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郷土食れる山梨の食文化of Yamanashi鶏の砂肝、ハツ、レバーなどを甘辛く濃厚なしょうゆダレで照り煮した甲府独自の料理で、市内の蕎麦屋やほうとう屋の定番メニューとなっている。「B1グランプリ」でゴールドグランプリを受賞し、山梨の郷土食として全国区となった。南部町の名産品たけのこを用いたおこわで、旧富沢町で作られていたことから「富沢こわめし」と呼ばれている。地元で採れた旬の山菜も使用し、春の季節を感じることができる。毎年4月に開催されるたけのこまつりでは、たけのこご飯を食べることができる。富士吉田市では織物業が盛んであったことから、男性が食事の支度をしていた。そのため簡単に作れ、非常に腰があり歯ごたえがあるうどんが、よく作られるようになった。具にキャベツをふんだんに使うことも特徴で、富士吉田市を中心に50軒以上のうどん店がある。鳥もつ煮富沢こわめし吉田のうどん(甲府市)(南部町)(富士吉田市)まず小豆を甘く煮立て、さらにほうとうを入れて煮た小豆ほうとうは、地区行事や祝い事の折にも食べられてきた。北杜市須玉町若神子の三輪神社で毎年7月末に行われる祭りでは、小豆ほうとうが振る舞われることから「ほうとう祭り」とも呼ばれている。米が作れない土地では、麦が主食であり、大麦の皮を剥いだ丸麦を一晩水に浸し、水をたっぷり入れて柔らかめに炊く。ジャガイモ、サツマイモ、大根、サトイモ、金時豆などを入れ、ねぎみそを付けて食す。漫画「美味しんぼ」80巻でも紹介されている。食からの観光まちづくりをテーマとして活動してきた「富士山麓 んめぇ~もん倶楽部」が開発した料理で、富士山の伏流水で育った鱒を、炊き込みご飯で食べ、薬味で食べ、だしをかけてお茶漬けで食べる3つの食べ方で楽しむことができる「ひつまぶし」を意識した料理。河口湖に伝わるかっぱ伝説にちなんで「富士河口湖名物開発委員会」が考案した料理。基本は、きゅうりの浅漬けに長芋(または大和芋)のすりおろしに調味料を混ぜたもので、これをご飯にのせ、刻みのりと胡麻をトッピングするが、その他はアレンジ自由。小豆ほうとうおばく富士まぶしかっぱめし(中北地域、峡南地域)(峡東地域、峡南地域、富士・東部地域)(富士河口湖町)(富士河口湖町)「うまいもんだよ カボチャのほうとう」といわれ、誰もが知る山梨県の代表的な郷土食。武田信玄公が考案した陣中食であったといわれているが、文献上は江戸時代以降に多く登場する。峡南地域では「のし入れ」「のし込み」とも呼ばれている。ほうとう(県内全域)342021 yamanashi ken no aramashi

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