県のあらまし2022
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342022 YAMANASHI FACTS AND FIGURES「うまいもんだよ カボチャのほうとう」といわれ、誰もが知る山梨県の代表的な郷土食。武田信玄公が考案した陣中食であったといわれているが、文献上は江戸時代以降に多く登場する。峡南地域では「のし入れ」「のし込み」とも呼ばれている。ほうとう(県内全域)郷土食 れる山梨の食文化 of Yamanashi鶏の砂肝、ハツ、レバーなどを甘辛く濃厚なしょうゆダレで照り煮した甲府独自の料理で、市内のそば屋やほうとう屋の定番メニューとなっている。「B1グランプリ」でゴールドグランプリを受賞し、山梨の郷土食として全国区となった。南部町の名産品たけのこを用いたおこわで、旧富沢町で作られていたことから「富沢こわめし」と呼ばれている。地元で採れた旬の山菜も使用し、春の季節を感じることができる。毎年4月に開催されるたけのこまつりでは、たけのこご飯を食べることができる。鳥もつ煮富沢こわめし吉田のうどん(甲府市)(南部町)富士吉田市では織物業が盛んであったことから、男性が食事の支度をしていた。そのため簡単に作れ、非常に腰があり歯ごたえがあるうどんが、よく作られるようになった。具にキャベツをふんだんに使うことも特徴で、富士吉田市を中心に50軒以上のうどん店がある。(富士吉田市)まず小豆を甘く煮立て、さらにほうとうを入れて煮た小豆ほうとうは、地区行事や祝い事の折にも食べられてきた。北杜市須玉町若神子の三輪神社で毎年7月末に行われる祭りでは、小豆ほうとうが振る舞われることから「ほうとう祭り」とも呼ばれている。ジャガイモやカボチャなどの穀物とトウモロコシの粉に塩湯を入れてかき混ぜて、ねっとりと固まったところを食べる郷土食。山間地域の米の生産量が少ない地域では、麦やそばなどの雑穀を使って作られ「朝はおねり、昼はおやき、夜はほうとう」という言葉が残るほど、盛んに食べられていた。日当たりの良い山野に生息するキク科のオヤマボクチの葉を練り込んだまんじゅう。甲州市大和町では、オヤマボクチを葉の裏が白いことから「うらじろ」と呼んでいる。ヨモギとは違った風味がある。戦後、三富地区で飼育が推奨されていたイノシシとブタを掛け合わせた「いのぶた」肉は、豚肉と比べて柔らかく、赤身が強いのが特徴とされている。いのぶた鍋はごま味噌または、みりんと味噌がベースのスープに、地元で採れた野菜やキノコと一緒に煮込んだ料理。小豆ほうとうおねりうらじろまんじゅういのぶた鍋(中北地域、峡南地域)(笛吹市、甲州市、身延町)(甲州市)(山梨市)

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