国文祭公式記録ウェブブック
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春のステージ-いのち、萌えたつ。-166Yamanashi Kokubunsai 小菅村は秩父多摩国立公園内にあり、都内を貫流する多摩川の源流部に位置しており、「郷土芸能フェスティバル」では美しい流れをたたえる多摩川に根付いた郷土芸能を集め、上演することで多摩川の文化的な魅力を再認識する契機とすることを趣旨として開催しました。 当日はすがすがしい晴天に恵まれ、人口800人ほどの小菅村に13,000人もの来場者がありました。上演は昼の部と夜の部に分かれており、昼の部ではまず多摩川流域の郷土芸能として東京都府中市の武蔵国府太鼓翔駒会の皆さんによる迫力のある太鼓の上演が行われました。多摩川の初めの一滴から海に至るまでの流れをテーマにした曲も披露され、大変好評を博しました。つづいて多摩川源流部の郷土芸能として小菅村橋立地区に古くから伝わる橋立神代神楽「三番叟」の舞が上演されました。源流部の無病息災を祈る勇壮な舞に多くのお客様より拍手が贈られました。 夜の部では日本一のお松焼きをバックに小菅村の郷土芸能である大菩薩御光太鼓の演奏が行われ、お松焼きの炎と小菅川の流れの中に太鼓の響く大変幻想的なステージとなりました。 郷土芸能フェスティバルは第26回多摩源流まつりと同日開催で行われました。源流まつりでの小菅村の味コーナーと体験コーナーも来場いただきましたお客様より好評の声をいただくことができました。 「郷土芸能フェスティバル」では国民文化祭事業の中にあって、なおかつ多摩川という限定的ではありますが、ひとつのテーマに絞ることで、多摩川の文化的な魅力を掘り起こす事業になったのではないかと考えています。 「源流部と流域部の郷土芸能にはそれぞれ特色がありながら、どこか共通している点があるように感じ、村と都市部のつながりについて考えるきっかけとなった」とお話ししてくださるお客様もおり、大変うれしく感じました。郷土芸能フェスティバル多摩源流の地に集う 郷土芸能■ 開催日/平成25年5月4日(土・祝)■ 開催場所/小菅村池の尻スポーツ広場小菅村伝統芸能■ 開催趣旨・状況■ まとめ

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