ふれあい特集号vol.58(デジタルブック版)
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シャインマスカットの生産拡大に向けた栽培技術の開発14 山梨の産業の活性化や県民生活の向上を目指す試験研究機関の紹介果樹試験場 栽培部生食ブドウ栽培科里吉 友貴 研究員 果樹試験場は、昭和13年に東山梨郡上万力村・平等村(現・山梨市)に県立農事試験場園芸分場として開設されました。以来、山梨の果樹生産技術の向上やオリジナル品種の育成、また情報発信拠点としての役割を担ってきました。現在は品種育成に関する研究を行う育種部、高品質安定生産技術の開発に取り組む栽培部、病害虫防除技術や施肥および果実の貯蔵技術の改善などに取り組む環境部が、果樹王国やまなしのさらなる発展のために、それぞれの専門分野で研究開発を行う一方、生産者との連携を図りながら技術の普及活動も行っています。 全国的にも人気が高く、近年は海外でも注目を集めている「シャインマスカット」は、病害に対する抵抗性が高く栽培しやすいことから、県内においても現在、出荷量が「巨峰」に次いで2位となっています。果樹試験場としても、これまで行ってきた高品質安定生産に向けた研究開発に加え、栽培面積の拡大に対応できる作業効率の向上を目指し、省力化も視野に入れた栽培管理方法の確立に取り組みました。 ブドウ栽培に関わる主な作業は6月の1カ月間に集中し、中でも房づくり(花穂の整形作業)と、摘粒(粒の間 果樹試験場vol.❻果樹試験場では、近年、おいしさと食べやすさで消費者に人気が高く、生産量が急増しているブドウ「シャインマスカット」の房づくりと摘粒の作業時間の削減を目指した、省力栽培技術の開発を行っています。シャインマスカットの栽培面積拡大に向けて果樹王国を支える研究開発と支援活動せ ひか すい

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