vol.24(平成22年3月31日発行)
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山梨県には、豊かな森林がある 植林し再生に取り組む人 伐採した木材を製材し、新たな利用を考える人がいる 外材の輸入にも荒廃した森林の行く末にも グローバルな視点が求められている 地元の木をふんだんに使った家づくりが 今また、新たな価値を生み出そうとしている YamanashiBrandやまなしブランド  地元の木を使った家が当たり前だった時代から、戦後、急速に外材やコンクリートなどでつくられた家へ移り変わっていき、国産材の需要は低迷した。しかし、近年、外材の高騰や「木の家づくり」に関心が高まりはじめたことで、国産材の供給が求められている。山梨県にとっても県産材である「甲斐の木」の普及拡大を進めるのに絶好のタイミングである。県土の約78%を森林が占める本県には、戦後植林された多くの人工林があり、樹齢50年以上に達しているヒノキ、スギ、カラマツなどは、今、まさに伐採の時期を迎えている。 県内の伐採現場では、重機やチェーンソーのごう音が響く中で数人の作業員が働いている。伐採した木をカットして、トラックで製材所まで運ぶ。懐かしい木の香りにつつまれた製材所では、木の皮をはぎ、製材・乾燥し、規格ごとに積み上げて保管。注文に応じ、出荷している。 寒暖差が大きい山梨県で育った「甲斐の木」は、温暖な地域で育った木よりゆっくりと成長するので、年輪が詰まっている。他県産のものと比べても決して見劣りすることのない自慢の木である。Wood18

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