ふれあいvol.70
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です。しかし一部では、パネルの設置により、美しい景観が損なわれたり、森林が伐採されて災害の危険性が高まったりするなど、私たちの生活を脅かすさまざまな問題が引き起こされています。 そこで県は、地域と共生した太陽光発電を普及させ、太陽光発電と地域環境との調和や、県民の安全で安心な生活を守ることを目指し、7月に条例を制定しました。この条例は、家庭用パネルよりも少し規模の大きな出力10キロワット以上の施設を対象としていて、森林や土砂災害の恐れのある地域への設置規制や、設置する際には説明会を開催し、地域住民の理解を得ることなどを定めています。中でも、全国初の取り組みとして、稼働中を含めた全ての太陽光発電施設の事業者に、設置後の維持管理計画の作成・公表、点検の実施を義務化しました。適切に維持管理されることで、これまで太陽光発電施設に対して不安を感じていた方も安心ですよね。 今回、県が条例を制定した経緯を聞いたことで、太陽光発電は、私たちの生活にとって重要なものですが、その一方で、パネルが設置された地域ではさまざまな問題が生じていることを知ることができました。 また、太陽光発電が地域と共生していくためには、例えば発電した電力が地域内で積極的に消費されたり、災害時に非常用電源として活用されたりするなど、地域の住民が「太陽光発電があって良かった」と思える仕組みづくりも大切です。私たち若者がこうした共生の在り方に関心を持ち、理解を深め、発信していくことが重要だと思いました。これからも山梨の太陽光発電に注目していきます。太陽光発電と共生していくためには、私たちが積極的に地域の問題について考えていく必要がありますね。若い皆さんが関心を持つことが、再生可能エネルギーによる、より良い社会づくりの第一歩になると期待しています。私が説明させていただきました !【問い合わせ先】 環境・エネルギー政策課 TEL 055-223-1503 FAX 055-223-1636環境・エネルギー政策課副主幹山辺 秀子さん 県は、地域環境の保全や防災対策に配慮した太陽光発電の普及を図り、太陽光発電が地域環境と調和し、県民の安全、安心な生活を守ることを目指した条例を制定しました。今後も、地域と共生したエネルギー施策を進めていきます。CHECK ![ポイント]①規制区域(森林伐採を伴う区域や災害発生リスクが高い区域)への 新規設置を原則禁止(設置には知事の許可が必要)②規制区域外へ新規設置する事業者は、知事への届出が必要③既に施設を設置している事業者は、知事への届出が必要④全ての事業者に維持管理計画の作成・公表、点検の実施を義務化「山梨県太陽光発電施設の適正な設置及び維持管理に関する条例」[対象]出力10キロワット以上の太陽光発電施設(建築物に設置される施設を除く)私たち若い世代が興味を持ち発信していくことが、適切な太陽光発電の普及につながると思いました。17

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