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更新日:2017年3月13日

やまなしを潤す清らかな水

富士山をはじめ、八ヶ岳や南アルプス、奥秩父など雄大な山々に囲まれた山梨県は、「天然の水がめ」と呼ばれるほど豊富な水をたたえています。水道水は地下水=ミネラルウォーター品質で、地域の人たちの日常の飲み水をボトル詰めして販売している市町村があるなど、まさに“天に選ばれし、名水の地”です。

山々が育む山梨の水

山梨県は「名水百選」と「平成の名水百選」に7ヶ所が選出されている名水の産地。その名水は富士山や八ヶ岳、南アルプス、奥秩父などの山々から生み出されています。山々に降った雨や雪解け水が大地にしみ込み、20年やそれ以上とも言われる長い時間をかけて地中でろ過されて綺麗な水になり、地層や岩石から溶け出したミネラル分を豊富に含む地下水となります。それがミネラルウォーターになるのです。

ミネラルウォーターとは?

地下水を取り出してボトリングした水をミネラルウォーターと言いますが、国のガイドラインによると、「ミネラルウォーター類」は4つの分類に分かれます。

  • ナチュラルウォーター
    特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の処理を行わないもの。
  • ナチュラルミネラルウォーター
    ナチュラルウォーターのうち鉱化された地下水(地表から浸透し、地下を移動中又は地下に滞留中に地層中の無機塩類が溶解した地下水)を原水としたもの。
  • ミネラルウォーター
    ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、品質を安定させる目的などのためにミネラル調整などが行われているもの。
  • 飲用水、ボトルドウォーター
    ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター及びミネラルウォーター以外のもの。

山梨の水の特徴

山梨県は日本のミネラルウォーター発祥の地で、現在も全国シェア4割という日本一の生産量を誇ります。アクアソムリエの山中亜紀さんによると、山梨県産のミネラルウォーターは採水地ごとに個性があり、バナジウムを多く含む富士北麓地域産はまろやかさの中にキレがあり、南アルプス山系の花崗岩層を通過する北杜市産は、さまざまなミネラルが程よく含まれていてすっきりとしています。また大菩薩嶺などの山々の清流に恵まれた甲州市産は硬度が低めで、柔らかい味わいが特長です。

 

 

飲料水水質ガイドライン(WHO)による水の硬さの表現と硬度成分の濃度
硬さの表現 硬度成分の濃度 銘柄名(採水地/硬度)
軟水 0~60mg/L 富士ミネラルウォーター(富士吉田市/28)、南アルプスの天然水(北杜市白州町/30)
中程度の硬水 60~120mg/L 龍王源水(甲斐市竜王/70)
硬水 120~180mg/L 中央市のおいしい命水(中央市/130)
非常な硬水 180mg/L以上 エビアン(フランス/304)、コントレックス(フランス/1468)

水と料理の関係

水はカルシウムなどのミネラルが多く溶け込んでいる硬水と、少ない軟水に分けられ、料理との相性もそれぞれ異なります。クセがなくまろやかな軟水は旨味を抽出しやすいので出汁をとったりする和食向きです。また、炊飯や赤ちゃんのミルクを作るのにも適しています。一方、硬水は肉の旨味をふうじこめ、臭みをアクとして抜いてくれるので、カレーやシチューなどコトコト煮込む料理に向いています。料理によって水を上手に使い分けると、毎日の料理がさらにおいしくなります。

山梨の水は軟水が多く和食向きです。山梨の郷土料理のレシピを参考にして山梨の水を堪能してください。