国文祭公式記録ウェブブック
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秋のステージ-実りの感謝、次代へ。-276Yamanashi Kokubunsai 「酒折連歌」に興味関心のある全国の多くの人々から作品を募集するとともに、片歌問答のルーツを訪ねることを通して、世代をこえた新しい出会いと交流の場を提供することをテーマに、「酒折連歌」祭として、「酒折連歌賞」「酒折連歌講座」「酒折連歌の歴史展」の三つの事業を開催しました。 酒折連歌賞では、5・7・7の問いの片歌に対し、答えの片歌を5・7・7で返す「酒折連歌」の作品を全国から募集しました。1月21日に問いの片歌を発表し、2月1日から9月20日までの募集期間中に全国各地・様々な年代からご応募をいただき、11月9日には優秀作品の表彰式とトークショーを行いました。 酒折連歌講座では、連歌に関する実作や鑑賞等の講座を開講しました。全4回の講座では、「古典の連句と酒折連歌」、「酒折連歌を楽しむ」、「俳句と酒折連歌」、「酒折宮と古代甲斐国」をテーマにお話していただきました。 酒折連歌の歴史展では、連歌発祥の地「酒折宮」において、11月1日から10日まで、酒折連歌に関する資料を展示し、地理的・歴史的背景や伝統芸能についての紹介を行いました。多くの方にご来場いただき、古代の歴史に思いを馳せていただきました。 酒折連歌賞では、8ヶ月の募集期間中に29,628句という大変多くの応募をいただきました。歌人、俳人、作家など多彩な顔ぶれの選考委員から出された問いの片歌に、皆様楽しみながら応募され、作品を鑑賞するだけでなく、創作することの喜びを感じていただけたと思います。表彰式では、上位入賞者5名の表彰のほか、辻村深月氏によるトークショーも開催し、辻村氏の著作「ツナグ」の題名も、酒折連歌も、会場となった山梨学院大の駅伝も、何かを“つなぐ”ものという点で共通しているといった興味深いお話を聞くことができ、約400人の来場者に楽しんでいただくことができました。 酒折連歌講座では、連歌の作り方や歴史についての興味深い話を伺うことができ、連続して受講される方の数も多く、全4回の講座を通して、約640人の方にご来場いただきました。 酒折連歌の歴史展では、酒折連歌に関する資料を展示し、ボランティアスタッフにより解説を行いました。OPセレモニーでは、シンガーソングライターの伸太郎氏による酒折連歌イメージソング「風なりて」が歌唱され、山梨学院中高合唱部のコーラスとともにイベントを盛り上げ、会期中には雅楽の演奏や能・稚児舞などのイベントも行われました。また、バスツアーや県外からの視察も多く見えられ、地元からも「素晴「酒折連歌」祭連歌発祥の地・甲府市酒折を訪ねて ~言の葉連ねて歌あそび~《れんれんと5・7・7の片歌問答》■ 開催日/平成25年5月11日(土)、7月13日(土)、9月14日(土)、11月1日(金)〜10日(日)■ 開催場所/山梨学院大学、酒折宮甲府市文芸■ 開催趣旨・状況■ まとめ
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