山梨県のあらまし2023
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天てんずしまい津司舞河かわぐち口の稚ちご児の舞まい 吉よしだ田の火ひまつり祭無むしょうの生野の大だいねんぶつ念仏長年にわたる人々の生活の中で創 画像提供:甲府市平成24年3月8日指定(富士吉田市上吉田) 吉田の火祭は北口本宮冨士浅間神社とその摂社の諏訪神社の祭りで、江戸時代から富士山信仰の隆盛とともに賑わった祭りであると「甲斐国志」にも記載されている。7月1日の富士山のお山開きに対して、お山仕舞いのお祭りとして8月26日に行われる。巨大な富士山型の神輿が勇壮に渡御し、市内に並べられた大松明が燃やされる。画像提供:富士河口湖町画像提供:上野原市昭和51年5月4日指定(甲府市小瀬町・下鍛冶屋町)画像提供:富士吉田市平成7年12月26日指定(上野原市秋山無生野)平成29年3月3日指定(富士河口湖町河口) 日本第一号の重要無形民俗文化財に指定されている、日本最古の人形芝居である。その年の豊作を願って舞う田楽芸能の一つ。9体の人形は小瀬町の天津司神社を出発し、下鍛冶屋町の鈴宮諏訪神社の境内に張られた幕の中に入り、舞を奉納する。人形は等身大で、舞は水上での神々の姿を再現したものといわれる。現在は4月の第一日曜日に行われている。 河口浅間神社の毎年7月28日の太々神楽祭に奉納されている。神楽に奉仕するのは、氏子の中の7歳から12歳までの「おちいさん」と呼ばれる女の子。おちいさんは両親が健全なことが絶対条件で、舞を奉納する1週間前からは4足のものを食べてはいけないなどの厳粛さがある。 大念仏は人々が一堂に集まって念仏を唱える行事。江戸時代までは各地に伝えられていたが、現在でも完全な形を残しているのは、県下では無生野だけとなっている。この地域では鎌倉時代末期、後醍醐天皇の王子である大塔宮護良親王らの悲運の伝説にちなんで悪霊退散を祈願したものが起源と語られている。令和4年、「風流踊」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録された。29重要無形民俗文化財Important intangibleand national treasure山梨の

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