ふれあい特集号vol.65
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 県内には勾配が急な河川が多く、雨水が短時間で流れ下り盆地などの平地に集まるため、すぐに付近の河川の水位が上昇します。また、県内の地盤は、多くが火山噴出物で構成されていることや数多く走る断層の影響を受けていることから非常にもろく、雨や地震などによる力が働くとすぐに崩れてしまいます。 そのため県内では、雨水と土砂が一緒になって被害をもたらす災害が多く発生しています。 県では、河川の氾濫などを防ぐため、河川改修をはじめとするさまざまな治水事業を行っています。     例えば、甲府盆地南部を南北に流れる鎌田川では、大雨が降ってもより多くの水を安全に流せるよう、河川を改修して川幅を広げています。 河川の改修に当たっては、生態環境 県では、台風などによる水害や土砂災害の危険から県民の生命や財産を守るため、河川改修や土砂災害防止施設の整備、適時適切な避難へ誘導するための情報発信に取り組んでいます。危険を知らせる情報の活用を 川幅を広げ堤防も高くすることでより多くの水を流せるよう、工事を進めています。や景観の保全に配慮し、水際に現地の石を並べたり、川底を土のままにしたりしています。 また、濁川に近い学校には、河川の急な増水を防ぐため、降った雨水を一時的に学校のグラウンドにため、水位が落ち着いたところで川へ流す施設を設置しています。 さらに、雑木の伐採や土砂の撤去などの維持管理や、施設を長寿命化する修繕など、安全確保のためのきめ細かな対策も行っています。 県では、さまざまな形で起こる土砂災害に対し、その種類に応じた対策を行っています。治水課名取 勇磨 技師流域貯留浸透施設 降った雨水を一時的に学校のグラウンドなどにため、河川の急な増水を防ぐための施設を設置しています。施設の長寿命化河川改修事業 水門・排水機場などの施設を長期間にわたり適切に使用できるよう長寿命化計画を策定し、維持管理を行っています。水門(修繕前)水門(修繕後)水害や土砂災害が起こりやすい自然環境川の安心・安全のために地形を見極め、対策を選ぶ流域貯留浸透施設流域貯留浸透施設鎌田川(改修後)鎌田川(改修前)改修前改修後【問い合わせ先】水害対策については 治水課 TEL 055-223-1700 FAX 055-223-1704山梨の河川12

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