行政主導の交流にとどまっていた姉妹都市の関係がいま、県民一人一人が主役になる新たなステージへ進化を遂げようとしています。かねてより、山梨県は「誰もがA 2自由に選択し、挑戦できる社会」の実現を目標としてきました。文化や価値観の異なる人々と触れ合い、学び合う国際交流はその重要な柱の一つと考え、2025年現在、山梨県は世界各地の6都市と姉妹友好関係を締結しています。県ではさらに未来を見据えた取り組みとして、従来の姉妹都市関係の在り方を見直し、六つの「戦略的互恵関係都市」を加えた、新たな「国際交流2・0」へとバージョンアップを図っています。 文化交流や友好・親善を目的として、特定の都市同士が結び付く姉妹都市間の交流は、これまで行政間で行われるのが中心でした。今後はこれまで培ってきた信頼関係を礎に、文化、経済、教育などの分野で民間同士の実益をもたらす交流へと発展させていきます。 山梨県のリソースを活用して国際的な課題の解決に貢献することで、世界における山梨県の価値向上を見据えています。他国が山梨県と手を結ぼうとする理由は日本、そして山梨県のノウハウや産物を必要としているから 日本は災害を乗り越えてきた国です。そのため、山梨にもインフラや防災関連など、多数の技術が蓄積されています。また、山梨県が誇る再生可能エネルギーを利用してつくられた「グリーン水素」を求める国も多く、県が持つ情報を提供することで他国の課題も解消できる可能性があります。 「国際交流2.0」はQ.これまでとどう違う?A国際交流のバトンがなぜ国際交流が大切なの?行政から県民の皆さんに手渡されますアメリカカリフォルニア州アメリカ アイオワ州ブラジル ミナスジェライス州課題を解決するため 山梨県に限らず、現在、日本は少子高齢化の影響で国内市場の縮小や労働力不足が問題視されています。国際交流を進めることで、成長を続ける海外巨大マーケットへ進出できたり、県内で不足しているIT人材や介護人材を確保したりすることで、これらの懸案の解決に大きな力となります。Q.A山梨県を取り巻くQ.山梨県が目指すのは、これからの時代にふさわしい、開かれた国際交流のかたち。山梨から世界へ、文化、経済、教育と、あらゆる分野で県民一人一人がつながりの担い手となる新しい国際交流のモデル―「国際交流2.0」―が動き始めています。山梨は新たなステージへ.0への発展
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