ふれあい特集号vol.50(デジタルブック版)
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11ふれあい感染検査を受け、早期に除菌を【問い合わせ先】 健康増進課 TEL 055-223-1497 FAX 055-223-1499山梨大学医学部第一内科准教授 佐藤 公さん健康増進課岩佐 景一郎 課長胃の中に棲みつき病気を引き起こす原因となるピロリ菌お父さん、お母さんになる前の若い時期にピロリ菌チェックを除菌後も、定期的に内視鏡検査を受けましょう胃がん予防対策除菌治療費の一部を助成します 胃がんの原因の8割は、ピロリ菌といわれています。日本人には胃がんが多く、がんによる死亡原因の第2位です。 県では今年度、医療保険適用のピロリ菌の除菌治療をされた方に対して、治療費の一部を助成する制度を都道府県として初めて実施しています。除菌治療の普及によって、将来的に胃がんで亡くなる方を減らしていくこと、それと同時に県民の皆さんに胃がん予防への意識を高めてもらいたいです。 平成28年4月1日以降にピロリ菌除菌治療を開始した方から、助成金の申請ができます。ぜひ、これを機会に検査を受け、除菌治療をし、胃がんを予防をしていただきたいと思います。 ピロリ菌は胃の中に棲み着き、病気を引き起こす原因になります。基本的に大人になってからの感染は無く、まだ胃酸をつくることができない、幼少期にピロリ菌を含んだ物を口にすることで感染します。近年は上下水道などの衛生環境が整い、若い世代の感染率は下がっていますが、40歳以上の感染率は6割くらいになります。 幼少期にピロリ菌に感染していても自覚症状はほとんど出ませんが、大人になってから慢性の胃炎、萎縮性胃炎を引き起こし、その過程で胃潰瘍や十二指腸潰瘍となる要因になります。またピロリ菌に感染している人は、胃がんやリンパ腫などの悪性腫瘍になる率が高いことが分かっています。ピロリ菌に感染してすぐ胃がんになるわけではありませんが早い段階で感染検査を受けることが大切です。検査は内視鏡を使う方法や、血液、便などを使って調べる方法があります。人間ドックの際にオプションで申し込むこともできますので、感染率の高い年齢層はもちろん、若い世代の方にも積極的に検査を受けていただきたいです。 ピロリ菌の除菌治療は、3種類の薬を1週間飲むだけです。これで80〜90パーセントくらいの方が、ピロリ菌の除菌に成功します。一回目の除菌に失敗した場合は、別の薬に変えることで、95パーセントくらいの除菌が可能です。 除菌後、直ちに胃がんにならなくなるわけではなく、除菌時、すでに胃がんが潜んでいることもあります。胃がんは早期に見つかれば治る病気ですから、定期的な内視鏡検査を勧めています。■助成対象となる治療 ピロリ菌の感染者が行う医療保険 の適用を受ける除菌薬による除菌 と、除菌後の判定検査を実施するま での一連の治療■助成対象者 ・申請時に県内に住所を有している方 ・除菌治療開始日の年齢が20歳以上  75歳未満の方■助成金額 除菌治療に要した薬剤費及び除菌 後の判定検査費の一部 (各1,000円を限度)■受付窓口 健康増進課がん対策推進担当ピロリ菌の除菌治療費助成検索やまなし ピロリ詳しくはピロリ菌感染検査「尿素呼気試験」ふぅ~っ!除菌は簡単

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