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25 日本一の高さを誇る富士山。2013年6月22日、「富士山 -信仰の対象と芸術の源泉」の名称のもと、世界文化遺産に登録されました。世界遺産富士山「信仰の対象と芸術の源泉」世界遺産World Heritage 富士山は、「信仰の対象」であるとともに、「芸術の源泉」として、日本人の自然観や日本文化に大きな影響を与えてきた歴史があります。 かつて富士山は、激しい噴火を繰り返す火の神として人々から畏れられていました。しかし、平安時代になり、噴火が沈静化してくると、富士山の中に入り修行する人が現れます。このような人々の信仰は一般民衆にも普及し、江戸時代になると富士講とよばれる信仰集団が爆発的に広まり、多くの人が富士山に登るようになります。また、葛飾北斎などの浮世絵のモチーフとして富士山が多用され、日本人の生活に溶け込んでいきます。人と自然が信仰と芸術を通して共生する姿は、富士山が持つ大きな特徴といえるでしょう。 このような富士山の歴史や文化にゆかりのある25の構成資産には、その山体だけでなく、周囲にある神社や風穴、溶岩樹型、湖沼などがあります。ユネスコ世界遺産委員会はこれらの価値を認め、未来に受け継ぐべき世界の宝として世界文化遺産の登録を決定したのです。鳴沢村忍野村西桂町山中湖村富士河口湖町身延町御殿場市裾野市富士市富士宮市小山町富士吉田市河口浅間神社船津胎内樹型冨士浅間神社(須走浅間神社)吉田口登山道忍野八海人穴富士講遺跡山宮浅間神社富士山本宮浅間大社白糸ノ滝村山浅間神社河口湖西湖本栖湖山中湖冨士御室浅間神社精進湖須山口登山道(現在の御殿場口登山道)山梨県山頂の信仰遺跡群静岡県大宮•村山口登山道(現在の富士宮口登山道)須走口登山道北口本宮冨士浅間神社御師住宅(旧外川家住宅•小佐野家住宅)須山浅間神社71281-71-81-91091-621221-51-11151-361-41-24322423吉田胎内樹型1320~三保松原三保松原静岡市三保半島25構成資産分布図

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