○山梨県物流基盤の強化に関する条例

令和六年七月二十二日

山梨県条例第四十二号

山梨県物流基盤の強化に関する条例をここに公布する。

山梨県物流基盤の強化に関する条例

(目的)

第一条 この条例は、本県における物資の流通の基盤(以下「物流基盤」という。)の強化に関し、基本理念を定め、及び県等の責務を明らかにするとともに、物流基盤の強化に関する施策の基本となる事項を定めることにより、本県の県民生活の安定向上及び地域経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(基本理念)

第二条 物流基盤の強化は、物資の円滑な流通が本県の県民生活の安定向上及び地域経済の健全な発展を図るために欠くことのできないものであることに鑑み、将来にわたって、その機能が十分に発揮されることが重要であるという基本的認識の下に行われなければならない。

(県の責務)

第三条 県は、前条に定める基本理念(次条から第六条までにおいて「基本理念」という。)にのっとり、物流基盤の強化に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

2 県は、市町村が物流基盤の強化に関する施策を策定し、及び実施しようとするときは、情報の提供、助言その他の必要な協力を行うものとする。

3 県は、物流基盤の強化に関する施策を実施するに当たっては、物流関連事業者等(物流関連事業者(輸送、保管その他の物資の流通に係る業務を担う事業者をいう。以下この項及び第七条第三号において同じ。)及び当該物流関連事業者が提供するサービスを利用する事業者をいう。第五条において同じ。)及び県民の理解及び協力を得るよう努めるものとする。

(市町村の責務)

第四条 市町村は、基本理念にのっとり、その市町村の区域の実情に応じた物流基盤の強化に関する施策を推進するよう努めるものとする。

(物流関連事業者等の責務)

第五条 物流関連事業者等は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たり、物流基盤の強化に関し必要な措置を講ずるよう努めるとともに、県が実施する物流基盤の強化に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(県民の理解と協力)

第六条 県民は、基本理念にのっとり、物流基盤の強化の重要性について理解を深めるとともに、県が実施する物流基盤の強化に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(基本的施策)

第七条 県は、物流基盤の強化を図るため、次に掲げる施策を講ずるものとする。

 再配達(荷受人の不在その他の事由により配達することができなかった物品を再度配達することをいう。)の削減を図るための施策

 貨物自動車運送事業(貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)第二条第一項に規定する貨物自動車運送事業をいう。以下この号において同じ。)を営む者が実施する人材の確保及び貨物自動車運送事業に従事する者の労働環境の改善を支援するための施策

 県内に営業所又は事務所を有する物流関連事業者が提供するサービスの利用を促進するための施策

 前各号に掲げるもののほか、物流基盤の強化に関する必要な施策

(推進体制の整備)

第八条 県は、物流基盤の強化に関する施策を推進するために必要な体制を整備するよう努めるものとする。

(調査研究)

第九条 県は、物流基盤の強化に関する施策を効果的に実施するため、物流基盤の強化に関する情報の収集、分析等の必要な調査研究を行うよう努めるものとする。

(財政上の措置)

第十条 県は、物流基盤の強化に関する施策を推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

この条例は、公布の日から施行する。

山梨県物流基盤の強化に関する条例

令和6年7月22日 条例第42号

(令和6年7月22日施行)