資料2-3 令和7年度に市町村および県で対応した相談実例を表で示している。 不当な差別に関する相談 県の推進員対応 通し番号1 仕分け番号1 障害種別 不明  主訴  釣り施設で差別的取扱いを受けたとの当事者からの相談 ・ある釣り施設で、障害者は半額で利用できるが魚は持ち帰り不可(持ち帰るには通常料金が必要)と説明された。 健常者は通常料金で10匹まで持ち帰れるため、この取扱いは差別ではないかと疑問を持った。 施設へ匿名で問い合わせし、結果の報告をしてほしい。 推進員の対応 ・事業者へ聞き取りを行ったところ、以前は、半額でも魚の持ち帰りが可能だったが、魚や餌の仕入価格の高騰により、従来のサービスの継続が困難になった。半額サービス自体の廃止も検討したが、障害者にも釣りを楽しんでもらいたいと考え、半額サービスは継続したうえで、持ち帰りは不可とした。 ・通常料金を支払えば、障害の有無にかかわらず魚の持ち帰りは可能との説明であった。 ・聞き取り内容を踏まえ、本件は、通常料金を払うことで、健常者と同じサービスを受ける選択肢が設けられており、障害を理由として一律に不当な取り扱いをしているとはいえない。 ・また、提供するサービスの内容は、事業者の裁量に委ねられており、その中から利用者が選択する仕組みであるため、差別的取扱いには該当しないと判断できる。 ・相談者へ丁寧に説明し理解を得た。 通し番号2 仕分け番号2 障害種別 肢体 主訴 インターネットの動画について当事者からの相談 ・インターネット上の動画で、ある事業者の集金担当者の張り紙に、障害者を差別するような表現が見られた。この表現が問題であるか確認したい。 推進員の対応 ・動画を確認し、「動画が事実であれば、許されない内容である。ただし、事業者全体の対応ではなく、集金担当者個人の判断による可能性がある」と説明した。 ・相談者から、県から見解を聞けて良かったとの発言があり終了した。 通し番号3 仕分け番号3 障害種別 肢体 主訴 鉄道利用時に差別的取扱いを受けたとの当事者からの相談 ・県外在住の電動車いす利用者が、一人で祭見物のため来県した際、利用した鉄道事業者から差別的な対応を受けた。 1 行きに改札を出る際、帰りの切符を駅員に提示して、帰りに乗車したい列車を伝えていたが、駅員間で情報共有されていなかったため、希望していた列車に乗車できなかった。その結果、次の列車に乗車したが、自宅最寄り駅まで行けず、下車駅から自宅まで電動車いすで移動した。 2 希望した車両は他鉄道事業者からの乗り入れ車両で、車椅子優先スペースがあるため、事業者は、既に乗車中の健常者を降ろしてでも、障害者を乗せなければならないが、その対応をしなかった。他鉄道事業者では、そのように対応している。 3 また、事業者から、返金対応があったが、お金で解決しようとしている様に感じられる。 4 本件について、地元市役所に相談したところ、事業者の対応は障害者差別解消法違反とのことだった。 ・祭り開催地の地域相談員に調査を依頼したが、納得できる回答ではなかった。 ・祭り開催地の人間は信用できないので、県の障害福祉課に調査をしてもらいたい。 推進員の対応 ・相談者から今回の相談に関する書面を受理し、次の対応を行った。 ・相談者の主訴について、当該鉄道事業者、祭り開催地の地域相談員、関東運輸局、他鉄道事業者、地元市役所に確認を行った 1 当該鉄道事業者は、相談者が行きの改札を出る際に、対象車両への乗車希望を申し出ていなかったものと認識している。 2 関東運輸局、他鉄道事業者とも、車椅子優先スペースに乗っている他の乗客を強制的に降車させる対応は取っていない。ただし、合理的配慮の提供として、他の乗客への声かけ等の対応が必要となる。 これに対し、当該鉄道事業者は、今回の事案において、他の乗客への声かけを行ったかは定かではないとのこと。 3 当該鉄道事業者の返金対応は、相談者が対象車両に乗車できなかった際に、区間変更の案内を適切に行えなかったことに対するものであり、対象車両に乗車させられなかったことを謝罪するものではない。 4 地元市役所は、合理的配慮の提供義務違反には該当しないものと考えており、相談者にもその旨の回答をしている。 ・上記確認結果を踏まえ、相談者へ回答文を郵送した。 不当な差別に関する相談 市町村の地域相談員対応 通し番号4 仕分け番号1 障害種別 発達障害 主訴 職場から差別的取扱いを受けたとの当事者からの相談 ・障害者雇用で勤務していた学校において、不当で差別的と感じる扱いを受けた。 ・業務の指示方法が統一されておらず、多数の職員から印刷依頼があり混乱した。また、冷房のない部屋で大量の手作業(印刷やホチキス止め)を指示され、前任者と比較されて「気が利かない」「補助員失格」と言われたり、無視されたりすることもあった。 ・夏休み中は仕事がなく、自ら指示を求めても与えられない日が続いた。 ・その結果、不眠や蕁麻疹などの体調不良をきたし、出勤が困難となり退職に至った。 地域相談員の対応 ・相談内容に配慮しつつ傾聴し、学校へ事実確認を行う旨を伝えたが、相談者から「事を大きくしないでほしい」「確認はしないでほしい」との要望があったため、学校への確認は行わなかった。 通し番号5 仕分け番号2 障害種別 精神 主訴 賃貸物件入居居について支援者からの相談 ・生活保護を受給していることや、うつ病により無職であることを理由に不動産会社から入居を断られた。 しかし、その後当事者が、直接不動産会社に連絡したところ、断られることなく内見予約ができた。 地域相談員の対応 ・担当課の課長、係長と協議し、相談者からの希望もあり、個別に対応ではなく市全体の取り組みとして、市の広報にて周知する。 通し番号6 仕分け番号3 障害種別 精神 主訴 賃貸物件入居拒否について支援者からの相談 ・精神手帳を持っていることを伝えたところ入居を断られた。 地域相談員の対応 ・担当課の課長、係長と協議し、相談者からの希望もあり、個別に対応ではなく市全体の取り組みとして、市の広報にて周知する。 通し番号7 仕分け番号4 障害種別 聴覚 主訴 職場から差別的扱いを受けたとの当事者からの相談 ・職場の同僚から心無い言葉を言われたり、ストーカーのように職場内で自分の後ろをついてきたりされた。マネージャーに相談したが(あなたは)障害者だからと取り合ってもらえなかった。 地域相談員の対応 ・相談を傾聴、相談者から「話を聞いてもらって気持ちが整理できた。今日は店長が不在で相談できなかったので、明日店長に相談する」という発言があった。 