ふれあい特集号vol.36(デジタルブック版)
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  04 次に訪れたのは、甲州市の奥野田葡萄酒醸造。醸造用ブドウを栽培する垣根仕立ての畑に、細川順一郎さんの姿がありました。もともとは故郷・浜松の企業でエンジニアをしていた細川さんですが、ワイン好きが高じてワイン業界へ転職。流通、小売り、ソムリエなど経験を積んだ後、「自らの手でワインを造りたい」との強い思いを実現するため、山梨県の「農業協力隊」制度を利用して、惚れ込んだ奥野田葡萄酒醸造で働く機会を得、家族と共に3年前、山梨に移住してきました。 「素敵なブドウ畑ですね」。高島さんの言葉に「ここは樹齢15年のカベルネ・ソーヴィニヨンの畑。この時期にきちんと剪定をすることで、糖度が高く、ギュッと凝縮した醸造用のブドウができるんですよ」と細川さん。その横顔は、ワイン造りへの情熱と自信にあふれていました。また「季節ごとに彩りを変える美しいブドウ畑が広がる、ぶどう郷・山梨。自然と向き合いながら過ごす日々はとても充実しています」と、満ち足りた山梨での生活を語ってくれました。山梨の自然とひとつになった、農業の魅力横浜で家業の八百屋を営んでいた青木栄一さんにもお話を伺いました。両親とともに移住してきて、ブドウ栽培に取り組んでいます。高島:ブドウ作りはいかがですか?青木:うまくいかないこともありますが、すごくやりがいがありますね。僕は まったくの素人でしたので、県の制度が充実していて、技術指導や 設備投資など、いろいろな面で支援を受けることができてとても助か りました。高島:移り住んで感じる、山梨の魅力はどんなところですか?青木:県内あちこちに温泉施設があるのが、とてもいいですね。空いた 時間に景色を見ながらゆったりできる。都会では味わうことができな いぜいたくですよ。農業支援や周囲の皆さんの協力で思った以上のことができています。大自然の中で伸び伸びと育っています。雄大な風景、おいしい野菜、見事なブドウ畑、そして、生き生きと暮らしを満喫していらっしゃる皆さん…。いろいろな面を見せていただいているうちに、私だったら山梨のどこに住もうかなと考えたりして、とても楽しかったです。山梨は、いろんな魅力を備えているから、それぞれの思いを表現することができるんですね。山々からのエネルギーも感じられて、ますます山梨が好きになりました。雄大な風景、おいしい野菜、見事なブドウ畑、そして、生き生きと暮らしを満喫していらっしゃる皆さん…。いろいろな面を見せていただいているうちに、私だったら山梨のどこに住もうかなと考えたりして、とても楽しかったです。山梨は、いろんな魅力を備えているから、それぞれの思いを表現することができるんですね。山々からのエネルギーも感じられて、ますます山梨が好きになりました。▲「日本のワインを通じて世界に日本の文化を伝えたい」と細川 さん。この畑に出会って、山梨に移り住み、働くことを決めた長男・耕太郎くんの小学校入学に合わせ、移り住んでから早3年。「一緒に来てくれた家族、チャンスをくれた社長、そして、就農を含めさまざまな支援をしてくれる山梨県にも感謝しています。四季折々に美しい姿を見せる自然と、その自然がもたらす果物や野菜、ワインなど、山梨にはたくさんの魅力があります」と細川さん。奥さまの雅子さんは「子育てにもとても良い場所。大自然を遊び場として、伸び伸びと育っています。育成会などを通じて地域の方とのつながりも出てきました」と話してくれました。日本の原風景が残るこの地でブドウを作り、ワインを造りワインの文化を築き上げていきたい

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