fureai.vol89
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いにし標高3776メートル、日本最高峰の富士山は、その圧倒的な姿と繰り返す噴火によって、古来より人々の畏敬を集める“信仰の対象”でした。麓から山頂に至る過程は「登拝」と呼ばれ、単なるレジャーではなく、心身を清めながら神聖な領域へと足を踏み入れる信仰の実践そのものだったのです。五合目発の登山が主流となったいま、麓から続く「古えの登山道」が、改めて注目を集めています。富士山信仰の歴史と深く結び付く古道││その再整備は、新たな登山の形を見いだし、富士山の歴史的・文化的価値を改めて見つめ直す試みです。しかし、近代以降は交通網の発達と観光化の波が、登山の形を一気に塗り替えました。特に1964年の「富士スバルライン」開通により、車で五合目まで手軽に行けるようになると、麓から歩いて登る人が激減しました。結果、登山者が五合目以降に集中し、現在は混雑や自然環境への負荷が問題に。同時に、富士山が持つ歴史や文化的価値、そこに宿る精神性の希薄化が、大きな課題となって  8信仰文化の再発見古の登山道と巡礼路をいま︑ふたたび歴史に埋もれた“麓からの道”へ動き出した古道の再整備富士登山は信仰であるとともに、江戸時代からは名所や絶景を楽しむエンターテインメントとしても親しまれてきたことを示す古地図信仰の場である吉田胎内の本穴の傍にある「吉田胎内溶岩樹形第1」富士登山の入り口となる馬返(うまがえし)。乗ってきた馬を引き返させたというのが地名の由来。神聖な山に四つ足の動物を入れることを忌み嫌ったという説がある信仰文化

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