ふれあい特集号vol.56(デジタルブック版)
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LEDライトを利用した技術開発で養鶏産業の発展を担う14 山梨の産業の活性化や県民生活の向上を目指す試験研究機関の紹介畜産酪農技術センター養鶏科 小林 那美香技師  当センターは、昭和11年に山梨県立種畜場として開設、その後、分場などの組織再編を経て、昭和37年に山梨県畜産試験場、山梨県酪農試験場となりました。平成29年4月からは、二つの試験場を統合し、名称も山梨県畜産酪農技術センターと改め、県内の畜産業・酪農業の振興に向けた試験研究に取り組んでいます。 センターには、養豚科と養鶏科のほか、長坂支所に乳肉用牛科と草地環境科があり、家畜の高品質・低コスト化を図るための試験研究などを行っています。また、甲州富士桜ポーク、甲州地どり、甲州頬落鶏、甲州牛などのブランド食肉の研究開発にも携わっています。 私が所属する養鶏科では、近年、肉用鶏に青色や緑色のLED単波長を照射することで、発育や肉質などにどのような影響を及ぼすかを調査し、出荷までの日数の短縮化など、生産効率の向上を図る研究に取り組んでいます。 鶏は光に対する感受性が高いため、かねてから光の活用は着目されてきました。以前は、白熱電球を用いて点灯時間や明るさの調整に関する研究を行っていましたが、さまざまな波長が含まれているため、光の効果がはっきり解明できませんでした。しかし近年LEDライトが開発されたことで、単一波長の 畜産酪農技術センターvol.❹畜産酪農技術センターでは、山梨の養鶏産業のさらなる発展を目指しLED単波長を利用した、肉用鶏の生産性向上技術の開発に取り組んでいます。ほおとしどりLED単波長の研究で広がる養鶏産業の可能性地域に根差した試験研究とブランド食肉の開発

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