○山梨県移動等円滑化のために必要な道路の構造及び特定公園施設の設置に関する基準を定める条例

平成二十四年十二月二十七日

山梨県条例第七十八号

山梨県移動等円滑化のために必要な道路の構造及び特定公園施設の設置に関する基準を定める条例をここに公布する。

山梨県移動等円滑化のために必要な道路の構造及び特定公園施設の設置に関する基準を定める条例

目次

第一章 総則(第一条)

第二章 移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準

第一節 総則(第二条)

第二節 歩道等(第三条―第十一条)

第三節 立体横断施設(第十二条―第十七条)

第四節 乗合自動車停留所(第十八条・第十九条)

第五節 路面電車停留場等(第二十条―第二十二条)

第六節 自動車駐車場(第二十三条―第三十三条)

第七節 案内標識等(第三十四条―第三十八条)

第三章 移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準(第三十九条―第五十条)

附則

第一章 総則

(趣旨)

第一条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成十八年法律第九十一号)第十条第一項及び第十三条第一項の規定に基づき、移動等円滑化のために必要な道路の構造及び特定公園施設の設置に関する基準を定めるものとする。

第二章 移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準

第一節 総則

(定義)

第二条 この章における用語の意義は、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第二条(第四号、第四号の二、第五号及び第十三号に限る。)及び道路構造令(昭和四十五年政令第三百二十号)第二条に定めるもののほか、次に定めるところによる。

 有効幅員 歩道、自転車歩行者道、立体横断施設(横断歩道橋、地下横断歩道その他の歩行者が道路等を横断するための立体的な施設をいう。以下この章において同じ。)に設ける傾斜路、通路若しくは階段、路面電車停留場の乗降場又は自動車駐車場の通路の幅員から、縁石、手すり、路上施設若しくは歩行者の安全かつ円滑な通行を妨げるおそれがある工作物、物件若しくは施設を設置するために必要な幅員又は除雪のために必要な幅員を除いた幅員をいう。

 車両乗入れ部 車両の沿道への出入りの用に供される歩道又は自転車歩行者道の部分をいう。

 視覚障害者誘導用ブロック 視覚障害者に対する誘導又は段差の存在等の警告若しくは注意喚起を行うために路面に敷設されるブロックをいう。

第二節 歩道等

(歩道等)

第三条 道路(自転車歩行者道を設ける道路を除く。)には、歩道を設けるものとする。

2 横断歩道又は自転車横断帯のない交差点には、その交差する他の道路の幅員、交通の状況等を勘案しつつ、できる限り、歩道又は自転車歩行者道(以下この章及び附則第四項において「歩道等」という。)を設けるよう努めるものとする。

(有効幅員)

第四条 歩道の有効幅員は、山梨県県道の構造基準等を定める条例(平成二十四年山梨県条例第七十七号)第十二条第三項に規定する幅員の値以上とするものとする。

2 自転車歩行者道の有効幅員は、山梨県県道の構造基準等を定める条例第十一条第二項に規定する幅員の値以上とするものとする。

3 歩道等の有効幅員は、当該歩道等の高齢者、障害者等の交通の状況を考慮して定めるものとする。

(舗装)

第五条 歩道等の舗装は、雨水を地下に円滑に浸透させることができる構造とするものとする。ただし、道路の構造、気象状況その他の特別の状況によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 歩道等の舗装は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとするものとする。

(勾配)

第六条 歩道等の縦断勾配は、五パーセント以下とするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、八パーセント以下とすることができる。

2 歩道等(車両乗入れ部を除く。)の横断勾配は、一パーセント以下とするものとする。ただし、前条第一項ただし書に規定する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、二パーセント以下とすることができる。

(歩道等と車道等の分離)

第七条 歩道等には、車道若しくは車道に接続する路肩がある場合の当該路肩(以下この章において「車道等」という。)又は自転車道に接続して縁石線を設けるものとする。

2 歩道等(車両乗入れ部及び横断歩道に接続する部分を除く。)に設ける縁石の車道等に対する高さは、十五センチメートル以上とし、当該歩道等の構造、交通の状況、沿道の土地利用の状況等を考慮して定めるものとする。

