ふれあい特集号vol59(デジタルブック版)
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みんなで考える 山梨の未来07「県内企業を見学し、最先端の設備や技術に接したことで、全日制専攻科に進学したい気持ちが高まりました」(米永さん)「技術者である父を目指して勉強しています。山梨には世界に通用する素晴らしい技術を持つ企業があるので、全日制専攻科でさらに高度な専門性を身に付け、山梨のために貢献したいです」(泉さん)発想力と応用力を持つ人材の育成企業の両方がお互いをよく知る機会となるため、就職のマッチングにもつながります。2年次には内定企業に実習に行くことで、実際の現場の雰囲気を知り人間関係の構築も図れるので、社会人となる自覚も芽生えます。 また、企業や大学などの第一線で活躍する技術者や教授を講師として招き、最先端の研究や技術を教えるなど、視野を広げる機会をつくることも計画しています。さらに専攻科のカリキュラムは柔軟に設定できるため、毎年授業内容を検証する中で、その時代のトレンドやニーズに合った内容を取り入れていくことが可能です。一方、企業側でも短大卒相当の給与での採用を予定しているなど、専攻科修了生に大きな期待を寄せています。 充実した設備環境の下、最先端の知識・技術を修得する全日制専攻科の開設は、山梨のものづくり産業のさらなる発展につながるものとして期待できます。 本校は平成29年度より5年間、、文部科学省の指定事業スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の指定校となりました。全日制専攻科を含め5年間の指定を受けたのは、工業系高校では本校が全国初です。本県の基幹産業である機械電子産業を支える人材を育成するため、SPH事業を通して全校体制で複合的、横断的な教育を行っています。まず、本科3年間で科学的根拠に基づいた論理的思考力の育成、高度で実践的な技術力の向上、起業家精神の育成と技術者としての人間教育を行う「先進的技術者」を育てます。また、全日制専攻科では、機械系、電気・電子系の横断的、複合的カリキュラムにより、機械電子産業界を支えていく「先進的設計技術者」の育成を行っていきます。さらに、企業や大学などと連携することで、新たな知識を修得し発想力を高めたり、グループでの協同的な活動により人とのつ県立甲府工業高等学校 専攻科・SPH推進部 主任教諭の指導の下、3Dプリンターで作成する図形CADで自ら設計する、機械科2年生清水 昌宏教諭米永 有希さん(機械科2年) 泉 榛太さん(機械科2年)県立甲府工業高等学校文部科学省指定 スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)検索甲府工業ながりを学んだりすることも大切にしながら、社会のために何が必要かを自ら考える人材を育てていきたいと考えています。 SPHの指定を受けたことで、生徒たちは県内外への見学・実習を通じて、最先端の技術や現場を肌で感じながら学びを深めています。社会に出てリーダーとして活躍するにはコミュニケーション能力も重要です。そのために「ものづくり」をテーマにして、全校生徒が一緒になって取り組める活動についても、構想を練っているところです。将来、生徒たちには今までにないものを自分で考え生み出し、山梨はもちろん、世界中をものづくりで盛り上げていってほしいと思います。ふれあい県内企業(機械電子産業)工程設計・生産管理・リーダー的技術者生産技術者甲府工業高校 全日制専攻科(2年間)機械系コース 15名程度電子系コース 5名程度即戦力即戦力進学五年一貫の工業教育工業系高等学校(3年間)機械系、電気・電子・情報系の学習韮崎工業高校・甲府工業高校・甲府城西高校峡南高校・都留興譲館高校・富士北稜高校将来は技術者として山梨の産業に貢献したいロボットコンテストのプログラムの成果を確認する、電子科3年生

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