国文祭公式記録ウェブブック
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夏のステージ-山河、きらめく。-230Yamanashi Kokubunsai大正琴の祭典悠久の響きを南アルプスのふところに■ 開催日/平成25年9月28日(土)・9月29日(日)■ 開催場所/桃源文化会館音楽南アルプス市 大正琴は、今から約100年前の大正元年(1912年)に、タイプライターにヒントを得て日本人が発明しました。ボタンについている数字をたよりに演奏できるため、家庭用楽器として大正時代に大流行しましたが、現在でも根強い人気があり、南アルプス市内でも市文化協会など大正琴愛好家の方々が熱心に活動しています。 南アルプス市は、平成15年に4町2村が合併して誕生しました。今年はちょうど10周年の節目の年にあたります。人口およそ73,200人、山梨県の西側、南アルプス山麓に位置し、美しい自然に囲まれた地域です。2日間この素晴らしい自然の中に大正琴の響きが広がることを願い、また愛好者同士の出会いと交流の場を創ろうと「大正琴の祭典」を開催しました。 28日は県内の21団体、29日は全国各地から32団体をお迎えし、地域・流会派を越えて大正琴のやわらかく美しい音色が響き渡り聴く人の心を癒しました。 また、会館の外では市の商工会や農協などの団体による物産展が開催され、軽食や果物等の特産品の販売など、出演者・観客の垣根を越えて交流の輪が広がりました。そして、受付付近のエントランスホールでは、小・中・高校生等のボランティアスタッフによる野点コーナーを設置し、来場者へ無料で抹茶とお饅頭が振る舞われました。また、小さな子どもにも気軽に大正琴に触れていただくことを目的に「大正琴体験コーナー」を設置し、常時文化協会の方に指導してもらえるサービスを行いました。 本番前日のリハーサルは時間を要してしまいましたが、本番において前日のリハーサルが活かされ、スムーズに祭典を進行することができました。 各流会派、出演団体それぞれが工夫を凝らした演奏は、観客を飽きさせることなく皆が最後まで大正琴の音色に聴き入っていました。開演から終演まで満席の状態が続いていたのですが、改めて大正琴の人気の高さを実感しました。 また、両日ともお昼の休憩前には特別演目として、桃源ホールのシンボルであるパイプオルガンの演奏を行いました。パイプオルガンの音色を初めて聴かれる方も多く、祭典の目玉の一つ■ 開催趣旨・状況■ まとめ

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