ふれあい特集号vol.52(デジタルブック版)
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山梨で感じた日本の文化をブログに載せて、世界に発信最高のおもてなしは、笑顔で「ウエルカム トゥ ヤマナシ」と一瞬を大切にきらめく やまなしのシュン!closetomountfuji.wordpress検索 インターネット上にブログを開設し山梨の魅力を世界に発信しているデイビッド・エリスさん。 「山梨には素晴らしい場所がたくさんあります。世界中の人に教えてあげないと、もったいないですよ」と、にこやかに話します。カナダ出身のデイビッドさんは、26年前に初来日し、丹波山村などでAET(英語指導助手)として3年間活動しました。この間、奥さんのなおみさんと出会い結婚。その後カナダへ戻り、大学で教員資格を取得すると、アラブ首長国連邦などで大学講師を務め、再び来日。2年前から奥さんの実家のある中央市で暮らしています。 山梨での暮らしには不安もありましたが、周囲の山々が芽吹き始めた春に訪れたとき、不思議とパワーがみなぎってきたとデイビッドさん。「『山へ行きたいな、行こう』『次はどこ?神社がいいね。』『素晴らしい所だね。写真を撮りたいな』『そうだ、ブログで発信しよう』と、気持ちが自然に動き、この活動が始まりました」 ブログでは、本当に気に入った特別な場所だけを紹介しているそうで、静かで穏やかな日本文化が感じられる早川町の赤沢宿や富士川町の氷室神社などといった、外国の方にあまり知られていない名所を取り上げています。さらに、デイビッドさんにとって、その地の人々との交流も大切なこと。語らいを通して歴史や文化を探り、ストーリーにして発信しています。 2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを契機に、日本を訪れる外国人観光客が増えると期待されています。 「これは山梨にとってビッグチャンス。なぜなら、東京に近く、自然が豊かで水も空気もきれい。食べ物もおいしい。そして外国人が触れてみたい風景や歴史、文化もたくさんあるからです」とデイビッドさん。「もし、山梨のどこへ行っても英語のメニューがあるとすれば、そのおもてなしを海外メディアが取り上げ、それを見た外国人の誰もが山梨を訪れたいと思うでしょう。そして、子どもたち、おじいちゃんやおばあちゃんが、『ウエルカム トゥ ヤマナシ』と、笑顔で外国人に声を掛けられるようになったなら、それこそ最高のおもてなしです。私も、英語のメニューを多くの店に置いてもらえるよう働き掛け、おもてなしの英語を広めていきます」一番のお気に入りは、奥さんのなおみさんとよく訪れる赤沢宿。「ここは特別な場所。静かで、江戸情緒漂う街並が残されているんです。なんて素晴らしい!」と絶賛「私のブログ『Close to Mount Fuji』を東南アジアやヨーロッパ、オーストラリアの方々が見ています。それは、日本に関心があるということ。日本を訪れたいと思っている人が、世界各地にたくさんいるんですよ」「『謙遜』は素晴らしい日本の文化の一つですが、何かをアピールするときにはマイナスに。もっと自信を持って」とデイビッドさん。「この景色、素晴らしいでしょう?このお料理おいしいでしょう?」と、胸を張って言えることが、何より大事なのだと言います。ひ むろふれあい15

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