3 歩行者の安全かつ円滑な通行を確保するため必要がある場合においては、歩道等と車道等の間に植樹帯を設け、又は歩道等の車道等側に並木若しくは柵を設けるものとする。

(高さ)

第八条 歩道等(縁石を除く。)の車道等に対する高さは、五センチメートルを標準とするものとする。ただし、横断歩道に接続する歩道等の部分にあっては、この限りでない。

2 前項の高さは、乗合自動車停留所及び車両乗入れ部の設置の状況等を考慮して定めるものとする。

(横断歩道等に接続する歩道等の部分)

第九条 横断歩道等に接続する歩道等の部分の縁端は、車道等の部分より高くするものとし、その段差は、二センチメートルを標準とするものとする。ただし、横断歩道等又はこれらに接続する歩道等の部分に、視覚障害者が歩道等と横断歩道等とを区別することができるようにするための設備を設けるときは、その段差を縮小することができる。

2 前項の段差に接続する歩道等の部分は、車椅子を使用している者(以下「車椅子使用者」という。)が円滑に転回できる構造とするものとする。

(車両乗入れ部)

第十条 第四条の規定にかかわらず、車両乗入れ部のうち第六条第二項の規定による基準を満たす部分の有効幅員は、二メートル以上とするものとする。

2 車両乗入れ部の縁端は、車道等の部分より高くするものとし、その段差は、二センチメートルを標準とするものとする。ただし、歩道等に視覚障害者誘導用ブロックを敷設するときは、その段差を縮小することができる。

(横断歩道が分離帯を横切る部分)

第十一条 横断歩道が分離帯(道路構造令第六条第七項に規定する分離帯をいう。以下この条において同じ。)を横切る部分は、段差のない構造とするものとする。ただし、歩行者及び自転車利用者の横断の安全を確保するため必要があると認めるときは、当該横切る部分における分離帯の縁端は、車道の部分より高くし、その段差は、二センチメートルを標準とする。

第三節 立体横断施設

(立体横断施設)

第十二条 道路には、移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、高齢者、障害者等の円滑な移動に適した構造を有する立体横断施設(以下この節及び附則第四項において「移動等円滑化された立体横断施設」という。)を設けるものとする。

2 移動等円滑化された立体横断施設には、エレベーターを設けるものとする。ただし、昇降の高さが低い場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、エレベーターに代えて、傾斜路を設けることができる。

3 前項に規定するもののほか、移動等円滑化された立体横断施設には、高齢者、障害者等の交通の状況により必要がある場合においては、エスカレーターを設けるものとする。

(エレベーター)

第十三条 移動等円滑化された立体横断施設に設けるエレベーターは、次に定める構造とするものとする。

 籠の内のり幅は一・五メートル以上とし、内法奥行きは一・五メートル以上とすること。

 前号の規定にかかわらず、籠の出入口が複数あるエレベーターであって、車椅子使用者が円滑に乗降できる構造のもの(開閉する籠の出入口を音声により知らせる装置が設けられているものに限る。)にあっては、内法幅は一・四メートル以上とし、内法奥行きは一・三五メートル以上とすること。

 籠及び昇降路の出入口の有効幅は、第一号の規定による基準に適合するエレベーターにあっては九十センチメートル以上とし、前号の規定による基準に適合するエレベーターにあっては八十センチメートル以上とすること。

 籠内に、車椅子使用者が乗降する際に籠及び昇降路の出入口を確認するための鏡を設けること。ただし、第二号の規定による基準に適合するエレベーターにあっては、この限りでない。

