国文祭公式記録ウェブブック
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秋のステージ-実りの感謝、次代へ。-282Yamanashi Kokubunsai 「芋の露連山影を正しうす 蛇笏」 「水澄みて四方に関ある甲斐の国 龍太」 俳壇の巨匠である飯田蛇笏・龍太親子が、創作活動を続けた生誕の地笛吹市で、国民文化祭文芸祭俳句大会を開催するにあたり、俳句文化の振興や飯田親子の出身地であることをより周知したいという思いで、大会に取り組みました。 これまで、小・中学生俳句会や、NHK学園との共催の笛吹市俳句大会、講演会「龍太を語る会」、市民講座や小中学生向けの俳句教室などの開催により、俳句の裾野を広げるように努めてきました。 2日の吟行では、飯田親子の居宅である山廬を特別公開したところ、300名を超える来場者があり、関心の高さが窺えました。 3日の大会の事前投句の講評は、一般の部を中央の3団体と山梨県の代表、学生の部を(公社)俳人協会の代表が行いました。薩摩琵琶の演奏では、入賞作や飯田親子の俳句とコラボレーションするなど、新たな可能性を提案することができました。講演では、日本人の心と俳句について語っていただき、当日投句の表彰、次期開催地の挨拶と続き、盛会のうちに閉幕いたしました。 事前投句には、2万6千句を超えるという、近年にない多数の投句をいただきました。特に、従来から取り組んでいる学生の投句が多く、俳句文化の裾野を広げるように努めてきた成果と言えます。また、海外からの投句も増え、国民文化祭の開催理念に近づけたことは大変意義深いものがあります。 当日投句者は228人と予想を下回りましたが、吟行地の魅力を引き出した句が、多く見受けられました。特に、市民講座の受講生やOBが入選するなど、これまでの俳句の普及の成果が現われました。また、両日あわせて、多くのスタッフやボランティアが臨機応変に対応し、スムーズな大会運営ができました。 今後も、小・中学生俳句会や笛吹市俳句大会などを継続して開催し、飯田親子が残した俳句の心を継承し、より多くの方々に広めていきます。今大会が、俳句の里として、俳句文化の普及・発展に繋がるものとなったと思います。《吟行》11月2日(土) 13:00~16:00 吟行地/山廬、岡・銚子塚古墳、甲斐国分寺跡《俳句大会》11月3日(日) 9:00~ 当日投句受付10:30~ 開会(当日投句受付終了)、主催者挨拶(文化庁長官代理、笛吹市長)     選者紹介、事前投句表彰式、講評13:15~ 記念演奏      薩摩琵琶演奏 友吉鶴心14:05~ 記念講演     演題 「季節と言葉」     講師 大峯あきら 「晨」代表、(公社)俳人協会顧問文芸祭俳句大会見つけよう四季の彩り ーようこそ蛇笏・龍太の里へー■ 開催日/平成25年11月2日(土)・11月3日(日・祝)■ 開催場所/笛吹市スコレーセンター      吟行地(山廬、岡・銚子塚古墳、甲斐国分寺跡)■ 開催趣旨・状況■ まとめ■ プログラム笛吹市文芸

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