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 県では、小学1・2年生への25人学級導入の効果を、学習面や指導体制など、さまざまな視点から検証した上で、小学3年生以降への導入を検討していく予定です。 小学1年生への25人学級の導入に伴い、今年度は県内公立小学校166校のうち、22校で学級と教員の数を増やしましたが、今後も少人数学級の導入を進めるには、施設・設備などに要する財源や教員の確保、また教員の質の向上が求められます。 そこで県では「やまなし教育環境・介護基盤整備基金」を創設し、未来の山梨を支える子どもたちの力を最大限に伸ばす環境づくりに全庁を挙げて取り組んでいます。 教員の確保については、採用試験の要件緩和や、県内外の高校生、大学生に向けて教員の魅力を発信するなどし、また、教員がそれぞれのステージで身に付けるべき資質・能力を明確化した「教員等育成指標」を定め、研修などにより質の向上を図っています。 さらに、県内の大学と連携し、教員の質の向上に向けた研修や人事交流を行うなど、地域と連携した取り組みも行っています。 こうした取り組みにより、本県の教育のレベルを高め、全国に誇れる「教育のやまなし」を目指して、一歩一歩着実に前進していきます。今後の課題と取り組み山梨大学教育学部附属教育実践総合センター長長谷川 千秋さん 山梨大学教育学部では、質の高い教員を学校現場に送り出すために、大学入試で教員を強く志望する方を受け入れること、学生が教員を目指す上で学び甲斐があり、高い専門性が身に付く魅力的なカリキュラムを編成すること、教員採用試験のための的確な支援を行うことを重視しています。 学生は全員が小学校教員免許のほか、中学校、特別支援学校、幼稚園のいずれか一つの免許を取得します。加えて高等学校の免許も取ることができるため、さまざまな発達段階に目が行き届くようになっています。また、教職大学院に進学し、より高い専門性を修得することも可能です。きめ細かで質の高い教育の実現には、幼稚園から高校までの長いスパンで教育を見ていくことも重要です。 今年度から、山梨県の小学校教員を目指す学生のための「山梨県小学校教員養大学における質の高い教員養成の取り組み財 源教 員質の向上人数の確保施設などの整備成特別教育プログラム」が始まり、優秀で意欲的な12名の学生を迎えることができました。このプログラムで学び、子どもの気持ちがわかる教員になって小学校で活躍してほしいと思っています。 また、県との連携により、県内教育機関の第一線での経験が豊富な現役・退職教員を大学教員として迎え、学校現場の生きた知見が得られる環境も充実しています。このように、研究による学びと学校現場での学びが結び付き、今の子どもたちを育てるために必要な資質を備えた教員を送り出す仕組みが整っています。教員の確保という点では、山梨県公立学校教員選考検査の学校推薦枠も頂いています。 私たちが教員養成で大切にしていることは、学生たちの「自主性」を育てることです。山梨に質の高い教員を送り出すことができるよう、今後も自ら考え、学び続けることができる柔軟な教員を育てていきたいと考えています。25人学級の拡大への課題山梨大学での講義の様子【問い合わせ先】 やまなし教育環境・介護基盤整備基金については 財政課 TEL 055-223-1384 FAX 055-223-1385研修の充実採用試験の要件緩和基金の創設高校生・大学生への魅力発信地域(大学)と連携した研修や人事交流5全国に先駆け 25人学級を導入

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