 籠及び昇降路の出入口の戸にガラスその他これに類するものがはめ込まれていることにより、籠外から籠内が視覚的に確認できる構造とすること。

 籠内に手すりを設けること。

 籠及び昇降路の出入口の戸の開扉時間を延長する機能を設けること。

 籠内に、籠が停止する予定の階及び籠の現在位置を表示する装置を設けること。

 籠内に、籠が到着する階並びに籠及び昇降路の出入口の戸の閉鎖を音声により知らせる装置を設けること。

 籠内及び乗降口には、車椅子使用者が円滑に操作できる位置に操作盤を設けること。

十一 籠内に設ける操作盤及び乗降口に設ける操作盤のうち視覚障害者が利用する操作盤は、点字を貼り付けること等により視覚障害者が容易に操作できる構造とすること。

十二 乗降口に接続する歩道等又は通路の部分の有効幅は一・五メートル以上とし、有効奥行きは一・五メートル以上とすること。

十三 停止する階が三以上であるエレベーターの乗降口には、到着する籠の昇降方向を音声により知らせる装置を設けること。ただし、籠内に籠及び昇降路の出入口の戸が開いた時に籠の昇降方向を音声により知らせる装置が設けられている場合においては、この限りでない。

(傾斜路)

第十四条 移動等円滑化された立体横断施設に設ける傾斜路(その踊場を含む。以下同じ。)は、次に定める構造とするものとする。

 有効幅員は、二メートル以上とすること。ただし、設置場所の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、一メートル以上とすることができる。

 縦断勾配は、五パーセント以下とすること。ただし、設置場所の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、八パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、設けないこと。

 二段式の手すりを両側に設けること。

 手すり端部の付近には、傾斜路の通ずる場所を示す点字を貼り付けること。

 路面は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとすること。

 傾斜路の勾配部分は、その接続する歩道等又は通路の部分との色の輝度比が大きいこと等により当該勾配部分を容易に識別できるものとすること。

 傾斜路の両側には、立上り部及び柵その他これに類する工作物を設けること。ただし、側面が壁面である場合においては、この限りでない。

 傾斜路の下面と歩道等の路面との間が二・五メートル以下の歩道等の部分への進入を防ぐため必要がある場合においては、柵その他これに類する工作物を設けること。

 高さが七十五センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ七十五センチメートル以内ごとに踏み幅一・五メートル以上の踊場を設けること。

(エスカレーター)

第十五条 移動等円滑化された立体横断施設に設けるエスカレーターは、次に定める構造とするものとする。

 上り専用のものと下り専用のものをそれぞれ設置すること。

 踏段の表面及びくし板は、滑りにくい仕上げとすること。

 昇降口において、三枚以上の踏段が同一平面上にある構造とすること。

 踏段の端部とその周囲の部分との色の輝度比が大きいこと等により踏段相互の境界を容易に識別できるものとすること。

 くし板の端部と踏段の色の輝度比が大きいこと等によりくし板と踏段との境界を容易に識別できるものとすること。

 エスカレーターの上端及び下端に近接する歩道等及び通路の路面において、エスカレーターへの進入の可否を示すこと。

 踏段の有効幅は、一メートル以上とすること。ただし、歩行者の交通量が少ない場合においては、六十センチメートル以上とすることができる。

(通路)

第十六条 移動等円滑化された立体横断施設に設ける通路は、次に定める構造とするものとする。

 有効幅員は、二メートル以上とし、当該通路の高齢者、障害者等の交通の状況を考慮して定めること。

 縦断勾配及び横断勾配は、設けないこと。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合又は路面の排水のために必要な場合においては、この限りでない。

 二段式の手すりを両側に設けること。

 手すりの端部の付近には、通路の通ずる場所を示す点字を貼り付けること。

 路面は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとすること。

 通路の両側には、立上り部及び柵その他これに類する工作物を設けること。ただし、側面が壁面である場合においては、この限りでない。

(階段)

第十七条 移動等円滑化された立体横断施設に設ける階段(その踊場を含む。以下同じ。)は、次に定める構造とするものとする。

 有効幅員は、一・五メートル以上とすること。

 二段式の手すりを両側に設けること。

 手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字を貼り付けること。

 回り段としないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

 踏面は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとすること。

 踏面の端部とその周囲の部分との色の輝度比が大きいこと等により段を容易に識別できるものとすること。

 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものを設けない構造とすること。

 階段の両側には、立上り部及び柵その他これに類する工作物を設けること。ただし、側面が壁面である場合においては、この限りでない。

 階段の下面と歩道等の路面との間が二・五メートル以下の歩道等の部分への進入を防ぐため必要がある場合においては、柵その他これに類する工作物を設けること。

 階段の高さが三メートルを超える場合においては、その途中に踊場を設けること。

十一 踊場の踏み幅は、直階段の場合にあっては一・二メートル以上とし、その他の場合にあっては当該階段の幅員の値以上とすること。

第四節 乗合自動車停留所

(高さ)

