ふれあいvol71
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 収入が少ないなどの理由で窓口での現金支払いが難しい方には、医療費の無利子貸付制度を用意するなど負担の軽減も図っていますが、重度の障害があるお子さんを養育するご家族などからは「日々の生活に精一杯で貸付申請に行くのも難しい」といった声も届いたそうです。 そこで県は、自分の医療情報をまとめて管理でき、今後オンライン診療などへの活用が期待されているスマートフォンアプリ「電子版かかりつけ連携手帳」と連動したQRコード決済機能による、新たな医療費助成の仕組みを構築しています。  診療当日にスマートフォンなどで決済手続きをすると、助成金の振込日と医療費の口座引き落とし日を合わせる仕組みとなっているため、窓口での現金支払いは不要です。これは全国初の取り組みだそうです。現在、甲府市の患者さんなどの協力により、導入に向けた実証実験が県立中央病院と山梨大学医学部附属病院で行われています。 県では、実験結果を検証しながら、実用化に向けた利用者へのサポートも充実させて、この仕組みを利用しやすいように改良していくそうです。そうなれば安心して使えますよね。 私たちは、重度心身障害者の方の負担を軽減する新たな取り組みが始まっていることを詳しく知りました。県が当事者の声に耳を傾けたことで生まれた新たな仕組みが普及し、障害者の方々が安心して適切な医療を受けられるようになることを期待しています。 将来福祉の現場で働くことを希望している私たちも、現場のさまざまな方の声を聞き、必要があれば行政に伝えるなど、自分にできる事を考えて行動していきたいと思いました。福祉の現場で働くようになったら、ご本人やご家族の声を私たちの立場からも発信していきたいです。制度をより良いものにするためには、県民の皆さんと行政との双方向のやりとりが必要です。福祉に関わっていく皆さんも現場の声を行政に届けてください。私が説明させていただきました !【問い合わせ先】 障害福祉課 TEL 055-223-1460 FAX 055-223-1464障害福祉課課長補佐 鈴木 伸太郎さん 県は「電子版かかりつけ連携手帳」と連動する電子決済機能を用い、重度心身障害者の医療機関の窓口での現金の支払いが不要になる、本県独自の画期的な仕組みを構築しています。県立中央病院で昨年10月から実施している実証実験などの検証結果を踏まえ、より良い制度の構築と導入を目指していきます。CHECK !電子版かかりつけ連携手帳とは?山梨の先進的な取り組みを知り、私も福祉に携わる中で、社会や構造を変えるために何か力になりたいと感じました。山梨県医師会と山梨大学が共同開発した、スマートフォンに無料でダウンロードできるアプリです。QRコードを使って、診療情報やお薬情報、生活情報などを取り込み、これらを他の医療機関受診時や災害時に活用することができます。詳しくはこちらのホームページをご確認ください。15

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