ふれあい特集号vol.52(デジタルブック版)
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大講堂「岩殿ホール」の柱、梁などの構造部材にも、木材を使用している図書室の空調には、地中熱を利用している木目を基調とした大月短期大学外観エントランスホールにあるCLT。穴をあけても強度がある。図柄デザインは学生たちが考案した広い廊下は学生ラウンジとして使用。テーブルにも県産材を使っているエントランスホールではパネル展示などとともに、建設工事の様子を動画で流し、訪れる方などに広く紹介している卯月 勝さん大月短期大学 事務局長  新校舎は延べ床面積2483平方メートルで、約600立方メートルの国産材を使用しており、そのうち強度性能に優れている県産材カラマツが388立方メートル、大月市産材のスギ、ヒノキが168立方メートルを占めています。木造の大学施設は全国的にも珍しく、県産FSC認証材や、CLT部材を採用したことなどから国の機関の視察もあります。木造であっても耐火性能が優れている当校舎は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造と同等の基準を満たす「1時間準耐火構造」となっています。また、強度性能が高く遮音性もあるCLTを床の材料などに使用しているので、静かで広々とした空間となっています。 木造校舎という温かみのある教育環境は安らぎが感じられ、学生の情緒や健康面への効果も期待できます。 森林資源が豊かなこの大月から県産材の魅力をPRできればと考え、一般の方の見学や小学校の遠足なども受け入れています。県産FSC®認証材と新たな木質部材であるCLTを取り入れた木造2階建て校舎  │大月短期大学│ 相模川上流に位置し、スギ・ヒノキなどの人工林が豊富な大月市には市産材を計画的に伐採・利活用し、森を守り・育むといった役目があります。市では、その一環として市内の公共施設をできる限り木造にしていくこととし、今回、その第1号となる大月短期大学の校舎を建設しました。07ふれあいはり山梨の森林の魅力を広げる

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