第十八条 乗合自動車停留所を設ける歩道等の部分の車道等に対する高さは、十五センチメートルを標準とするものとする。

(ベンチ及び上屋)

第十九条 乗合自動車停留所には、ベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、それらの機能を代替する施設が既に存する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

第五節 路面電車停留場等

(乗降場)

第二十条 路面電車停留場の乗降場は、次に定める構造とするものとする。

 有効幅員は、乗降場の両側を使用するものにあっては二メートル以上とし、片側を使用するものにあっては一・五メートル以上とすること。

 乗降場と路面電車の車両の旅客用乗降口の床面とは、できる限り平らとすること。

 乗降場の縁端と路面電車の車両の旅客用乗降口の床面の縁端との間隔は、路面電車の車両の走行に支障を及ぼすおそれのない範囲において、できる限り小さくすること。

 横断勾配は、一パーセントを標準とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

 路面は、平たんで、滑りにくい仕上げとすること。

 乗降場は、縁石線により区画するものとし、その車道側に柵を設けること。

 乗降場には、ベンチ及びその上屋を設けること。ただし、設置場所の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

(傾斜路の勾配)

第二十一条 路面電車停留場の乗降場と車道等との高低差がある場合においては、傾斜路を設けるものとし、その勾配は、次に定めるところによるものとする。

 縦断勾配は、五パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、八パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、設けないこと。

(歩行者の横断の用に供する軌道の部分)

第二十二条 歩行者の横断の用に供する軌道の部分においては、軌条面と道路面との高低差は、できる限り小さくするものとする。

第六節 自動車駐車場

(障害者用駐車施設)

第二十三条 自動車駐車場には、障害者が円滑に利用できる駐車の用に供する部分(以下この節において「障害者用駐車施設」という。)を設けるものとする。

2 障害者用駐車施設の数は、自動車駐車場の全駐車台数が二百以下の場合にあっては当該駐車台数に五十分の一を乗じて得た数以上とし、全駐車台数が二百を超える場合にあっては当該駐車台数に百分の一を乗じて得た数に二を加えた数以上とするものとする。

3 障害者用駐車施設は、次に定める構造とするものとする。

 当該障害者用駐車施設へ通ずる歩行者の出入口からの距離ができるだけ短くなる位置に設けること。

 有効幅は、三・五メートル以上とすること。

 表示板の設置その他の見やすい方法により障害者用である旨を表示すること。

(障害者用停車施設)

第二十四条 自動車駐車場の自動車の出入口又は障害者用駐車施設を設ける階には、障害者が円滑に利用できる停車の用に供する部分(次項及び第三十条において「障害者用停車施設」という。)を設けるものとする。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 障害者用停車施設は、次に定める構造とするものとする。

 当該障害者用停車施設へ通ずる歩行者の出入口からの距離ができるだけ短くなる位置に設けること。

 車両への乗降の用に供する部分の有効幅は一・五メートル以上とし、有効奥行きは一・五メートル以上とする等、障害者が安全かつ円滑に乗降できる構造とすること。

 表示板の設置その他の見やすい方法により障害者用である旨を表示すること。

(出入口)

第二十五条 自動車駐車場の歩行者の出入口は、次に定める構造とするものとする。ただし、当該出入口に近接した位置に設けられる歩行者の出入口については、この限りでない。

 有効幅は、九十センチメートル以上とすること。ただし、当該自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口のうち一以上の出入口の有効幅は、一・二メートル以上とする。

 戸を設ける場合は、当該戸は、有効幅を一・二メートル以上とする当該自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口のうち、一以上の出入口にあっては自動的に開閉する構造とし、その他の出入口にあっては車椅子使用者が円滑に開閉して通過できる構造とすること。

 車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。

(通路)

