国文祭公式記録ウェブブック
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夏のステージ-山河、きらめく。-064Yamanashi Kokubunsai 幕絵とは、江戸時代に、甲府城下で道祖神祭のために制作されたものです。甲府城下の商人達は競って有名な画家を呼び、名所などを描かせ、数百枚の幕絵で城下町の通りを飾ったといわれています。歌川広重の作品も県内に現存し、その大きさは横10メートル、縦1.6メートルという大きなものです。  富士の国やまなし国文祭では、山梨の古い文化を掘り起こし、みつめ、つなげていくという思いをこめて、8月10日に「幕絵甲子園2013」を開催しました。「幕絵甲子園2013」は、昔の甲府城下の賑わいを思い、今の山梨を思い、美術の団体戦として12チームが幕絵を描き上げる公開アートパフォーマンスとしました。当日は、灼熱の太陽の下で、パフォーマンスあり、工夫ありの見応えのある10メートルの作品が3時間でできあがり、観る人を驚かせ、魅了し、古くて新しい山梨の文化の発信となる大会となりました。 幕絵甲子園2013で制作された作品は、秋のグランドステージで全て甲府駅北口ペデストリアンデッキに飾り、更に多くの方に見ていただきました。 山梨の江戸時代の幕絵文化を多くの人に知ってもらい、幕絵の大きさから当時の甲府城下の賑わいを感じることができたことは、文化の掘り起こしという点と幕絵を県内外に発信したという点で意義のあるものとなりました。 また、今までになかった美術の団体戦を公開パフォーマンスで行なうという意味でも古くて新しい山梨の文化を多くの人に楽しんでいただくとともに、地域の伝統文化の再生となる事業となりました。幕絵甲子園2013■ 開催日/平成25年8月10日(土)■ 開催場所/甲府駅北口よっちゃばれ広場■ 開催趣旨・状況■ まとめ

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