2025県のあらまし
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■問い合わせ先(人口減少対策全般)人口減少危機対策企画グループ TEL 055-223-1845(プレコンセプションケア)子育て政策課TEL 055-223-1425 本県の人口は平成12年の約89万人をピークに減少を続けており、国勢調査を基準とした推計人口によると、令和6年12月には79万人を下回りました。人口減少は、消費市場の規模縮小や深刻な人手不足などさまざまな面で問題を引き起こし、地域で暮らし続けることを困難にすると想定されます。 人口減少対策で特に重視するのは少子化対策です。少子化の背景には、子どもを持つ世帯の年収水準の変化があると考えられます。20年前には、年収300万円から350万円くらいでも子どもを持とうと思えていたものが、現在は、450万円から500万円程度の収入がないと子どもを持とうとしない傾向があります。今の子育て世代は、日本経済が低迷期に入った「失われた30年」の中で育ったため、将来の所得向上への期待感が持てず、「今現在の収入が十分でなければ子どもは持てない」という意識に変わっていると推測されます。 そのため、若者が「がんばれば報われる」「豊かになれる」という将来への確信を持ち、深めていくことが何より重要となります。そこで、県では働く若者のスキルアップが企業の収益アップにつながり、賃金アップとして還元される「スリーアップ運動」に取り組んでいます。(※詳細は16ページ参照) また、経済的な不安の解消のほか、若者の自己実現の選択肢が開かれている社会の実現を目指し、多様な選択肢の中から自分らしいライフデザインを考え、将来の妊娠を考えながら自分たちの生活や健康に向き合う「プレコンセプションケアの推進」などの取り組みを進めています。 加えて、若い世代に対して人口減少危機への理解を深めるとともに、オール山梨で取り組む機運の醸成を図るため、県内の各分野で活躍する方々に「人口減少危機対策アンバサダー」に就任してもらい、当事者目線での情報発信を推進しています。 将来の妊娠・出産に備えて健康管理を行うことをプレコンセプションケア(プレコン)といいます。県では若い世代が妊娠・出産に関する正しい知識を持ってもらえるようプレコンセミナーやプレコン健診の実施をしています。セミナーでプレコンについて、正しい知識を普及するとともに、職場の健康診断や提携する医療機関等において、将来の妊娠に備えた現在の健康状態を調べるプレコン健診を行い、医師からの助言が受けられます。自治体において、企業など職場での健康診断と地域の医療機関の両者でプレコン健診が受けられるのは全国初の試みとなります。人口減少危機突破共同宣言を行う関係者勉強会に参加するアンバサダー講師の話に耳を傾けるセミナー参加者13Current situation in Yamanashi 山梨県は、出生率の低下を受け、令和5年度からオール山梨で人口減少対策の取り組みを本格的に開始しました。県民それぞれのライフステージに寄り添った切れ目のない支援を実現していきます。若者の自己実現への支援プレコンセプションケアの推進人口減少対策

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