tnamin Viietnamたわわに実ったシャインマスカットの房を手に、その甘さに頬を緩めたのは、遠くベトナムから山梨県を訪れたクアンチ省(旧クアe V 6ンビン省)の訪問団です。2023年、山梨県はベトナム中部に位置するクアンチ省と姉妹友好県省を締結。翌24年には北部のラオカイ省(旧イエンバイ省)とも国際交流覚書を交わし、現在は南部のタイニン省(旧ロンアン省)とも新たな関係構築が進行中です。北・中・南、それぞれの地域と結び付けば、今後ベトナムとの交流がより進んでいくことが期待できます。こうした外交的な動きを支えるのは、「農産物」と「人」という、山梨らしい二つの軸です。2024年2月、山梨県内の高校生20人がクアンチ省を訪問し、現地のヴォーグエンザップ高校の生徒と交流しました。英語を介して互いの文化を紹介し合い、参加者の一人は「SNSを通じて、いまも連絡を取り合っている」と話します。この訪問は、2023年5月に長崎幸太郎知事がベトナムを訪問した際の合意がきっかけで実現しました。このとき、現地では農業、人材交流、エネルギー分野での連携について協議されました。同年9月には、クアンチ省の訪問団が甲州市のぶどう農園や、甲府市・米倉山の水素エネルギー研究施設「次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジ(通称・ネスラド)」を視察。クアンチ省は、カーボンニュートラル実現に向けた再生可能エネルギーの開発分野で風力発電に力を入れているため、余った電力の活用に向け、山梨県が誇るパワー・ツー・ガス(P2G)システム(詳細は8ページ)に強ベトナムの特徴●安定的な経済成長●豊富な若年労働者●50年以上の日本との外交関係●豊かな食文化ベトナム向けにFacebookで県産フルーツの情報発信中農産物を通じた絆、高校生の国際交流、外国人労働者とその家族への支援──。山梨県とベトナムとの関係が、大きく広がりつつあります。実りある交流の先に見えてくるのは、共に未来を築く関係です。フルーツと高校生がつないだ友好関係フルーツや人的交流で強まるベトナムとの結び付き
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