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きると思うもの」という4つの質問,「身の回りの整理整頓をする」「マナーを守る」 │ │ 「家族のために食事を作る」「働いて報酬を得る」は,すべて最下位か,下から2位で │ │ あった。                                    │ │3 日本と韓国は,親になる前に子どもの世話をした経験が少なく,親になるための学習 │ │ は「育児の本を読んだ」が第1位。                    │ │ 調査結果の概要の一部                              │ └─────────────────────────────────────────┘ (詳細は国立女性教育会館のHP等で確認して下さい)  皆さんはこの結果をどう考えますか?子育ては,よその国との単純な比較で決まるものではありません。その国にはその国の歴史や文化があり,家族の有り様も違います。でも,この調査結果から「お父さんに考えてほしいこと」があります。  子どもは,幼児期には親に十分に甘え,成長するにしたがって,友達や社会との接触が増え,マスコミや本からも情報を得て自立していきます。その自立の基本のところにあるのが家庭での経験なのだと思います。  しかし,現代人は人と接する機会が少なく,特に子ども達はその機会が減っているように思います。集団をうまく作れなかったり,「いじめ」などの問題がおこるのはこのことが根底にあるのだと思います。人間関係力は幼少期からの人との接触の中からしか育まれないのではないでしょうか。  冬は寒いですが,私たちが子どもの頃は「子どもは風の子」といって外で元気に遊んでいました。少子化の今,春でも夏でも子ども達が外で遊ぶ声はまれになっています。  お父さん,寒くても,意識的に子どもと外に出て行ってみませんか。観光地ではなく,子どもが親戚や地域の人々とふれあう経験をより多く持つことを,この年末年始に企画してほしいと思います。そしてそれをイベントに終わらせることなく,新しい年からは,継続的に行って欲しいのです。そういう中から私たち親もいろいろな情報を得,子育ての悩みも減ってくるのだと思います。時間がないと嘆く前にまず行動してみようではありませんか。  お父さんのこういう行動が社会に子育ての雰囲気を作るのだと思います。世の中にはお父さんのいない子もいますが,この社会の雰囲気が,彼らにも力を与えていくのだと思います。  今,お父さんの力が必要とされています。 ■ 1年の子育てをふり返ってみる ■  早いものです。もう一年が過ぎようとしています。忙しい時期ですが, 自分の子育てについて少しふり返ってみてはいかがでしょうか。 何となく読んでいた本に面白い記事があったのでご紹介します。 ○ 子育てコーチングに学ぶ「新しい子育て」 「別冊PHP」2007年1月増刊号より   コーチングとは,子どもが「自らの力で育っていく能力」をしっかりとサポートするコミュニケーション技術です。今年1年間の子どもへの接し方をふり返ると同時に、新年からは新しい接し方でスタートしてみてはいかがでしょうか。 @子どもの中の宝物を探し伝える わが子の長所を10個探してみる   子ども一人一人が持っている能力や可能性があります。子どもを「見る」のでなく「観る(真理を  みる)」ことで,子どもの宝物を観つけていきましょう。   そして,次のように毎日伝えると, 自分の良さを意識できます。  「明るい○○さんおはよう」  「やさしい○○さんおやすみ」… A「ピグマリオン効果」で    「人は思った人になっていく」 ○「あなたはできる」  「あなたはやれる」  「素直な子だね」「かわいいね」  と,言われるとそうなっていき, ▲「ダメな子」「グズな子」などと  言われると本当に悪くなります。 ※人はよくも悪くもイメージに沿っ  て行動する力があります。親がよ  い言葉かけをすれば、子どもの心に残り,よい行動につながります。 B話の聴き(受け入れ)方   「繰り返し」で,安心感を生み出す ◆「ピアノの練習行きたくないの」 ◇「行きたくないの,何かあったの?」 ◆「注射しても泣かなかったよ」 ◇「泣かなかったの。えらいね。」 ◆「にんじん嫌いだから食べない」 ◇「にんじん嫌いなの。ママは食べよ」 ※同じ言葉をくり返すと,子どもた  ちに,『ちゃんと聴いてくれている』 という安心感を与えます。 C私(I・アイ)メッセージで   誉める,注意する  「あなたの存在が,私にどんな影  響を与えたのか」を伝える ○「片づけてくれて母さんは本当に   助かったよ」 ○「正直に話してくれて,母さんは   とても嬉しいよ」 ○「あなたがいなくなって,母さん   は心配で仕方がなかったのよ」 ▲「あなたはホントに悪い子ね」 ※「あなたメッセージ」で全人格を  否定するような叱り方は気をつけたいですね。 D子どもの考えや思いを引き出す  「オープンクエスチョン」を使う ○「どうすればいいと思う?」 ○「どこが悪かったの?」 ○「どうして叱られたと思う?」 ○「どうすればよかったの?」 ○「本当はどうしたかったのかな?」 ※子どもの考える力を引き出し行動  する力をサポートします。質問したら,十分に待つこと。考えている時間は「育っている時間」だと  思ってください。。   ■ 子どもにイライラしないために ■ 〜子育てにゆとりを生む10の習慣〜   「別冊PHP」2007年1月増刊号より  親だけは,無条件で信じて育てる。