ページID:70271更新日:2015年12月28日

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圃場の土壌分析について

ご質問

はじめて提案させて頂きます。果樹(スモモ中心、桃)農家を始めて7年の者です。
 はじめは近所の方にお聞きしたりして手探りで農作業を行ってきましたが、H22年に果樹園芸会のスモモ栽培基本講座に参加し、果樹試験場の先生に果樹栽培技術および理論を教えていただき、現在JAに果実を出荷できるまでになりました。大変感謝いたします。
 またH25年には、峡東農務事務所の桃栽培基礎講座にも参加させていただき、果樹栽培技術および理論を教えていただきました。
 この2つの講座の中で土づくりの大切さを学びました。峡東農務事務所の講座では実際に分析の実務を体験しました。
 この時に感じたことですが、分析に使用している機器が古く、EC等の測定項目は値が固定で、窒素は果実品質への影響が大きいと教わりましたが分析項目の対象にもなっていません。
 現在の施肥ですが、少ないと生育の低下が起こると教えていただきましたので、だいたいこの位の量でいいのではないかと適当に行っています。その結果施肥量が多すぎて新梢が過繁茂したり着色不良や品質が低下してしまいました。
 ここで提案(お願い)ですが、圃場内の土壌をできるだけ良い状態にし、少しでも多くの果実を収穫したいと思いますので、毎年JAを通じてお願いしている土壌分析に使用する機器を出来るだけ測定項目の多いものにして頂きたいと存じます。
 既に分析機器を更新されている場合はご容赦下さい。

回答

いただいた「圃場の土壌診断について」農政部農業技術課からお答えします。
 果樹栽培を始められてご経験が浅い中、果樹園芸会の講座や農務事務所の講習会に積極的に参加され、出荷されるまでに至ったことにつきまして、そのご努力に敬服いたします。
 さて、土壌分析装置の老朽化につきましては、農務事務所を所管する農業技術課でも承知をしており、機器更新も検討しておりますが、限られた県財政の中で更新が困難な状況をご理解ください。今後とも職員の努力により、正確な土壌分析ができますように努めてまいります。
 また、窒素の分析についてですが、窒素については明確な土壌診断基準がなく、特に果樹では、分析よりも植え付け距離(樹の広がり)や樹勢を見ながらの調節が必要な成分となっております。また、剪定程度などによっても変わってきます。そのため、土壌分析におきましては、分析項目とはしておりません。
 強樹勢の場合、施肥量を減らす、葉色や樹勢の低下が見られたら、速効性による追肥や元肥料の量を増やすなど対応が必要となります。現在、強樹勢のようですので、昨年より施肥量を減らすことや剪定程度を弱くするなどの対応が必要かと思われます。
 なお、スモモの施肥(窒素)につきましては、県の施肥基準では、1~3年生の若木で、窒素成分換算で3kg/10a、4~6年生で8kg/10a、成木で14kg/10aと樹齢に応じて施肥量を多くする基準となっております。参考にしていただければと思います。ただし、窒素を多く含む堆肥(家畜ふん尿を原料にしたものなど)をご利用の場合は、肥料としての窒素の施肥量をさらに控える必要がありますのでご注意ください。
 紹介させていただきました農産物施肥指導基準につきましては、農務事務所に備えてありますので、必要に応じてご相談ください。また、以下の農林水産省のホームページからもご覧いただけます。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/

 今後とも●●様をはじめ、生産者の皆様のお役に立てるよう土壌分析をはじめ、さまざまな指導を行ってまいりたいと考えておりますので、何かございましたら農務事務所(地域普及センター)にご相談ください。

受理日 2015年10月19日
回答日 2015年10月23日

このページに関するお問い合わせ先

山梨県農政部農業技術課 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1616   ファクス番号:055(223)1622

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