県のあらまし2022
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182022 YAMANASHI FACTS AND FIGURESおいしい未来へ やまなし富士の介やジビエ、県産野菜などで作った料理 アニマルウェルフェアとは「動物福祉」「家畜福祉」とも訳され、鶏を地面に放して飼う平飼いや牛の放牧など、家畜の快適性に配慮した飼養管理を行うことです。県では認証制度を全国に先駆けて創設しました。講習会の受講などにより知識を習得した上で、家畜の飼育面積や環境などの基準を満たす実践農場をそれぞれの達成度に応じた3段階で認証します。その段階に応じたロゴマークを付与していることから、新たな価値の付いたブランド畜産物を消費者が選びやすくなっています。アニマルウェルフェア「おいしい未来へ やまなし」 のロゴマーク 農業が持続的な産業として発展するためには、ICTなどの活用が不可欠です。県が参画したコンソーシアムでは、限られた場所で使用する第5世代の移動通信システム(ローカル5G)を使い、ベテラン農家の技術を学習したAIからの摘粒などの指示をスマートグラスに伝えることで、新規就農者や雇用者などが熟練の技術を効率的に習得できるシステムを開発しました。また、ブドウや野菜などの生育環境をセンサーで感知し、高品質・多収要因を解析することで、生産性の飛躍的向上を目指す「データ農業」の技術開発を推進していきます。スマート農業 土壌に炭素を貯留することで、大気中の二酸化炭素濃度を低減し、地球温暖化を抑制する国際的な取り組みである「4パーミル・イニシアチブ」に、本県は令和2年4月から日本の地方自治体として初めて参加しています。本県の主要農作物であるブドウやモモなどの果樹の剪せんてい定枝を炭化し、土壌に貯留することで、二酸化炭素の抑制に貢献することができます。また、この取り組みにより生産された果実を環境に配慮した農産物として認証することでブランド化を図り、農産物の高付加価値化を目指しています。4パーミル・イニシアチブブドウの剪定枝からできたバイオ炭/「4パーミル・イニシアチブ」のロゴマーク快適性に配慮した飼養管理/「アニマルウェルフェア」のロゴマークスマートグラスを使ったブドウの作業 本県は良質な水や長い日照時間、豊かな土壌に恵まれており、高品質な農畜水産物を多く生産しています。近年は高品質なだけでなく、4パーミル・イニシアチブやアニマルウェルフェアなど、農業分野から持続可能な開発目標(SエスディージーズDGs)の実現に向けた取り組みや、食の安全安心のための取り組みなど、おいしさの先を行く県産農畜水産物の魅力を消費者目線で伝えるため、県独自のブランド「おいしい未来へ やまなし」を立ち上げました。ブランドの基準を満たす農畜水産物には、山梨を象徴する富士山に、未来の輝きを表す星の形をかたどったロゴマークが使用されています。 今後も生産者の所得向上や国内消費、海外輸出のさらなる拡大に向け、この新ブランドのプロモーション活動を積極的に実施し、山梨の付加価値の高い農畜水産物を発信していきます。

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