ふれあい特集号vol.64
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「やまびこ支援学校」が新校舎へ移転17ふれあい小林 勝校長 旧校舎は傾斜地にあり、車いすの子どもたちにとっては学校内の移動にも大きな負担がありました。また、敷地の一部が土砂災害特別警戒区域に指定されるなど地理的な危険も伴い、施設全体の老朽化も進んでいたことから、安心して学校生活が送れる校舎への移転は、保護者や学校関係者の願いでした。 移転に当たっては、地域の皆さんと早く打ち解けるように、保護者らが地域の清掃活動を継続的に実施し、子どもたちも清掃活動や公園整備、また自分たちで作った野菜や陶芸品を地域のイベントで販売するなどしてきました。地域の皆さんからも温かい言葉を掛けていただき、子どもたちも喜びを感じています。 3学期から新校舎に登校した子どもたちは、真新しい校舎とさまざまな設備に驚きながら、笑顔で新生活をスタートしました。これからも子どもたちの「かがやく笑顔」を大切に、一人一人の発達段階に応じたきめ細かな教育を実践していくと同時に、地域に開かれた学校として、地域の皆さんに「やまびこ支援学校が来てくれて良かった」と言っていただける学校づくりを目指します。検索やまびこ支援学校大月市猿橋町桂台3-31-1 TEL 0554-23-1943 FAX 0554-23-1946校歌をイメージして子どもが描いた絵を基に作られた食堂の壁面外部用玄関を設けた体育館は、安室さんのお気に入り校舎から外に出ずに移動できる寄宿舎県立やまびこ支援学校地域住民との触れ合いを大切にし、地域のフリーマーケット「桂台マルシェ」に参加 新しい校舎に初めて登校した日は、児童生徒みんながきれいな校舎を見て本当に驚き、喜びました。実際に学校生活が始まってからは、バリアフリーで学校全体がつながるような構造の便利さや快適さ、そして設備の充実を実感しています。また、僕は電車で通学していますが、猿橋駅から高台にある桂台までは直通のエレベーターが通っているので、とても便利でうれしいです。 旧校舎では地域の高齢者施設の皆さんとの交流が多く、その触れ合いの中で多くのことを学ばせていただきました。その経験から、後輩たちには、地域の皆さんとの交流を大切にし、社会に貢献し役立つことで、意欲と自信を持ち、いつも笑顔で学校生活を送ってもらいたいと思います。 僕はこの春から社会人としての第一歩を踏み出しますが、僕たちの夢と希望が詰まったシンボルタワーの鐘の音や、この学校での学びを忘れずに一生懸命働いて、家族を支えられる存在になりたいと思っています。 開校当初、この学校は知的障害のある子どもだけを受け入れていた養護学校でした。特別支援学校となり、体が不自由なお子さんも通うようになってからは、傾斜地にあり段差が多い旧校舎は、児童生徒の障害の実態に合わないものになっていました。そこでPTAでも学校と相談をしながら、県の教育委員会に対して、移転を行い、移動に負担の少ないバリアフリーの学校にするよう要望してきました。 新しい校舎は玄関前にスクールバスが横付けでき、雨に濡れることなく車いすの子どもたちが乗り降りできるようになりました。また校舎から外に出ずに体育館やプール、寄宿舎につながる設計で、各教室の移動も楽になりました。立地、建物共に安全性が高まり、災害など万一の場合についての安心感もあります。今後は桂台地域の皆さんとの交流を深めながら、開かれた学校であってほしいと願っています。土屋 正仁さん地域に貢献し、役立つことが意欲と自信につながる安室 怜臣さん児童生徒会会長 地域に開かれる学校になってほしいPTA会長 子どもたちの「かがやく笑顔」と共に

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