50年のあゆみ
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山梨県消防学校が創立50周年を迎えられましたことに、心からお慶びを申し上げます。 また、県内の消防職員並びに消防団員の教育訓練機関として創立された消防学校が半世紀を迎える節目に、このような寄稿する機会を得ましたことに、感謝申し上げます。 消防学校が、昭和40年4月に甲府市住吉二丁目に開校し、その後、昭和50年8月に現在の中央市今福へ新築移転され、私は翌年度、その第1期生として入校いたしました。初任科入校生は、6本部、合計46名で、入校期間は、4月から7月までの4箇月間でありました。 当時は、1部屋8人の班編成であり、2段ベッドが4台ぎっしりと寮室を占領していました。各教官も厳しく、何事も連帯責任とする状況でありましたので、その班でひとりでも布団をたたみ忘れたり、たたみ方が悪かったりすると、8人全員が自分の布団を担ぎながら、真夏にグラ ウンドを10周走らされたことは、今でも忘れることはできません。古き良き時代の思い出でありますが、今思えば、自分のことだけでなく、周りの状況を観察する力を持たせ、消防一家という絆と消防人としてのチーム連携を養うためのものであったと感じております。各教官の皆様には、ほんとうにお世話になりました。 消防学校は、地域住民の生命と財産を守るという崇高な使命を遂行する消防の教育訓練の場として、常に新しい知識や技術の提供が必要であります。さらに、消防人としての豊かな人間性を育成することが最大の使命であると考えます。 今後も、山梨県消防学校の良き伝統が受け継がれ、高い技術とともに地域の人達から信頼される優秀な消防職員並びに消防団員を育てていただくことをお願いし、更なる発展をお祈り申し上げます。 50周年によせて 昭和51年度初任教育(第19期)卒業 甲府地区消防本部 次長 今井 洋 寄稿文 ‐45‐ 山梨県消防学校50周年記念誌

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