ふれあい特集号vol.35(デジタルブック版)
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07 ええ。山梨には親友がいて、十四、五年前から、年に何度も訪れています。美しい風景、おいしい食べ物、そして温泉と、いつ来てもとてもいい所ですね。私の作品の一つ「富士に桃」も、山梨の風景に感動したことから生まれました。 20年前です。お笑いから、役者やボクシングなどへと世界を広げながらも、自分の中で「何かやり足りない」という沸々とした思いがあった時期でした。2月の寒い朝、仕事に行こうと家を出たときに、ふと気配を感じて振り向くと、赤い椿の花がありましてね。その自分の生を全うして咲いている凛とした姿に心が震えまして、この感動を何とか表現したいと思ったのが始まりでした。 最初に浮かんだのは、10年ほど前に山梨で見た桃の花の美しさ。そこから、山梨の四季の移ろいを表現するには、やはり花だろうと考え、牡丹、しだれ桜、桔梗、葡萄、楓、寒椿そして富士山と、私自身が心を打たれた山梨の風景を思い出しながら絵にしていきました。 襖絵は描いたことがありましたが、縦1.6m×横10mという大きな世界は初めてだったので、私にとっても挑戦でした。構想が広がり、下絵段階で盛り込み過ぎた感がありましたので、そこから引き算をする形で省き、最終的に今の形に落ち着きました。 全国初の通年開催ですからね。四季の移ろいとともに、文化も花開くことでしょう。楽しみですね。この幕絵には、東京で生まれ育った私が感動した山梨の美を凝縮しました。折々のイベントなどでこの幕絵を目にした山梨の方々が、「自分のふるさとにはこんなにも素晴らしい自然がある、彩りがある」と再認識し、誇りに思ってくれたら嬉しいですね。鶴太郎さんが描いた「山梨四季彩歌」は県立図書館で1月10日(木)~31日(木)展示山梨にはご縁があるそうですね絵を始めようと思ったのは?幕絵にも花などを通して山梨の四季を表現していますね苦労もあったのでは?国民文化祭にメッセージをやまなしフットパスやまなし造形遊びまちなかステージやまなし食のカレンダー通期事業 オープニングウィーク ﹇6月30日〜7月7日﹈ ・ オープニングイベント   サマーカーニバル   富士山お道開きの中継 ・ やまなし発見フォーラム など・ 絵手紙フェスティバル(忍野)・ ジュニアバンドフェスティバル(山中湖)・ ふれあい歌謡フェスタ(丹波山)・ 子ども太鼓フェスティバル(昭和)・ 朗読フェスティバル(甲斐)・ 国際切り絵コンクール(身延)・ ジャズフェスティバル(富士河口湖) など グランドステージ ﹇10月26日〜11月10日﹈ ・ 総合フェスティバル(開・閉会式) ・ 文化まるごとフェスティバル ・ やまなし発見フォーラム など・ 美術展「書」(市川三郷)・ 食の祭典(富士吉田)・ 信仰の山・三ツ峠登山ツアー(西桂)・ 文芸祭俳句大会(笛吹)・ ふるさと生活文化フェスティバル(道志)・ 日本舞踊の祭典(韮崎)・ ハンドクラフト展(中央) など夏のステージ山河、きらめく。秋のステージ実りの感謝、次代へ。片岡鶴太郎(かたおか つるたろう)さん1954年東京生まれ。高校卒業後、片岡鶴八に弟子入り。声帯模写で独り立ちした後、フジテレビのバラエティー番組「オレたちひょうきん族」などで人気を博し、ドラマ、映画などへと活躍の場を広げるとともに、絵画にも挑戦。NHK朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」の安岡幸吉役を好演するなど、現在も幅広いキャラクターを演じる役者として活躍する一方、作品制作にも意欲的に取り組んでいる。2007年から、やまなし大使。Profile 開幕を飾る シンボル幕絵「山梨四季彩歌」を 片岡鶴太郎さんが 描きました。し  き  さ い  か

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