第二十六条 障害者用駐車施設へ通ずる歩行者の出入口から当該障害者用駐車施設に至る通路のうち一以上の通路は、次に定める構造とするものとする。

 有効幅員は、二メートル以上とすること。

 車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。

 路面は、平たんで、かつ、滑りにくい仕上げとすること。

(エレベーター)

第二十七条 自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口がない階(障害者用駐車施設が設けられている階に限る。)を有する自動車駐車場には、当該階に停止するエレベーターを設けるものとする。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合においては、エレベーターに代えて、傾斜路を設けることができる。

2 前項のエレベーターのうち一以上のエレベーターは、前条に規定する出入口に近接して設けるものとする。

3 第十三条第一号から第四号までの規定は、第一項のエレベーター(前項のエレベーターを除く。)について準用する。

4 第十三条の規定は、第二項のエレベーターについて準用する。

(傾斜路)

第二十八条 第十四条の規定は、前条第一項の傾斜路について準用する。

(階段)

第二十九条 第十七条の規定は、自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口がない階に通ずる階段の構造について準用する。

(屋根)

第三十条 屋外に設けられる自動車駐車場の障害者用駐車施設、障害者用停車施設及び第二十六条に規定する通路には、屋根を設けるものとする。

(便所)

第三十一条 障害者用駐車施設を設ける階に便所を設ける場合は、当該便所は、次に定める構造とするものとする。

 便所の出入口付近に、男子用及び女子用の区別(当該区別がある場合に限る。)並びに便所の構造を視覚障害者に示すための点字による案内板その他の設備を設けること。

 床の表面は、滑りにくい仕上げとすること。

 男子用小便器を設ける場合においては、一以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが三十五センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器を設けること。

 前号の規定により設けられる小便器には、手すりを設けること。

2 障害者用駐車施設を設ける階に便所を設ける場合は、そのうち一以上の便所は、次に掲げる基準のいずれかに適合するものとする。

 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていること。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所であること。

第三十二条 前条第二項第一号の便房を設ける便所は、次に定める構造とするものとする。

 第二十六条に規定する通路と便所との間の経路における通路のうち一以上の通路は、同条各号に定める構造とすること。

 出入口の有効幅は、八十センチメートル以上とすること。

 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を設ける場合においては、この限りでない。

 出入口には、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する案内標識を設けること。

 出入口に戸を設ける場合においては、当該戸は、次に定める構造とすること。

 有効幅は、八十センチメートル以上とすること。

 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さを確保すること。

2 前条第二項第一号の便房は、次に定める構造とするものとする。

 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。

 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有するものであることを表示する案内標識を設けること。

 腰掛便座及び手すりを設けること。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を設けること。

3 第一項第二号第五号及び第六号の規定は、前項の便房について準用する。

第三十三条 前条第一項第一号から第三号まで、第五号及び第六号並びに第二項第二号から第四号までの規定は、第三十一条第二項第二号の便所について準用する。この場合において、前条第二項第二号中「当該便房」とあるのは、「当該便所」と読み替えるものとする。

第七節 案内標識等

(案内標識)

第三十四条 交差点、駅前広場その他の移動の方向を示す必要がある箇所には、高齢者、障害者等が見やすい位置に、高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用すると認められる官公庁施設、福祉施設その他の施設及びエレベーターその他の移動等円滑化のために必要な施設の案内標識を設けるものとする。

2 前項の案内標識には、点字、音声その他の方法により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。

(視覚障害者誘導用ブロック)

第三十五条 歩道等、立体横断施設の通路、乗合自動車停留所、路面電車停留場の乗降場及び自動車駐車場の通路には、視覚障害者の移動上の利便性及び安全性の向上のために必要であると認められる箇所に、視覚障害者誘導用ブロックを敷設するものとする。

2 視覚障害者誘導用ブロックの色は、黄色その他の周囲の路面との輝度比が大きいこと等により当該ブロック部分を容易に識別できる色とするものとする。

3 視覚障害者誘導用ブロックには、視覚障害者の移動上の利便性及び安全性の向上のために必要であると認められる箇所に、音声により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。