合理的配慮に関する相談 県の推進員対応 通し番号8 仕分け番号1 障害種別 肢体、知的 主訴 職場から合理的配慮を受けられずパワハラを受けているとの当事者と家族からの相談 ・勤務先の学校事務室の特定の職員から強い口調での指示や不適切な対応を受け、パワハラと感じている。これにより精神的ショックを受け、自傷行為や不眠などの症状が出て出勤できなくなった。 (当事者の主訴) ・脳性麻痺により身体・療育手帳を所持し、就業・生活支援センター(以下センター)を利用しての就労。 ・当該職員から怒鳴られるなどの強い指示を受けたことで精神的に不安定になった。 ・障害への配慮が欠けた指示(給食スープの運搬など)や不適切な指導(障害者トイレ使用)もあった。 ・指示不足によるミスでも強く叱責された。 ・センターに相談したが、休職を勧められ、対応が十分と感じられていない。 ・当該職員からの謝罪があれば許してもいいと考えている。 ・当事者の精神状態の回復と当該職員の態度の改善を希望している。 (両親の主訴) ・当該職員は非を認めず、学校側もかばっていると感じている。 ・当事者を当該職員と同じ環境で働かせたくない。 推進員の対応 ・初期対応として、当事者と両親に対し、学校への事実確認を行うことの了承を得た。 ・精神科受診までの不安時は、県の相談窓口(権利擁護センター・障害者110番)に相談できる旨案内した。 ・本件は障害者差別に加えパワハラの可能性があるため、教育委員会総務課へ報告したところ、学校に対して事実確認を実施することとなった。これに対し事務長は、強い口調の指導があったことは認識しているが、パワハラには当たらないとの見解を示した。そのうえで、学校判断で、当事者・校長・センターによる面談を実施予定であるとのこと。 ・県から学校へ聞き取りを行ったところ、強い叱責はあったが、勤務態度への注意が理由と説明される。 ・給食スープの運搬は現在実施しておらず、体育館掃除について、指示ミスがあったことを認めた。 ・休職提案はセンターの判断であり、学校の指示ではないとのこと。 ・当該職員との勤務場所の分離は難しいとの見解が確認できた。 ・これらの聞き取り内容を踏まえ、障害特性を鑑み、強い口調を避けるなどの配慮の必要性を説明する。これに対し学校側は配慮不足を認め、謝罪の場を設け、今後は事務長が指導を担当するとのこと。 ・父親に状況を説明し、学校から面談があることを伝え終了する。 通し番号9 仕分け番号2 障害種別 肢体 主訴 障害者の電車予約の手続きが煩雑であるとの当事者からの相談 ・県内では、電車の予約窓口が1か所のみで、車椅子席の予約がしづらい。 ・ネット予約も手帳データの提出が必要で手続きが煩雑である。 ・クレジットカードが必要な場合があり、多くのクレカ不所持の障害者には不便である。 推進員の対応 ・窓口の減少は鉄道事業者の人員削減などによるもので、障害者差別とは別の問題であり、窓口利用の場合は該当駅への来訪が必要であることを説明する。 ・障害者のクレカ所持の状況は一概に言えないが、手帳の確認は車いす席提供のために必要な手続きであり、理解を求めた。 通し番号10 仕分け番号3 障害種別 肢体 主訴 路線バス運転手の対応について当事者からの相談 ・バスに乗ろうとしたら「おまえ乗るのか」と言われた。スロープを出してもらい運転手に介助してもらったが、対応が悪く転倒してしまった。他の乗客に助けてもらい乗車したが、「何やってんだ」と言われた。 ・営業所に連絡すると所長から謝罪があった。以前より改善されたが、不適切対応の運転手がまだいる。 推進員の対応 ・相談者からの「報告しておきたい」との意向から、話を傾聴した。 通し番号11 仕分け番号4 障害種別 肢体、その他 主訴 病院の障害者駐車スペースの利用について当事者からの相談 ・病院の障害者用駐車スペースが健常者や送迎車に利用され、本来必要な人が使えず困っている。 ・当事者は足が悪いが、遠方に駐車せざるを得ず不便である。 ・数年前から病院に改善を求めているが対応されていないため、県から指導してほしい。 推進員の対応 ・相談者の了解を得たうえで病院へ訪問し、事実確認を行う。 ・病院としては、相談者のことは以前から認識しているが、本件に限らず、職員への強い言動があり現場は対応に苦慮している。 ・病院は、これまでに次の対応を行っている。 @掲示や看板、放送などでの適正利用の周知。 A歩行可能な患者への利用自粛の依頼。 ・なお、相談者が希望する人員配置による管理は、経営上困難である。 ・障害者以外にも様々な患者が利用するため、一律の利用制限は難しい。 ・相談者の態度から、建設的な対話は困難と認識しつつ、医療提供は継続する方針である。 ・聞き取り内容から、現在の対応は、一定の合理的配慮がなされていると判断できる。 ・相談者の要望は、病院に過重な負担を求めている面があり、今後は病院の対応状況を説明し、理解を求めていくこととする。 通し番号12 仕分け番号5 障害種別 肢体 主訴  県外在住の障害者からの相談対応について地域相談員からの相談 ・県外在住の電動車いす利用者から、祭り会場最寄り駅での駅員対応について、合理的配慮が不十分として指導を要望された。電話対応した町職員が概要を聞き取ると、住所と氏名のみを言って切られた。 ・民間の鉄道事業者に対して、行政としてどのような指導ができるのか相談したい。 ・当事者からの要望の概要 当事者は、祭の花火を見るため、県外から電車を利用し祭り会場最寄り駅に降りた。その際、駅員が車いすの対応をしてくれなかった。これは、障害者差別に該当し、合理的配慮の提供義務違反に当たるので、行政から鉄道事業者に指導してほしい。 推進員の対応 ・本来は居住地自治体が対応すべきだが、電話連絡が難しいため、当該町で対応し、必要に応じて引継ぐことを助言する。具体的には、初期対応した町職員と駅職員から事実確認を行い、差別該当性を判断し、必要に応じて地域相談員が助言するよう助言する。 ・後日、地域相談員より経過報告と更なる助言依頼あり ・当事者から、駅員から適切な介助を受けられず、希望の列車に乗車できなかったため、自宅最寄り駅までの電車に乗れなかった。駅職員による適切な介助を行うよう指導してほしいとの要望を受けた。 ・これを受け、事業者に聞き取りを行う際、訪問と電話のどちらがいいか助言がほしい。 これに対し、対面での聞き取りは助言もしやすく効果的だが、状況により電話対応でもよい旨を助言する。 ・面談時の同行者について、地域相談員ではなく行政職員でもよいか助言がほしい。 これに対し、面談には地域相談員の同行が望ましい旨を伝える。 