国文祭公式記録ウェブブック
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秋のステージ-実りの感謝、次代へ。-266Yamanashi Kokubunsai 平成23年12月、京都・清水寺で発表された“今年の漢字”は「絆」でした。平成23年は、東北地方を中心に東日本大震災に見舞われ、日本中が改めて「命」の尊さ、「きずな」の大切さを感じた一年となりました。 翌1月、国民文化祭笛吹市現代詩企画委員会で、現代詩の祭典事業のテーマを「いのちのきずな 詩のきずな」、開催趣旨を「現代詩を身近なものにし、詩の愛好者の層を広げ、心の豊かさを醸成するとともに、“いのちのきずな 詩のきずな”のテーマを深め合う大会とすること」が決まりました。 文芸祭現代詩大会では、全国からテーマに沿った詩の作品を募集し、審査し、表彰しました。東日本大震災からまだ2年余りということで、地震や津波を題材とした作品も見受けられましたが、「命」や「きずな」を題材とした力強い作品が多かったように感じます。 また、祭典では、表彰式のほかにも、郷土出身の詩人にちなんだ催し「堀内幸枝の詩の世界にあそぶ」や「詩はきずなをつくれるか」と題した鼎談など、2会場で2日間にわたりテーマに沿った事業を実施しました。 全国の小学生、中・高校生及び一般からテーマに沿った詩作品を募集したところ、45都道府県から6,465篇の作品の応募がありました。作品の数もさることながら、応募者や審査員、参加者が、「命」や「きずな」について真剣に考えた祭典ではなかったかと感じています。また、作品の質については、審査員から「どの作品も体験に基づいたり、自己と向き合ったりと、いずれも甲乙つけがたい作品であった」という評価を得ています。 10月26日、甲斐いちのみや金桜園で開催した「堀内幸枝の詩の世界にあそぶ」では、黄葉したブドウ棚の下の特設ステージで、郷土出身の詩人・堀内幸枝にちなんだ講演や合唱等で盛り上がりました。ステージ終了後には、堀内幸枝さん縁の地をバスで巡り、ガイドの案内により幸枝さんの詩の世界を満喫しました。 27日、笛吹市スコレーセンターで開催した文芸祭現代詩大会では、表彰式のほか、鼎談、合唱、詩の群読等のアトラクションを実施し、「いのちのきずな 詩のきずな」のテーマを深め合う祭典となりました。 祭典を通じて、詩の愛好者も増えたのではないか思います。国民文化祭の事業として開催した現代詩の市民講座からは、自主的に詩作に取り組むグループも立ち上がりました。○堀内幸枝の詩の世界にあそぶ (10月26日、甲斐いちのみや金桜園・特設ステージ) 開会のことば(笛吹市教育委員会教育長)、主催者あいさつ現代詩の祭典いのちのきずな 詩のきずな■ 開催日/平成25年10月26日(土)・10月27日(日)■ 開催場所/甲斐いちのみや金桜園、笛吹市スコレーセンター■ 開催趣旨・状況■ まとめ■ プログラム笛吹市文芸

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