令和3年度子育てハンドブック
3/52

 まずは医療機関で確定診断を受けましょう。分娩医療機関の選定や里帰り出産などについて家族と相談して出産計画を早めに立てましょう。●妊娠高血圧症候群に気をつけましょう 妊娠高血圧症候群は、母体に生じる症状として、むくみ(体重の急な増加)、尿蛋白、血圧の上昇(高血圧)などがあり、胎児の発育にも影響します。治療には、薬物療法に加えて安静とカロリーコントロールとともに、特に塩分や脂肪分を制限してタンパク質やカルシウムを多く取り、高血圧やむくみを改善する食事療法が不可欠になります。規則的な生活を心がけ、軽い運動やマタニティビクスなどで太りすぎを予防し、食事はバランスを考え塩分を控えめにしましょう。また、自分に合ったリラックスも大切です。●たばこと酒の害から子どもを守りましょう たばこの煙の成分が胎児まで運ばれると、胎児の発育を遅らせ低体重や早産、乳幼児突然死症候群(SIDS)などを引き起こします。たばこの煙は胎児に悪影響を与えるだけでなく乳幼児の肺炎や気管支炎、ぜんそく、中耳炎などの発症発病と悪化の原因にもなります。妊婦自身の禁煙はもちろんのこと、周囲の人も、妊婦や赤ちゃんのそばでは禁煙が必要です。 また、アルコールも胎盤を通過しやすく、胎児の発育に影響を及ぼします。妊娠したら、飲酒しないようにしましょう。出産後も授乳中は飲酒を控えましょう。 母子健康手帳は、ママと赤ちゃんの健康を見守るために作られています。生涯の健康づくりの基盤となるこの時期に交付され、妊娠・出産・成長における喜びや悩みを記録することで、ママと赤ちゃんの関係者とのつなぎ役にもなります。 健診や予防接種を受けるとき、病気などで受診をするときには、忘れずに持参しましょう。ママの心配ごとへの助言をもらえたり、診療の助けにもなります。お住まいの市町村では、母親学級(両親学級)や妊産婦の訪問指導など、健やかな妊娠と出産のための支援があります。お気軽に各市町村窓口(p.43)にお問い合わせください。 ママと赤ちゃんの健康を守り、妊娠が順調かどうかをチェックするためのものです。妊婦さんの健康管理の充実と経済的負担の軽減のため、14回の妊婦健康診査受診票の交付により、市町村が健診費用の一部を助成しています。受診票の中には、HTLV-1など母子の健康管理に大切な検査もありますので、積極的に活用し妊娠中の健康管理に活かしましょう。 妊娠が確認されたら、妊娠の届出をお住まいの市町村に早めに提出し、母子健康手帳の交付を受けましょう。できるだけ妊娠11週までの届出を心がけましょう。 また、届出の際には、母子健康手帳、妊婦一般健康診査受診票が交付されます。妊娠中の生活や栄養など心配ごとについての相談もできます。妊娠と出産● 妊娠したら ●1▶赤ちゃんのはぐくみのスタートです!妊娠かな?と思ったらワンポイントアドバイス〇 母子健康手帳〇 妊婦健康検査妊娠の届出 妊娠は家族にとってうれしいことです。新しいいのちを、家族みんなで喜びましょう。 赤ちゃんは、ママのおなかの中でちゃんと聞いています。 妊娠中から、パパ、ママ、家族みんなで話しかけたり、ママのおなかにふれたり、耳をあてたり、 たくさんスキンシップをとりましょう。赤ちゃんは安心感に包まれて健やかに成長します。妊娠と出産1

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る