通し番号13 仕分け番号6 障害種別 視覚 主訴 盲導犬ユーザーへのサポートについて当事者からの相談 ・盲導犬ユーザーより、駅のペディストリアンデッキでのイベント時、出品物や人混みにより、移動が困難になることがある。盲導犬は障害物を避けるため、意図しない方向へ進む場合があり、安全な移動が難しい場合がある。 ・常駐の案内人までは求めないが、盲導犬ユーザーを見かけた際には、出店者等が階段やエレベーターまで誘導するといった配慮をしてほしい。 推進員の対応 ・駅所在地の地域相談員へ連絡し、合理的配慮提供の申し出があった旨を伝える。イベント場所使用申請先である駅所在地の市役所へ、主催者から出店者への周知をしていただくよう依頼し、了承される。 通し番号14 仕分け番号7 障害種別 肢体 主訴 店舗入り口のスロープについて手動車いす利用の当事者からの相談 ・あるファストフード店のスロープ(長さ約50cm)は短く使いづらい。電動車いすであれば問題ない場合もあるが、手動の場合は80cm程度の長さがほしい。長さ50cmのスロープは基準上問題ないのか。 ・他の店舗にある取り外し式スロープについても同様に短く使用しづらく、店員に依頼して外してもらったことがある。また、他の利用者の要望で設置されたスロープも、電動車いす向けで手動利用者には適さないものだった。 推進員の対応 ・スロープの基準は施設の規模等により一概には言えないが、利用しづらい場合は店員に支援を求めることができ、店舗側にはそれに対応する義務がある旨を説明した。 通し番号15 仕分け番号8 障害種別 不明 主訴 市営団地の駐車区画について当事者の親族からの相談 ・市営団地に居住する障害者の親族より、スロープ付近に車を停めたいが駐車禁止区画となっている。ポールも重く移動できないため、利用できない。他の入居者の理解がなく、発言が差別的である。 ・市や関係機関に相談しても対応してもらえないので、県でなんとかしてほしい。 推進員の対応 ・障害者への配慮は必要だが、団地内の交通安全等の観点から市が必ずしも要望どおりに対応できない場合があること、また駐車区画の管理は市営住宅担当の所管であるため、改めて市への相談を促した。 ・相談者からは納得できないとの意見があり、市へ相談のあった旨の伝達希望があったが、区画撤去の指示はできないことを再度説明したところ、不満を述べ通話終了となった。 ・市営住宅担当課へ状況を確認すると、駐車場運営は自治会に委ねており、市は基本的に関与していないこと、当該禁止区画は違反者対策として設置されていること、ポールは軽量で移動可能であること、相談者によるマナー違反や自治会との関係悪化が背景にある可能性があることが判明した。 ・また、市は自治会からの要請があれば仲介するが、自主的な介入予定はないとの見解であった。 ・市福祉課へ情報共有し、合理的配慮(契約区画の配慮等)の検討を依頼。福祉課からは、過去にも住宅担当へ働きかけた経緯があるが、今回の件を踏まえ改めて対応を働きかける意向が示された。 通し番号16 仕分け番号9 障害種別 肢体 主訴  店舗、路線バスのスロープ等について手動車いす利用の当時者からの相談 ・ある店舗では、助走部分が30〜50cm程度のスロープが設置されており、電動車いすには問題ないが、手動では上りづらく、改善を求めても対応されなかった。また、別の店舗では15cm程度の段差に簡易スロープが設置されていたが、自力で対応可能なため外してもらった事もある。 ・路線バスでは、一般的な長さ(約1.2m)のスロープが利用されているが、一部に傾斜が急な旧式のスロープがあり、介助者がいないと乗車が難しい。そのため、車椅子を運転手に預け、自身は階段で乗車する対応をしている。 ・また、多目的トイレのボタン操作についても、使用後に内側のボタンを押して退出することで次の利用者が入れないケースが多く、改善要望をする中、ボタン表示を白黒に変更した施設では問題が軽減された。 推進員の対応 ・スロープについては、介助者を必要とする利用者への配慮も考えられ、すべての利用者に適した設備の整備は難しい面もあるが、関係者へ情報共有を行う旨を伝え、了承を得た。 通し番号17 仕分け番号10 障害種別 その他 主訴 在学中の大学から合理的配慮の提供を拒否されたとの当事者家族からの相談 ・県内大学において、特発性過眠症の学生に対する合理的配慮が適切に行われず、単位不認定や不適切な発言があったため、調査と是正をしてほしい。 ・当該学生は診断書を提出し、代替課題や自宅制作など現実的な配慮を求めたが、大学側は建設的対話を行わず、対応を拒否した。前期・後期ともに配慮は認められず単位を落とし、異議申し立ても学則を理由に受理されなかった。卒業論文についても指導やフィードバックが不足したまま、「やり取り不足」を理由に不可とされた。 ・このことは、合理的配慮の提供義務違反、人権侵害やハラスメントに当たり、教育の場における評価の不透明性が見えるので、次のことを要望するとともに、県からの厳正な指導と介入を強く要請する。 @障害特性を踏まえた成績の再評価 A不適切発言の撤回と謝罪 B再発防止として配慮の徹底と教職員研修の実施 推進員の対応 ・相談者へ、当課で可能な対応は、障害者差別解消に関する事項に限られ、ハラスメントや単位認定制度への介入は難しいことを説明した。また、条例に基づき助言や情報提供は可能だが、大学への改善指導や卒論の再評価には関与できない旨を伝えたところ、可能な範囲での大学への働きかけを希望された。 ・相談者はすでに弁護士へ相談済みで、ハラスメントについては他機関への申立て等、多方面からの働きかけを進めており、最終的には訴訟も視野に入れているとのこと。 ・大学への事実確認のため、相談内容の共有について確認したところ了承を得たため、当事者氏名を確認のうえ、大学に照会を行うこととした。 ・大学へメールで事実確認を行い、次の回答があった。 ・合理的配慮および建設的対話の義務は認識している。 ・いずれの事項についても配慮の提供または対応を行った、もしくは試みた。 ・実施した配慮については、当事者らの同意を得ていると認識している。 ・配慮を試みたが実施できなかったものは、当事者の事情によるものと認識している。 ・上記を踏まえ課内で協議し、相談者へ以下のとおり回答した。 ・大学には合理的配慮等への理解と対応の意思はあると考えられる。 ・ただし、内容について大学と相談者の間に認識の相違があるため、大学には丁寧な説明を求めた。 ・県は紛争解決機関ではないため、認識の相違そのものに介入し解決することはできない旨を説明した。 