ページID:71358更新日:2016年3月9日

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MKC0019

県指定 無形民俗文化財

下教来石の獅子舞

  • 下教来石の獅子舞と道祖神祭り(しもきょうらいしのししまいとどうそじんまつり)

平成28年2月22日指定

伝承地 北杜市白州町下教来石

保持団体 下教来石獅子舞・道祖神保存会

 

下教来石の獅子舞と道祖神祭りは、長野県境に近い山梨県北杜市下教来石に伝承されている小正月行事である。山梨県内のほとんどの獅子舞と同じ太神楽系(だいかぐらけい)獅子舞(村々の若者たちが小正月などに行ってきた獅子舞)であり、国中(甲府盆地一帯)の獅子舞は、春秋の神社祭礼に行うのでなく、道祖神祭りと結びつき、小正月行事の一環として行うところに特色がある。

下教来石では小正月の早朝から夕方まで獅子舞を行い、夜は道祖神の御神体の石像が三役(区長、副区長、会計)、お祝いごとのあった家等を祝福してまわる。

下教来石の獅子舞には次のような特色がある。第1に韮崎市から北杜市にかけて、神職等が春の神社例大祭に奉納する太々神楽(だいだいかぐら)の伝承数がとくに多い地域であるが、獅子舞の数はきわめて少ない。第2の特色として、他地域の獅子舞は、1年の間に結婚・出産・新築などお祝いごとのあった家だけをまわることが多くなっている中、集落全戸をまわることがあげられる。第3の特色として、天保13年(1842)には行っていたことが確認でき、獅子舞の歴史が明らかなことである。第4の特色として、獅子舞を舞うことができる人が多いことである。

夜の道祖神祭りについては次のような特色がみられる。第1の特色として、いまやきわめて珍しい事例として、道祖神の御神体が家々をまわることである。また、御神体を抱え持つ頭取・副頭取は、人目を避けるように夜道を走って目的の家に着くと、土足のまま家の中に上がり込む。今はほとんど類例がみられない道祖神の「練り込み」(ぶっ込み)の様子を伝えていると思われる。第2に、祭りの形態として道祖神を抱え持つ頭取・副頭取が神社の鳥居を出たところで、道祖神にみせかけた偽物の石を抱え、「おんねり」がはじまり、その熱気に満ちた練りの様子は、あたかも道祖神を運んでいるようにみえる。祭りを阻害する外道(げどう:災いをなすもの)から御神体を守護するための「おんねり」で、古い道祖神祭りの形態を伝えていると思われる。第3の特色は、道祖神祭りの伝承が修験道と関わりを持っていたことで、貴重な事例である。

 

 

 

 

 

 

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