vol.25(平成22年7月1日発行)
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もっと多くの人に甲州ワインを知ってもらえる。それが一番の理由です。――なぜ最初にロンドンでプロモーションをしたのですか?小笠原・ロンドンは、世界中のワインを評価し、発信している重要な場所なんです。まずロンドン市場で認められることが、世界市場への大きなステップになります。――手応えはありましたか?野沢・最初なので、まずは甲州ワインを知ってもらうつもりで出かけたら、いろいろな人がすごく興味を持ってくれて、「この商品を取り扱いたい」と言われたり、反響の大きさに戸惑ったほどです。小笠原・今回のプロモーションがきっかけになって、著名なジャーナリストが、新たな品種として甲州を高く評価しています。また、北欧やロシアなどからも問い合わせが来ています。 ――今後の目標は?野沢・日本食に合う甲州ワインとして、EU市場の一部を占められるようになったらいいですね。雨宮・KOJはワイナリーだけでなく農家にとっても夢を共有できるプロジェクト。世界で評価されることは造り手のやる気を引き出してくれるので、今後も継続して取り組んでいきたいと思います。小笠原・来年度までに、甲州ワインの存在をEU市場で認知してもらい、それぞれの造り手が販路を築けるように基礎固めをしたいと思います。――KOJ設立のきっかけは?小笠原・甲州ワインはこの十数年間で品質が飛躍的に向上しました。それに伴い国内の専門家はもちろん、海外からも注目されつつあります。また、今は日本食に代表される健康志向の料理が人気です。そうした料理に合う甲州ワインを、世界に知ってもらうための機が熟したことが、設立につながったと思います。雨宮・僕の場合、市場を広げるだけでなく、自分たちが造ったワインの味が海外で評価されることは、これからのワイン造りにもすごく有益だと思いました。野沢・海外で甲州ワインが脚光を浴びれば、国内でも、世界進出は、市場開拓だけでなく造り手の意識向上にもつながるKOJホームページ:http://www.koshuofjapan.com/KOJプロデューサー小笠原結花さんKOJプロデューサー小笠原結花さんロンドンに留学し世界のワイン市場を学ぶ。KOJでは造り手と行政、現地コンサルタントとの間に立ち、プロモーション活動の舵取り役を担う。株式会社山梨ワイン野沢たかひこさん株式会社山梨ワイン野沢たかひこさん2年間ブルゴーニュで修行。勝沼の気候風土を生かしたワイン造りにこだわる。2年間ブルゴーニュで修行。勝沼の気候風土を生かしたワイン造りにこだわる。株式会社ダイヤモンド酒造雨宮吉男さん株式会社ダイヤモンド酒造雨宮吉男さんブルゴーニュでの修行で学んだ本場の手法で、世界に通用するワイン造りを目指す。ロンドン市場に認められることが、世界市場への大きなステップロンドンでは予想以上の反響が甲州ワインEU輸出プロジェクト(KOJ=KOSHU OF JAPAN)若き造り手とプロデューサーが語るふれあい7

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