[第2特集]国内最大級のグリーン水素製造拠点組み立て中の水電解装置杜市にあるサントリー天然水 南ア北ルプス白州工場。約82万㎡の広大な敷地の一角に、画期的な設備が誕生しようとしています*。 県が民間企業と共同で開発した「やまなしモデルP2Gシステム」は、再生可能エネルギー由来の電力で水素を作る装置です。サントリー工場隣接地に設置したこのシステムから、サントリーへ水素を供給します。稼働すれば国内最大級のグリーン水素製造拠点になります。 P2Gシステムで製造された水素は、配管により工場内に送られ、ボイラー燃料となります。ボイラーで熱せられた高温の蒸気がサントリー天然水の殺菌過程などの熱源として利用されます。 まだまだコスト面の課題が残る水素の製造。それでもサントリーが導入に踏み切ったのは、「グリーン水素」の環境価値があるからです。サントリーが掲げる企業活動の目的は、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす」こと。さまざまな環境保全活動に取り組んできたサントリーにとって、工場でCO₂削減につながるグリーン水素を使うことは大きな意義があるといいます。*新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業水素利用10天然水工場(水素ボイラ) 来年3月をめどに国際水素サミットを開催する山梨県。足下の国内では、県が開発した水素関連技術が次々と活用されています。 カーボンニュートラルのトップランナーとして、前進を続けています。やまなしの水素関連技術、国内で活用進む
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