通し番号18 仕分け番号11 障害種別 視覚 主訴 書類への直筆を求められた視覚障害者が所属する団体からの相談 ・全盲の障害者が隣市の公民館利用を申し込むため窓口へ行ったが、「本人の直筆でなければ受付できない」として断られ、同行者を求められた。再訪は難しいと訴えたが対応は変わらなかった。 ・その後、窓口職員がサークルに連絡して別会員を呼び、手続きは完了したが、当事者は不満を感じたため、市へ苦情を申し入れ、担当課長から謝罪を受けた。 ・団体としては今回の件を問題化する意図はなく、関係機関で共有し、今後の障害者差別解消に生かしてほしいと考えている。 推進員の対応 ・ネットワーク会議や地域相談員の研修会等で、関係機関への周知と課題整理に役立てる旨を伝え了承される。 通し番号19 仕分け番号12 障害種別 視覚 主訴 マイナ保険証認証の際、合理的配慮を拒否された視覚障害者が所属する団体からの相談 ・視覚障害のある方が受診した際、マイナ保険証の認証時、暗証番号入力や顔認証は一人では難しいため支援を求めたが、職員からは対応できないとして付き添いの同伴を求められた。 ・その後、協会の支部長が医院に申入れたが「付添いがなければ他院を受診してほしい」との回答だった。 ・本件についても、No.18と同様に関係機関で共有してほしい。 推進員の対応 ・市への相談状況を確認したところ、すでに情報共有は行われていた。 ・職員の支援が受けられなかった理由について、双方での建設的な話し合いの有無を確認したが、十分な協議はされておらず、主張の繰り返しにとどまっているとのこと。地域相談員を交え、互いに譲歩点を探る対話の方法もある旨を伝えた。 ・本件については、ネットワーク会議や地域相談員の研修の場で情報共有することを提案し、了承を得た。 通し番号20 仕分け番号13 障害種別 発達障害 主訴 業務委託元の事業者から合理的配慮の提供を拒否された当事者からの相談 ・発達障害のある障害者が、委託で仕事を行っていた事業者に対し合理的配慮の提供を求めていたが、対応されないまま退職に至った。 ・山梨労働局等へも相談したが、雇用契約がない委託関係であるため、障害者雇用促進法の適用対象外とされた。 ・合理的配慮の提供を求めた内容は、業務連絡の個別化と情報共有方法の変更であり、このことは主治医からの診断書にも記載されていた。 推進員の対応 ・障害者110番を案内し弁護士の無料相談を紹介した。その上で、雇用契約はないものの実態が雇用に近い場合は労働局の所管となる可能性がある一方、対象外となれば障害者差別解消法での対応となる可能性があることを説明した。ただし、同法では事業主に対する強制力のある指導はできず、協力依頼にとどまる旨を伝え、了承を得た。 ・後日、障害者110番に確認したところ、相談者は弁護士相談を予約し、労働局へ記録の報告も行う予定との情報があった。また、相談者は労働局対応を優先しつつ、県にも並行して事業所への事実確認や指導を期待していたとのこと。 ・改めて「つなぐ窓口」に所管を再確認したところ、雇用関係が認められれば労働局の所管、委託で雇用契約がない場合は自治体の対応となる可能性があるとの見解であった。ただし、自治体対応でも実効性ある指導は難しく、事実確認や合理的配慮の働きかけにとどまることを確認した。 ・今後、労働局で労働者性が認められれば障害者雇用促進法の対象となるため、当面は対応を保留する。 合理的配慮に関わる相談 市町村の地域相談員対応 通し番号21 仕分け番号1 障害種別 肢体 主訴 鉄道事業者から合理的配慮の提供を拒否されたとの当事者からの相談 ・相談者は身体障害により電動車いすを使用しており、平地の移動は可能である。祭り見物のため県外の自宅から一人で来町し、帰路として臨時列車に乗車するため最寄り駅を利用した。 ・当該列車は他事業者の車両で車いすスペースがあることを把握しており、駅員に乗車介助を依頼したが、「対応経験がなく対応できるか分からない」と断られた。管理職にも対応を求めたものの、発車時刻までに乗車できず、車掌に声をかけても対応されなかった。 ・その結果、次発の列車に乗車したが乗り継ぎの最終列車に間に合わず、自宅最寄り駅まで戻れなかったため、下車駅から自宅まで車いすで移動することとなった。 地域相談員の対応 ・事業者を訪問し、提供資料を基に状況を確認した。 ・事業者は当日、混雑に伴う入場規制や移動時の介助、電車案内などについて事前に説明し、同意を得た上で対応していた。 ・一方、相談者が乗車直前に車両変更を求め、他の乗客を降車させて優先スペースを確保するよう要望したが、安全面や他の乗客への影響を考慮し対応困難と判断した。優先スペースは必ず確保されるものではなく、乗車後に対象者が優先的に利用するものとの見解であり、この点は関東運輸局にも確認している。 ・車掌についても、現場対応職員がいたことから運行を優先した。 ・また、事業者は障害者差別解消法を理解して運営しており、研修は未実施だが、民間の介助資格を持つ職員による社内講習は行っている。 ・最終的な判断として、本件は、差別や不当な取扱いには該当せず、混雑下での安全確保や他の乗客の権利を踏まえた合理的な対応であったと判断した。また、今後の研修実施について事業者に助言を行った。 ・なお、地元市役所においても状況確認が行われ、本件について差別や合理的配慮の不提供に当たる行為はなかったとの判断がなされ、本人へ報告されている。 通し番号22 仕分け番号2 障害種別 肢体 主訴 花火会場での観覧席に車いす優先席を希望する当事者からの相談 ・相談者は電動車いすを使用しており、平地の移動は概ね可能である。花火見物の際、視界が遮られて見えにくく、観覧スペースにレジャーシートが敷かれていたため車いすでの移動が困難であった。 そのため、障害者が観覧しやすいよう、優先席の設置などの配慮をしてほしい。 地域相談員の対応 町担当者に確認し、来年度は、優先席の設置についても検討する旨回答した。 通し番号23 仕分け番号3 障害種別 聴覚、弱視 主訴 弱視のため席配置に合理的配慮の提供を求めたが拒否されたという当事者からの相談 ・塾の説明会に際し、事前に手話通訳の同席を申し入れたところ、最後列であれば可能と案内された。 ・当日は会場が広く、弱視の相談者にとって最後列ではスクリーンが見えにくかったため、前方寄りの席への変更を求めたが、「当初の決まり」として最後列への着席を強く指示された。配慮が足りないと感じた。 ・上映されたビデオレターは字幕付きと説明されていたが、実際には字幕が不完全だったり、白背景に白文字で判読困難だったりした。