同じ間違いをくり返しても,「もう一度考えてごらん,あなたならできるでしょう」と,余裕を持って子どもに接すること。「自分は期待されているんだな」と思えばそれが励みになり,子どもは頑張ろうという気になるものです。子どもに対し期待を抱き,ゆとりを持って温かく見守ることですね。 ぐずぐずしている子に ◇「私メッセージ」を伝えましょう (例)「いつまで遊んでるの」 →「あなたがそこでゲームをしているとご飯が冷めてしまってママは悲しくなってくるの」  親の気持ちを伝えることが大切です。 いたずらをやめない子に ◇十分かまってあげましょう  原因はかまってもらえないこと。  注意すると『かまってもらえた』  と思いますますエスカレートします。普段から子どもに積極的にかかわることが大切です。 暴力をふるう子に ◇「いい行動」をさせてほめましょう  親が暴力や感情的になることは絶対に禁物。親をモデルに弱い子にますます暴力をする子になります。  「望ましい行動」をさせ,ほめることによって愛情を感じることができる子になります。 勉強しない子に ◇「いらいらの原因」を書いてみる  いらいらする理由を書いてみる。「テストでいい点をとってほしい」など,自分の気持ちを正直に書くと,  自分の気持ちが整理できます。 後片づけをしない子に ◇ゲーム感覚で片づけさせましょう  「片づけなさい」と言っても効き目なし…。親も疲れてしまうので考え方を変えてみる。片づけが,  「楽しいゲーム」になるように,  おもちゃ箱など収納場所を工夫することも効果的です。 「できない」子に ◇「小さなゴール」を用意してみる  他の子と比較したりすると,わが子の遅れている点やできない点が気になり,親があせってしまう。  小さなゴールをクリアーしながら成功体験を味わえるようにし徐々にレベルを上げていきましょう。 騒ぐ子に ◇「なぜだめなのか」理由を伝える (例)「運転手さんに怒られるわよ」  →「他の人が困るからいけません」  子どもが納得できるように,理由をしっかり伝えることが大切です。 ダダをこねる子に ◇容易な妥協は禁物です  「今日だけよ」「今回だけ」は禁物。  『ダダをこねれば,要求が通る』  と学習するだけ。物への欲求をコントロールする力,がまんする力を育てたいですね。 「ゆとり」をなくさないために ◇「ほどよい母親」をめざしましょう  すべてを一人で抱え込まず,ある部分を「任せる」などして,「頼み上手」になる。「こうすべき」  「こうでなければ」という「完ぺきな母親」をめざさないことです。 ■ 峡東地区「子育て講演会」開催される ■  12月5日に,山梨市民会館において,峡東地区教育委員会連合会との共催で「子育て講演会」を実施しました。日程変更があったり,他団体との関係で駐車場がなかったりとご迷惑をお掛けしましたが,峡東地区3市の教育委員会の方々をはじめ保育所・保育園から高校までの教師・保護者など117名の参加を得て,盛会に開催できました。お忙しい中をご参加くださったことにお礼申し上げます。  講師の山梨県立大学の堀井啓幸教授には,事前に八代小学校と校区内の4保育所・園(八代・博愛・花鳥・御所),加納岩小学校とつつじ幼稚園,井尻小学校とみいづ保育園などの連携を調査して講演に臨んでくださり,感謝しております。「子育て」と「保幼小中高の連携」という二つの大きなテーマに対しては講演時間が短かったように思いますが,聞き応えのあるお話でした。また,先生には,高校生を筆頭に3人のお子様がいらっしゃるそうで,ご家庭の話や同じ子を持つ親としての悩みをユーモアを交えてお話くださり,親近感を持ってお話を伺うことができました。  実施後のアンケートには,「いじめ問題の解決には,家庭学校地域の密接な関係こそ大切であり,互いの解決に向けた努力こそが必要であると再認識した」 (50代小学校職員),「家庭の話を交えながら,楽しく講演を聞かせてもらいました。現在も近隣の小学校と関わりを持っているが,改めてその必要性を感じました」(40代保育所・園職員)などの感想を寄せて頂きましたが,様々な教育問題が山積する中にあって,我々一人一人に力を与えて頂いた講演会でした。 ────────────────────────────────────── 子育て支援センターに参加されている  お母さん方に聞きました。   ※○は感想。◇は要望や悩み ────────────────────────────────────── ○子どもが親から離れなかったのですが,珍しく自分から友達と遊び始めました。 ○木のおもちゃで,安全に子どもどうしで遊べるのがいいです。 ○部屋の中で,みんなでお弁当を食べられるのがいいです。 ○朝からゆっくりくつろげるので,親子で楽しみにしています。 ○スタッフの方の雰囲気が親切で,親しみやすかったです。 ○親自身がいろいろな人に会うきっかけになり,お友達もできました。 ○家以外で遊ぶ所ができたのでよかった。 ○子どもも楽しく遊べるし,一緒に遊んでくれる方がいてくれて嬉しいです。 ○お母さん同士で話ができ,情報が沢山得られて嬉しいです。 ◇予防接種や病気,早期教育のことなどを教えてほしい。 ◇小さな台所があると便利ですね。 ◇体調管理や離乳について相談したい。 ◇兄弟がいるときの接し方を相談したい。 ┌──────────────────────────────────┐ │声かけて 声かけられて 広がる輪 !! │ │ 「おめでとう」で始まる 明るい一年 │ └──────────────────────────────────┘