山梨県のあらまし2023
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空中を駆けるバイク「XエックストゥーリスモTURISMO」の実証実験米倉山電力貯蔵技術研究サイト水素・燃料電池産業の活性化を図るための県内企業などとの情報交換会中山間地域の不便さを解消するドローン配送の実証実験ネスラドesrad)」を整備しました。20水素・燃料電池関連産業 太陽光発電などの再生可能エネルギー(再エネ)で水素を製造するパワー・ツー・ガス(P2G)システムの開発に、民間企業と共同して取り組んでいます。この「やまなしモデルP2Gシステム」は、世界最高効率の電解質膜を用いた装置を採用し、小型でシンプルな構成でありながら、連結することによって大型化や大容量化にも対応できます。 再エネ由来の電力で水を電気分解して造られる「グリーン水素」は製造過程でも二酸化炭素を一切出さないため、究極のクリーンエネルギーといわれています。世界が脱炭素化に取り組む中、この流れを追い風に、県は「やまなしモデルP2Gシステム」を国内外に広く展開していきます。 水素・燃料電池関連産業は今後も安定した成長が期待できることから、県内の中小企業の参入を支援し、本県の基幹産業とすることを目指しています。県内には、世界最高水準の研究機関である山梨大学水素・燃料電池ナノ材料研究センターをはじめとする研究開発拠点が集積しています。令和5年には、甲府市の米倉山に世界最先端の技術者が交流する研究開発拠点「米倉山次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジ(N こうした強みを生かし、県内企業の製品開発や部材供給による参入支援、専門人材の育成など、県内の中小企業の参入を後押しするためのさまざまな取り組みを行っていきます。テストベッドの聖地 人材の交流を生み出し、イノベーション(技術革新)が創発される「テストベッドの聖地」となることを目指し、地域特性を生かした実証実験が盛んに行われる環境づくりを進めています。 本県は、豊かな自然環境に恵まれたゆとりある空間、中山間地域をはじめとする多彩な実証フィールドなど、テストベッドに適した高いポテンシャルを持っています。また、大都市圏とのアクセスも容易です。こうした優位性を生かし、多くの実証実験などを呼び込むため、県は「TRY! YAMANASHI! 実証実験サポート事業」を実施しています。この事業は、資金の支援のみならず、関係機関との連携や技術面のサポートなどに県が積極的に関与する伴走支援が特徴です。これまで支援した中には、実験の成果が実を結び全国展開を進めている企業もあります。 実証実験サポート事業の他にも「空中を駆けるバイク」の実用化に向けた研究開発などを支援しています。

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