50年のあゆみ
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山梨県消防学校は、平成27年度から新校舎となり、初任教育課程と救急科課程が合わさった8箇月間の初任総合教育課程となりました。私はその第1期生として、期待と不安を胸に抱きながら52名の仲間と共に消防人生の第1歩をあゆみ始めました。 入校当初、まだ消防職員として右も左もわからない私たちに対して、担当教官を初め消防学校職員の方々は、熱心に指導してくれました。座学では消防の基礎的知識を学び、訓練ではロープ結索、ポンプ車操法、三連梯子など消防職員としての基礎的技術を習得するため日々訓練を積み重ねていました。訓練を積み重ねる中で、この期には「チームとしての連結力」という部分が欠けていました。初めのうちは、集合1つとっても授業開始時間を過ぎてしまったり、同じ注意を何度も教官に指摘されたりするなど、チームとして連結が取れていませんでした。しかし、訓練や寮生活を共にし、問題があった時は話し合いの場を持つことによって、一人ひとりが自分の事だ けではなく、周りの人のことを考えながら行動出来るようになっていきました。消防というのは、常に隊で活動する仕事なので、コミュニケーションを通して意思疎通をはかり、チームとして同じ意識・方向性のもと連結しながら活動することの重要性を学びました。また、私は消防学校の中で副総代という役職に就かせてもらいました。総代をサポートしながら、副総代として「この期をまとめていこう」という思いは強くありました。実際にやってみると、集団をまとめる難しさをとても強く実感しました。特に、相手へ何かを伝えるとき自分の思いだけをぶつけても上手くいかず、視野を広く持って接し、行動に移すことで少しでも変化することを学びました。ここでの経験は、私にとってとても成長できた期間となりました。 消防学校での経験や仲間と共に切磋琢磨し合いながら過ごした8箇月間は、とても貴重な時間であり、日々感謝しながら繋がりを大切にしていきたいと思います。 副総代としてあいさつする筆者 繋がり 平成27年度初任総合教育(第1期)副総代 都留市消防本部 清水 理香 救急訓練で応急処置を実施する筆者(右) 寄稿文 ‐48‐

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