恵まれた産地。「山梨の魅力を、農業を通じて発信したい」。そんな思いで開発された農業者としてのプライドを感じさせるその品は、色美しく、香り豊かなレーズン。このドライフルーツに注ぐ熱意と愛情を「ぶどうばたけ」の三森かおりさんに聞きました。 「レーズンでこれだけの色はなかなか出せません。一般的には黒いものがほとんどですよね」。そう言って三森さんが見せてくれたレーズンは、透明感のある美しい色合いです。 「本来のブドウの持つ色を残し、香りよく仕上げるために、原料は全て自社農園のもので、薬剤を一切使わずにゆっくり乾燥させています。ブドウの種類によっては2週間かけて乾燥させているものもあります。農業者が出すものは究極であるべきだと思っています。扱う製品には一切添加物を入れていません。クオリティーが高いだけでなく、その後ろに安心とか安全があることが絶対条件です。そのためには私たちが日々農業に一生懸命向き合うことと、どれだけしっかりした素材を出せるかという加工に対する姿勢が大事なんです。そのための労力は惜しみません」一粒一粒に愛情を込めてつくる、感動を与えられる味丹念に愛情込めてつくられたドライフルーツが、生果のように美しく輝くことを教えてくれたのは、心から農業を愛する作り手でした。 JR東日本の「TRAIN SUITE四季島」でも 販売しているレーズンの詰め合わせお皿に並べたレーズン。左上から時計回りでデラウェア、甲斐乙女、大粒黒丸(巨峰)、ロザリオビアンコ、甲斐路、シャインマスカット、大粒ハーフ(ピオーネ)、ウインク、ゴルビー、枝付きデラウェア10

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