こうした不十分な字幕対応でも合理的配慮といえるのか疑問に感じた。 地域相談員の対応 ・相談者は塾生ではないため、事業者に強く求める意向はないが、気持ちの整理のために経緯をどこかに伝えておきたいとのことで、県への報告として差別地域相談員が相談を受けた。 通し番号24 仕分け番号4 障害種別 視覚 主訴 音声機能のないクリニック予約システムに関する視覚障害者団体からの相談 ・視覚障害のある当事者は、通院時に同行援護を利用している。転院を検討しているが、予約が電話ガイダンスとスマートフォン操作のみで、音声読み上げに対応しておらず利用が難しい。システムでの予約不可の場合、当日受診となるが、同行援護は事前予約が必要なため長時間の待機は困難である。 ・今回は従来のクリニックを受診するが、今後の通院に不安がある。 ・当事者は、今後の関係もあるので、医療機関への直接的な改善要請は望んでいないが、予約システムやマイナンバー認証など医療のデジタル化により、視覚障害者の受診ハードルは高まっている。これを踏まえ、協会としては、行政や自立支援協議会と連携し、医師会へ配慮改善を働きかけていきたい。 地域相談員の対応 ・当該協会は、具体的な対応方法について、協会単独ではなく行政や自立支援協議会と連名で文書を作成し、必要に応じて代表者との面談などを行いたい意向を確認し、地域相談員として、自立支援協議会や県の推進員へ相談し、方法の助言を受けるとともに情報共有を行うことを伝えた。 ・本人の次回受診については、親戚の支援を受けて受診する予定であり、家族登録による予約方法があることを情報提供する。また、当面は不都合が生じた場合に、個別に対応していく方針とし、本人や相談支援専門員と確認しながら進めていく。 通し番号25 仕分け番号5 障害種別 視覚 主訴 路線バスの乗車場所について視覚障害者の支援者からの相談 ・コミュニティバス利用時、自由乗降区間での乗車に際し、運転手から「はっきりと手をあげてもらわないと困る」と強い口調で言われた。 地域相談員の対応 ・市役所の担当課へ共有し、事業者にも状況を伝えてもらうこととした。 ・事業者によるドライブレコーダー映像の確認では、当事者から「バス停じゃないんですか」との発言があり、運転手は「バス停ではありません、もっと手前です」「しっかり手をあげて意思表示してください」と説明しているが、強い口調ではないことが確認された。 通し番号26 仕分け番号6 障害種別 視覚 主訴 イベント時の盲導犬ユーザーの誘導について当事者からの相談 ・甲府駅北口で、盲導犬を伴って歩行する通路にフリーマーケットの出店があり、迷ってしまうことがあるため、支援をお願いしたい。 地域相談員の対応 ・管轄市担当課に相談内容を報告。参加者への周知等の対応を行ってもらうことになった。 その他の相談 県の推進員対応 通し番号27 仕分け番号1 障害種別 精神 主訴 動物病院での対応について当事者からの相談 ・うつ病により精神障害者手帳を所持している。 ・動物病院を受診した際、領収書の発行を求めたが対応されなかったため看護師に伝えたところ、院長から無礼だと言われ、今後の来院を断られた。 ・対応に問題があるとして、県から動物病院へ氏名を伏せて指導をしてほしい。 ・県庁の動物病院の担当課にも苦情を申し入れるつもりである。 推進員の対応 ・相談者の氏名は伏せて聞き取りを行ったが、病院側ではほぼ当事者の特定ができるとのことであった。 ・相談者はペットの手術で受診し、領収書の希望があったため看護師が対応しようとしたが、「領収書はどうされますか」と確認するような口調で尋ねたところ、相談者から強い口調で叱責を受け、スタッフの能力を否定する発言もあったという。この件により看護師は精神的に大きな負担を受けている。 ・また、これまでも類似の場面で攻撃的な言動があり、病院としてはカスハラと判断し記録をしている。 ・院長が同様の対応が続く場合は診療を断る旨を伝えたところ、相談者は「ふざけるな」と言って帰った。 ・本相談は、不当な差別的取扱いや合理的配慮義務違反との明確な訴えがなく、また病院側の対応にも該当する問題は確認されなかった。さらに、双方の聞き取り内容が同一事案と断定できない状況にあることを踏まえ、本件は特定相談には該当しないと判断し、その旨を院長に説明して対応を終了した。 通し番号28 仕分け番号2 障害種別 肢体 主訴 多目的トイレの利用について当事者からの相談 ・県内の商業施設で多目的トイレを利用しようとした際、他の男性に割り込まれた。注意したところ暴言を受けて先に入られてしまった。強い憤りを感じ、ドアを叩いて退出を促した。 ・多目的トイレの本来の目的から考えて、車いす利用者よりも優先して利用されることに疑問を感じている。県に相談しても解決は難しいと思うが、何とかならないかと思っている。 推進員の対応 ・多目的トイレは障害者以外も利用可能ではあるが、本件については割り込みをした側のマナーや社会性の問題であると伝えた。 ・利用制限については即答が難しい旨を説明したところ、確認しておけばよいとの返答があった。 ・また、ドアを蹴るほどの気持ちは理解できるが、物を壊したり自身が怪我をする恐れもあるため注意を促した。 ・あわせて、相談者の気づきや指摘は県としての情報収集や共有に役立つことを伝え、本件も課内で共有し今後の参考とすることで了承を得た。 通し番号29 仕分け番号3 障害種別 精神 主訴 相談先を求める当事者からの相談 ・人に会うことに強い不安があり、見られていると感じると上手く話せなくなる。会う人がみんな怒っているように思えてしまい、目を合わせることができない。特に男性に対してその傾向が強いが、女性でも同様に感じることがある。改善したいと思っても難しく、どうしたらよいか悩んでいる。 推進員の対応 ・情報整理のため相談者から聞き取りをする。 ・相談者は、中学生頃にはすでに自覚していた。精神科を受診したことはあるが、原因が分からず改善の見通しも示されなかったという。受診した医療機関の詳細は明かさず、まずは話を聞きながら今後を考えたい意向で、相談は電話での対応を希望された。 ・対応として、健康増進課から相談機関一覧のパンフレットを提供し、精神保健福祉センター、ストレスダイヤル、地域の保健所を案内した。 通し番号30 仕分け番号4 障害種別 精神 主訴 通し番号29と同様 ・相談機関にはまだ連絡していないが、考え込むうちにイライラが募り、このままではいけないと感じている。