ふれあいvol76
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 GIは「地理的表示」を意味する「Geographicaldication」の略称。GI制度はお酒の地域ブランドを確立するために始まった制度で、国の指定を受けることにより、産地を独占的に名乗ることができます。 指定を受ける地域は、製法などで独自の基準を設けることにより、味わいなど、そのブランドならではの品質を保証しています。 本県では、平成25年にワイン、令和3年に日本酒でGI「山梨」が指定されました。同一県が2つの酒類  でGI指定を受けたのは全国初でInす。 山梨県は、山々に囲まれ、そこに降る雪や雨が伏流水となり、「天然の水がめ」と呼ばれるほど豊富な水をたたえる地です。 山々により、複数の水系が構成されている中で、GI「山梨」の日本酒は仕込み水の採取地を6水系に限定しています。この水系の限定はGI「山梨」ならではの取り組みです。6つの水系から採取する水で作られた日本酒はそれぞれ違った味わいがあるといわれています。 山々に磨かれる山梨の水は、酵母の栄養となるミネラルを適度に含んだ軟水。この水と冬の底冷えするほどの寒さによって日本酒の発酵は穏やかに進みます。 GI「山梨」に認定された日本酒「七賢」を醸造する山梨銘醸(北杜市)の醸造責任者、北原亮庫さんはこう語ります。 「七賢をつくるときに使う水は、甲斐駒ケ岳に降った雪や雨が長い年月をかけ、ろ過され白州まで流れてくるものです。ひと口飲んでみるとソフトな甘みが口の中に広がります。 この白州の清らかな水をお酒として体現し、七賢を飲んだ人に白州の こうして生み出された山梨の日本酒は、雑味の少ない柔らかで清らかな味わいを持ちます。ほうとうやアワビの煮貝など、塩気を感じる山梨の郷土料理との相性は抜群です。自然を感じてほしい。白州の水を芯に水の味を生かしていく、そう覚悟を決め酒づくりに取り組んでいます」 「天に選ばれし、名水の地。山梨。」ふるさとに広がる雄大な自然に思いをはせながら、 GI 「山梨」の日本酒を味わってみてはいかがでしょうか。やまなしブランド、GI「山梨」● 国内産米(3等以上)のみ● 水は県内の特定の水系で採取したものに限る● 醸造アルコール添加量を制限● 糖類等の使用は不可● 製造、貯蔵、容器詰めに至るまで一貫して県内で実施基 準山梨の風土が育んだ味わい日本酒で感じる大自然ジーアイ画像提供:山梨県酒造協同組合15GI「山梨」の山梨のお酒の魅力をもっと知りたい方は美酒美県やまなしHPGI「山梨」の6水系と主な銘柄

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