ふれあい特集号vol.37(デジタルブック版)
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1月の国民文化祭「地歌舞伎の祭典」で披露した内船歌舞伎。右端が麻衣さん夢は「この町で結婚して子どもを産み、一緒に内船歌舞伎の舞台に立つこと」とにっこり。その日が来るのを、楽しみにしています顔を白く塗り目の周りなどに隈取りをしてもらううちに役の中に入っていきますくま 内船歌舞伎は、江戸の旅芸人が身延山参詣の帰路に内船に滞在し、住民に芝居を伝授したのが始まりといわれ、地域の人々により200年以上受け継がれてきている伝統芸能。県の無形民俗文化財にも指定されています。 独特のせりふや言い回しに戸惑いながらも練習を重ねて初舞台に立った麻衣さん。「内船歌舞伎を受け継いでいきたいという気持ちになりました。舞台を重ねるごとにその気持ちは強くなっていきますね」と、胸の内を素直に話してくれます。 「定期的に公演を行っている地歌舞伎は、山梨では南部だけ。若い人がいてくれると活気が出ます」と語るのは、保存会の山本接三会長。保存会のメンバーは、今年1月に南部町で開催した第28回国民文化祭やまなし2013「地歌舞伎の祭典」で二つの演目を披露し、島根県や愛媛県の参加団体とも交流しました。 「若い世代が内船歌舞伎を背負っていかなければというプレッシャーはありますが、伝統を絶やすことなく演じ続けたいという思いの方が強いです」 歌舞伎との出会いから地域の方たちとの交流が増えた麻衣さん。南部町がますます好きになったと微笑みました。舞台を重ねるごとに強まる歌舞伎と地域への思い09

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