対策として婚活を考えており、彼女ができて結婚できれば対人への不安も改善するのではないかと思っている。40歳を過ぎても交際経験がなく、周囲との差に焦りを感じているが、人と話す機会が増えれば対人関係への苦手意識も軽くなると考えている。 婚活アプリにも登録したがうまくいかず、どうすればよいか分からず相談に来た。 推進員の対応 ・一般的には、対人関係の難しさが原因でパートナーができにくいと考えられるため受診を勧めたが、相談者は「まず彼女を作ることが先決」との考えを繰り返し主張される。 ・対応として、子育てサポート課で行っている婚活の案内を伝え、今後は総合案内窓口を通じて担当課へ直接相談するよう説明した。 ・また、相談者は精神科通院中で障害者手帳を所持していることから、障害福祉課での対応を希望したが、県庁は相談機関ではない旨を伝え、山梨県障害者福祉協会が実施している婚活事業についても案内した。 通し番号31 仕分け番号5 障害種別 精神 主訴 通し番号29と同様 ・複数の支援センター(3か所ほど)に電話や相談をしているが、ここでも相談したくて来た。ここで話を聞いてもらえるなら、自分のことをすべて話してもいいから話を聞いてほしい。 推進員の対応 ・県庁は相談機関ではないため、前回渡したパンフレットに掲載の相談機関を案内したが、「ここで話を聞いてほしい」との希望を繰り返された。 ・健康増進課へ主訴を共有し、精神保健担当者から県庁では対応が難しいことと、案内済みの相談機関を利用するよう説明したところ、了解し一旦退庁となった。 ・その後、相談者から再度声かけがあり、屋外で対応。通話中の市の保健師への対応を求められたため状況を伝えたところ、当該保健師は地区担当で継続支援中とのことであった。 ・相談者は支援者を増やしたい意向があり、その一環で来庁した可能性があるとの説明を受け、県庁が相談機関ではない旨は担当保健師からも伝えてもらうこととなった。 ・相談者退庁後、地区担当保健師へ連絡し、これまでの対応を共有するとともに、今後の参考情報の提供を依頼し、対応に困る場合の連絡について了承を得た。 通し番号32 仕分け番号6 障害種別 精神 主訴 障害者110番の相談員からの相談 ・先日、相談者が帰宅途中に当事者とみられる車両から付きまとい行為を受け警察に相談していた。その後、警察から連絡があり、乗車していた人物が当事者であると特定された。 ・警察からは、当事者に障害があることも踏まえ、今後の再発時に強制力のある措置をとれるよう、今回の段階で警告を発出した方がいいとの話だった。 ・一方で、その後当事者からの接触はなく落ち着いているため、ここで警察が介入することで逆上する可能性を懸念している。事務局とも相談し、しばらく様子を見たいと考えているが、本件は相談業務中の案件であるため、県としての見解を確認したい。 推進員の対応 ・課内で協議した結果、相談者の懸念も理解できるものの、初動の遅れによる対応の遅延リスクが大きいと判断し、専門的に対応している警察の見解を受け入れることで、今後の対応が円滑に進むと考えられるため、警察の進言に従うのが望ましいとの見解となった。 ・ただし、最終的な判断は被害者である相談員本人によるものであるため、十分に検討するよう伝えた。 通し番号33 仕分け番号7 障害種別 肢体 主訴 行政職員の対応について当事者からの相談 ・先日、路線バス運転手の言動について県へ相談したが、担当職員の対応に障害者差別解消への意識不足を感じた。一方、過去に関わった職員の対応は良好であった。 ・他県では指摘に対する対応が迅速で、公衆トイレの設備改善などもすぐに行われた経験から、障害行政の推進には適切な人員配置が重要だ。配置を決める部署や管理職にも意見を伝えたいと考えている。 ・ある路線バスでは、乗車の際、転倒したが支援がなく、注意しても不適切な態度を取られたため、その様子を撮影し事業者へ伝えた。改善は見られるが、依然として課題が残っている。 ・障害者団体が意見を言いにくい状況はあるが、改善のためには発信が必要と考えている。 ・補装具に関する市役所対応にも不満があり、意欲のある職員配置を求めている。 ・甲府駅南口ロータリーの構造や多目的トイレの設備にも課題があり、施設整備では当事者の意見や他県の事例を踏まえる必要がある。 ・差別解消法の理念が実生活に十分浸透していないため、障害福祉課が積極的に対応してほしい。 推進員の対応 ・障害者差別解消法の理念が県内に広がるよう、担当職員への指導も含め誠実に対応していく。 ・バス事業者の配慮不足については、関係者が集まる場で改めて共有し、改善を働きかける。 ・人事配置は当課では対応できないが、職員の理解促進に努めるとともに、県民全体への周知・理解の向上にも取り組んでいく。 通し番号34 仕分け番号8 障害種別 肢体 主訴 路線バス利用の車いす利用者について第3者からの相談 ・車いす利用者が路線バスに乗ろうとした際、運転手から「事前に連絡してほしい」と強い口調で注意を受けていた。 ・当該事業者はバリアフリー対応バスが少なく事前連絡が必要だが、利用者はその点を把握していなかったため、相談者が説明したものの、付添人からは反発があった。 ・また、ロータリー整備にあたり、特定の障害者団体の意見のみが反映された結果、使いにくい構造になっていると感じている。 推進員の対応 ・県の対応を求める発言はなく、傾聴して終了した。 通し番号35 仕分け番号9 障害種別 精神 主訴 ドラッグストアの店員の対応について当事者からの相談 ・ドラッグストアでの買い物時にポイントカードをめぐって店側とトラブルになり、不適切な発言を受けた。相談者は精神障害があり、その影響で体調を崩し通院する状況となっている。 ・店舗および本部に慰謝料を求めたが支払いは拒否され、謝罪もない。市役所へ相談しているが、県からも店舗側に対し、本人が辛い思いをしていることだけでも伝えてほしい。 推進員の対応 ・市役所での対応を確認したところ、市担当者が事業者へ電話し、店長に相談内容を伝えたが事実確認は行っていない。その後、相談者へ報告し謝意があったため対応終了とした。 ・県では、店舗へ電話し、店長へ、相談者が受けた対応により体調不良や精神的負担が生じていることを伝え、今後の対応について確認を求めたが、本件は本社対応のため回答は得られなかった。 ・相談者へ、相談内容を店長へ伝えたことを報告すると、更なる指導を希望された。当課での指導の可否は確認が必要であることを説明し、依頼する形での対応は可能とした。なお、相談者は複数機関へ同様の相談をしているが、直接的な指導は受けられていないと話している。 ・再度、店舗へ電話し、同様の事例が生じないよう配慮を依頼したところ、店長は「障害の有無に関わらず適切に対応している」との見解を示した。県からは接遇向上の継続を依頼し、店舗としても丁寧な対応に努めるとの回答を得た。また、本件は本社対応で既に解決済みであり、相談者とも再燃しないことを確認しているとの説明があった。 相談者へ一連の対応を報告し、理解と謝意が得られたため終了とした。 通し番号36 仕分け番号10 障害種別 精神 主訴 生活支援センター(以下センター)の対応について当事者からの相談 ・不安障害で通院中であり、医師から休職を指示されていた。 ・復職にあたり傷病手当金の申請書を提出する必要があるが、記入方法が分からずセンターに同席での記入を依頼したところ断られ、会社に依頼しているとの説明を受けた。しかし、会社に確認するとそのような依頼はされていなかった。 ・この対応に対し会社の上司は不満を示し、センターの変更を勧められた。また、他にもセンター職員に笑われているように感じることがあり、相談者自身も不満を抱いているため、センターを指導してほしい。 推進員の対応 ・相談者へ、センターが同席での記入を断った理由の確認が必要と伝えたが、忙しいからだろうと推測し確認していなかったとのこと。 ・理由確認の重要性から、今からでも問い合わせるよう提案したが、最終的には県からの指導を希望した。 ・県から対応改善を求める場合は、正確な状況把握のため相談者情報を伝えて聞き取りを行う必要があると説明したところ、それならいいと返答あり、対応を終了した。 通し番号38 仕分け番号11 障害種別 肢体 主訴 視覚障害者の同行者の歩きスマホについて当事者からの相談 ・甲府駅で、視覚障害者の同行者が歩きスマホをしていたため、車いす利用の相談者と衝突した。相手から謝罪はなく、落としたスマホの破損について逆に弁償を求められた。 ・歩きスマホの危険性を指摘すると相手は立ち去ったが、その後も同様の行動を続け、危険な場面が見られた。過去にも、自転車による事故でけがをした経験があり、学校へ注意したこともある。 ・このようなマナーや安全に関する問題について、どこに相談すれば改善されるのか。 推進員の対応 ・通行人など個人の問題行動については、悪質・危険な場合は警察への相談を勧めた。 通し番号39 仕分け番号12 障害種別 精神 主訴 地元市役所職員から虐待を受けているとの当事者からの相談 ・アルコール依存症で苦しんでいた父が亡くなった。生前は、医師より精神科受診を勧められていた。地域包括支援センターに相談したが認知症ではないかと取り合ってもらえず、市担当課へ相談しても対応がなかった。 ・その後、人権相談会で市職員の対応は人権侵害の可能性があると言われ、市民の声担当課や市保健師にも相談したが、十分に話を聞いてもらえなかったと感じている。 ・これらの対応を、相談者は親子への虐待にあたるのではないかと考えている。また、市障害福祉課から基幹相談の利用を勧められたが、以前は精神障害者手帳がないため利用できないと言われており、対応の違いに疑問を感じている。 推進員の対応 ・面談の冒頭で、市職員への指導を求める申し出があったが、指導は市内部で行うものであり県では対応できないことを説明した。相談者からは理解が示され、「話を聞いてもらえればよい」との意向があったため、傾聴し終了とした。 通し番号40 仕分け番号13 障害種別 肢体 主訴 障害者差別解消推進員への苦情 ・県障害福祉課の障害者差別解消担当職員の対応について、障害に関する理解が不十分で、説明しても理解されず対応に不満を感じている。また、専門性が不足した職員配置や担当者の頻繁な交代により、同じ説明を繰り返す必要があり、大きなストレスを感じている。 推進員の対応 ・職員の対応により不快な思いをさせたことを謝罪し、今後の相談については、別の推進員を指名することも可能である旨を伝えると理解を示された。 通し番号41 仕分け番号14 障害種別 精神 主訴 銀行の駐車場の利用について当事者からの相談 ・2年前、銀行を利用した際、ATMのある狭い方の駐車場に公用車が移動されており、駐車スペースがほとんど空いていなかった。確認すると、翌日の清掃活動の出発式のために車両を移動していたとのことだったが、実際は車両を使用しない催しであり、移動の必要はないのではないかと伝えても対応は改善されなかった。 ・その後、店舗対応に不満を感じ、お客様相談窓口に謝罪を求めたが、謝罪はなく、逆に強い口調で電話を控えるよう言われるなど威圧的な対応を受けた。さらに、銀行からは「謝罪要求は犯罪となる可能性がある」とする書面が届き、強い精神的負担を感じた。 ・金融庁や銀行協会、市役所にも相談したが対応は得られなかった。県から銀行へ連絡し、対応の改善とその結果の報告をしてほしい。 推進員の対応 ・相談内容を伝え当時の対応の確認は行うが、県から謝罪を求めることはできない旨を説明したところ、トラウマを負っている状況だけでも伝えてほしいとの希望があった。 ・銀行のお客様相談窓口へ聞き取りを行ったところ、狭い方の駐車場は軽自動車専用であり、相談者は普通車のため当初から利用対象外であったとの説明があった。 ・また、当時は障害の申告や合理的配慮の申し出はなく、その後のやり取りの中で精神障害がある旨の申告があったとのこと。 ・さらに、相談者が複数の関係先へ繰り返し電話をしていたため、その行為を控えるよう電話で伝えたものであり、これを相談者は威圧的と受け取った可能性があると説明された。その後も謝罪を求める連絡が続いたため、注意喚起として文書を送付したとのこと。 ・聞き取り内容から、駐車場対応については障害の有無に関わらず一律のルールであり、合理的配慮の申し出も確認できないことから、障害者差別解消法における不当な差別的取扱いや合理的配慮義務違反には該当しないと判断した。なお、当時は事業者の合理的配慮は努力義務であった。また、電話対応に関する問題は合理的配慮とは直接関係しないため、聞き取り結果の報告にとどめることとした。 ・聞き取り内容を相談者へ説明したところ、強い不快感が示された。 通し番号42 仕分け番号15 障害種別 聴覚 主訴 差別的発言を受けている当事者から相談を受けた障害者110番の相談員からの相談 ・R5年から相談を受けている当事者より、市議会議員や市役所職員から、差別的発言を受けたとして相談したいとの連絡があった。過去の対応時に県の推進員が関わっているため、今回も県の相談窓口を案内したいので対応を依頼したい。 