きる手軽な交通手段になります。トラムの動力源は、山梨県でつくっているグリーン水素の活用を想定しています。富士トラムの特徴はここ!なぜ来訪者コントロールにつながる?冒頭に描いた「やまなしの未来予想図」のように、県民の皆さんは、家の近くにできたトラム駅から乗ればリニア駅に行けます。そして、リニアに25分乗れば東京に、45分で名古屋に着きます。県民の皆さんにとって、リニアが普段使いでリニアによる東京へのルートができることは県民の普段の暮らしやビジネスにも影響します。東京が通勤・通学圏内になるからです。東京に転勤になっても引っ越しをせずに済みます。東京に本社を置く会社が山梨へ移転してくるケースも出てくるでしょうし、大都市圏で働いている人たちが、暮らしや子育て環境が整っている山梨へ移り住む動きも加速することが期待できます。こうした変化が、人口減少対策にも好影響を与えるはずです。これまで県内を訪れる観光客は、富士山観光がメインだったかもし富士トラムを一言で表現すると、「電車の形をしたニューモビリティ」です。ゴムタイヤなので、レールを走る鉄道に比べて走行音が小さく、快適で上質な旅を満喫できます。まさに電車とバスのいい富士山麓とスバルライン五合目を結ぶトラムは、車両に搭載したセンサーが道路上の白線や道路にとこ取りなのです。れません。しかし、県内には他に幾つもの観光名所があります。リニアを経由して山梨県内のトラム周遊が実現することで、観光客は、富士山の行き帰りに石和温泉に寄ったり、笛吹川フルーツ公園で旬の果物を楽しんだりすることも簡単にできるようになります。このように、県内の観光地が活性化していくことは、地域経済にも好影響を与えると考えています。県は、富士北麓地域で「富士五 5み取って走行します。白線はスバ埋め込んだ磁気マーカーなどを読ルライン上に線を引くだけで、磁気マーカーの場合も間隔を空けてマーカーを埋設する工事のみなので、環境への影響は最小限です。グリーン水素とは、再生可能エネルギーでつくられた水素のことで、製造過程で二酸化炭素を排出しないため、「脱炭素社会」の実現湖自然首都圏構想」を進めています。最新のアートや、水素などの先端技術を生かして「世界に類を見ない先進的地域」を創る構想です。トラムでつながった富士北麓地域は、世界中の人々がリニア駅を経由して集まり、交流を深める拠点になります。リニア駅を起点に、県内各地をつなぐ富士トラムが「新しい山梨県のカタチ」を創り上げていくことにつながるでしょう。に貢献します。県企業局がリニア駅近くの米倉山(甲府市)で運営する施設は水素・燃料電池に関する世界最高水準の研究開発拠点で、企業や研究機関が集結しています。富士トラムの動力源として、県産のグリーン水素が使われることで、世界中に「水素先進地域」という実績と名声が広まり、山梨ブランドの向上にも寄与します。そして、富士トラムの導入が、富士山登山鉄道構想がそもそも目マレーシアで試験走行中の車両
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