国文祭公式記録ウェブブック
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夏のステージ-山河、きらめく。-236Yamanashi Kokubunsai 韮崎の地は、武田氏の氏神八幡宮や、信玄の嗣子勝頼の築城による新府城など、歴史に彩られた武田家ゆかりの史跡・文化財が多く残っており、この山紫水明の地武田の里で応募された漢詩を味わい文化交流の輪を広げることを趣旨に開催しました。 9月28日の吟行会は、山梨県内外から多くの参加者が集い、審査員の皆様とともに甲斐武田家ゆかりの新府城跡、信玄堤などを巡っていただきました。 吟行会終了後には、同様に多くの漢詩愛好家が集い、審査員を囲んで交流会を開き、漢詩の魅力について語り合い、親交を深めました。 9月29日の漢詩大会は、やはり地元武田家に関連した民謡「正調武田節」「新府城」などによる歓迎アトラクションに始まり開幕しました。式典では応募総数569作品の中から選ばれた入賞・入選作品を表彰し、表彰後には、全日本漢詩連盟常務理事 窪寺貫道様より選評をいただきました。 式典後には、全日本漢詩連盟会長 石川忠久様に「日本人の漢詩~山水をうたう詩~」を演題にご講演いただき、講演終了後から午後の部の開始までの間に地元の山梨県立韮崎高等学校及び山梨県立北杜高等学校の書道部に「書道パフォーマンス」を披露していただき、大会を盛り上げていただきました。 午後からは、特別賞作品の作者紹介及び朗詠による発表を行い、吟舞(群舞)・詩舞の披露により閉幕とし、漢詩の世界を存分に満喫いただき、大会は盛会の内に幕を閉じました。 山梨は古くは戦国時代の名将武田信玄公の「新正口号」をはじめとする漢詩17首が広く愛唱され、明治時代からは富岡敬明の「甲斐吟社」をはじめ様々な結社が競い合い、また、香川香南・笠井南村など多くの宗匠を輩出し、全国的にみても漢詩が盛んな地域でありました。 今回、国民文化祭を通じて韮崎で全国各地より漢詩愛好家の皆様をお迎えして交流できたことは、漢詩文化を継承し普及と発展につなげていくためにも意義深いものであり、若年者からの応募も多数いただき、世代・地域を越えて漢詩を通じた交流の輪が広がっていることを感じさせるものでした。 開催に当たっては、企画委員をはじめ、山梨県漢詩連盟等各種の文化団体の皆様から多大なるご協力をいただき、ご来場の多くの方々から好評をいただく中で幕を閉じることができました。●吟行会 9月28日(土) 13:00~16:00●交流会 9月28日(土) 17:30~19:30●漢詩大会 9月29日(日) 10:00~14:30 10:00 歓迎アトラクション 民謡 演目 「正調武田節」「新府城」「綾棒踊り」文芸祭「漢詩」知られざる漢詩王国山梨で詩情豊かな風雅の集いを■ 開催日/平成25年9月29日(日)■ 開催場所/東京エレクトロン韮崎文化ホール韮崎市文芸■ 開催趣旨・状況■ まとめ■ プログラム
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