推進員の対応 ・障害者差別に関する相談は、原則として各市町村の地域相談員に相談するよう案内した。県の推進員は、地域相談員では対応が難しい案件や広域的な案件に対し助言・支援する立場であるためである。 ・しかし、当事者は地域相談員からも差別的発言を受けており相談できないとして、県での対応を希望しているとのこと。これに対し、来庁相談を拒否することはないが、県は常時対応可能な窓口ではない旨を説明し、電話での対応は可能であると伝えた。 ・また、これまでの経緯把握のため相談記録の共有を依頼した。その中で、R5年の対応では、市役所に対し、筆談対応の表示や手話通訳の充実など、聴覚障害者が利用しやすい環境整備を求める内容であったことを確認した。 ・さらに今回の相談内容を整理すると、いずれも近隣トラブルに伴う個人間の発言に関するものであったため、法務局の人権相談(みんなの人権110番)が適切と判断した。当事者への案内については、相談員から説明が難しいとの申し出があったため、まずは相談員から説明し、不明点があれば県へ問い合わせるよう伝え、了承を得た。 通し番号43 仕分け番号16 障害種別 聴覚 主訴 金銭管理を必要とする障害者の家族からの相談 ・当事者は聴覚障害で身体障害者手帳を所持しているが、自動車を運転して自由に行動している。母親は知的障害の可能性も感じているが、診断は受けていない。 ・一昨年に家出し大阪で生活していた際、B型作業所に通い障害年金等で生活していたが、知人に勧められて複数のクレジットカードを作成し、不正に利用されていた。現在は自宅に戻っているが、返済は家族や本人が行っている一方で、本人に危機意識は見られない。 ・過去に成年後見制度の利用を検討したが、判断能力があるとして対象外とされた。基幹相談支援センターでも本人の意思がなければ支援につなげられないと説明された。親としてはグループホーム利用も検討したが、行動の自由度が高く難しい状況である。 ・どこかこういった相談ができる先を教えてほしい。 推進員の対応 ・クレジットカードの問題については、弁護士への相談が適切と考えられるため、これまで相談した弁護士のほかに、「障害者110番」を通じた弁護士相談の利用も案内した。 ・また、生活の立て直しについても、まずは障害者110番に相談し、適切な支援機関へつないでもらうよう提案し、連絡先を情報提供した。 ・なお、民間の債務整理に関する相談先の紹介を求められたが、特定の事業者の紹介は行っていない旨を説明し、了承を得たうえで、障害者110番へ連絡する意向となった。 通し番号44 仕分け番号17 障害種別 視覚 主訴 医療機関の予約システムについて当事者団体より相談を受けた地域相談員からの相談 ・当事者は、より専門的な医療機関への転院を検討しているが、予約がスマートフォン操作前提で音声読み上げに対応しておらず、視覚障害者には利用が困難である。代替として当日受診は可能だが、同行援護との調整が難しい。 ・当事者は個別の医療機関への改善要望は望んでいないが、当事者団体では、予約システムやマイナンバー認証の問題も含め、医療機関全体への改善を求めるべきとして、行政や自立支援協議会と連携し医師会へ働きかける意向である。 ・この状況を踏まえ、地域相談員として何かする必要があるか確認したい。 推進員の対応 ・医師会への要望提出は協会の判断に委ねられるものであり、現時点で具体的な対応を求められていないため、対応の必要はないと考えられる。今後進展があれば連絡をするよう伝え、対応を終了した。 通し番号45 仕分け番号18 障害種別 発達障害 主訴 障害者就業生活支援センター、以下センターという、の対応について当事者からの相談 ・発達障害があり障害者枠で勤務しているが、病弱な2歳の娘の看病で欠勤が増えている。そのため会社から、いったん退職して子どもが落ち着いてから復職してはどうかと言われた。 ・転職を考えセンターに相談したところ、一般枠での就職を勧められたが、一般枠で探すと今後障害者枠で採用されにくくならないか不安。また、センターの対応にも十分に納得できていない。できるだけ大ごとにせずに対応するにはどうしたらいいだろうか。 推進員の対応 ・本件は差別解消に関する相談ではないので、相談者の状況を踏まえ、障害者110番を案内した。 ・なお、障害者就業・生活支援センターのように原則として障害者のみが利用する施設については、 @不当な差別は、そもそも健常者との比較が生じないため該当しない。 A合理的配慮の対象も、職員対応の不十分さは該当しない。 その他の相談 市町村の地域相談員対応 通し番号46 仕分け番号1 障害種別 肢体 主訴 福祉事業所との調整を単独で行いたい当事者からの相談 ・以前から福祉サービスの利用を検討し、基幹相談支援センターや市役所に相談していた。 ・先日、事業所見学を一人で行った際に同行支援を勧められ、自分の判断力を否定されたと感じてつらくなった。表向きは解決したものの、気持ちが整理できず、自分の気持ちを伝えたいと思った。 ・自身で事業所との調整や見学・体験は可能なため、今後も一人で進めたい。 地域相談員の対応 ・基幹相談支援センター内および市担当課へ、相談者の思いを共有することを伝えた。 ・相談者には主体性を尊重しつつ、見学までは単独でもよいと考えられるが、体験段階では支給決定に関わるため行政との調整が必要となる。そのため、事前に相談しながら支援関係者と一緒に進めていくよう伝えた。 通し番号47 仕分け番号2 障害種別 肢体 主訴 施設入所中の障害者の車いすの対応について支援者からの相談 ・当事者は右手のみで自走可能な車いす利用者で、施設に入所中。新しい車いすは毎日の空気入れが必要だが、施設の機材は重く一人では対応できず、職員にも支援を断られている。自費で使いやすい機材への変更も認められず困っている。 ・相談者は対応に悩み、市の広報で相談先を知り連絡してきた。当初匿名を希望していたが、施設に知られない配慮を条件に、当事者名と施設名の提供があった。 地域相談員の対応 ・対応は相談者の同意を得ながら進め、施設との関係にも配慮することを説明し、当事者と直接話ができる環境の調整を進めることとなった。 ・車いす購入費用の助成制度の確認について、個人情報の提供も了承を得た上で、市へ当事者に適した制度内容を確認後、複数回にわたり報告した。 ・その際、施設に対して話しにくい状況があるか確認したところ、「みんなそう」との回答があった。今後も必要に応じて相談したいとの意向が示されたため、本件は終結とした。 ・なお、当事者および相談者が望んでいないため、施設側への確認は行っていない。