(休憩施設)

第三十六条 歩道等には、適当な間隔でベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、これらの機能を代替するための施設が既に存する場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

(照明施設)

第三十七条 歩道等及び立体横断施設には、照明施設を連続して設けるものとする。ただし、夜間における当該歩道等及び立体横断施設の路面の照度が十分に確保される場合においては、この限りでない。

2 乗合自動車停留所、路面電車停留場及び自動車駐車場には、移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、照明施設を設けるものとする。ただし、夜間における当該乗合自動車停留所、路面電車停留場及び自動車駐車場の路面の照度が十分に確保される場合においては、この限りでない。

(防雪施設)

第三十八条 歩道等及び立体横断施設には、積雪又は凍結により、高齢者、障害者等の安全かつ円滑な通行に著しく支障を及ぼすおそれのある箇所に、融雪施設、流雪溝又は雪覆工を設けるものとする。

第三章 移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準

(一時使用目的の特定公園施設)

第三十九条 災害等のため一時使用する特定公園施設の設置については、この章の規定によらないことができる。

(園路及び広場)

第四十条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(平成十八年政令第三百七十九号。第六号において「政令」という。)第三条第一号に規定する園路及び広場を設ける場合は、そのうち一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、百二十センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、九十センチメートル以上とすることができる。

 車止めを設ける場合は、当該車止めの相互間の間隔のうち一以上は、九十センチメートル以上とすること。

 出入口からの水平距離が百五十センチメートル以上の水平面を確保すること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 通路は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、百八十センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車椅子の転回に支障のないものとし、かつ、五十メートル以内ごとに車椅子が転回することができる広さの場所を設けた上で、幅を百三十五センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 縦断勾配は、五パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、八パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、一パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、二パーセント以下とすることができる。

 路面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 通路を横断して排水溝を設ける場合にあっては、当該排水溝の蓋は、つえ又は車椅子を使用する者の通行に支障を及ぼさない構造のものとすること。

 階段は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 手すりが両側に設けられていること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字を貼り付けること。

 回り段がないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 踏面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものが設けられていない構造のものであること。

 階段の両側には、立上り部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

 階段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。ただし、地形の状況その他の特別の理由により傾斜路を設けることが困難である場合は、エレベーター、エスカレーターその他の昇降機であって高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものをもってこれに代えることができる。

 傾斜路(階段若しくは段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、百三十五センチメートル以上(出入口にあっては、百二十センチメートル以上)とすること。ただし、階段又は段に併設する場合は、出入口に限り、九十センチメートル以上とすることができる。

 縦断勾配は、八パーセント以下とすること。

 横断勾配は、設けないこと。

 路面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 高さが七十五センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ七十五センチメートル以内ごとに踏幅百五十センチメートル以上の踊場が設けられていること。

 手すりが両側に設けられていること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。

 傾斜路の両側には、立上り部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。

 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、視覚障害者誘導用ブロック(政令第十一条第二号に規定する点状ブロック等及び政令第二十一条第二項第一号に規定する線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したものをいう。第四十三条第一項第二号チにおいて同じ。)その他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備が設けられていること。

 次条から第四十八条までの規定により設けられた特定公園施設のうちそれぞれ一以上及び高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則(平成十八年国土交通省令第百十号)第二条第二項の主要な公園施設に接続していること。

(屋根付広場)

第四十一条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する屋根付広場を設ける場合は、そのうち一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、百二十センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、九十センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 の傾斜路は、前条第五号の基準に適合するものであること。

 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

(休憩所及び管理事務所)

第四十二条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する休憩所を設ける場合は、そのうち一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、百二十センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、九十センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 の傾斜路は、第四十条第五号の基準に適合するものであること。

 戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。

(1) 幅は、九十センチメートル以上とすること。

(2) 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。

 カウンターを設ける場合は、そのうち一以上は、車椅子使用者の円滑な利用に適した構造のものであること。ただし、常時、勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は、この限りでない。

 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち一以上は、第四十五条第二項第四十六条及び第四十七条の基準に適合するものであること。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する管理事務所について準用する。この場合において、同項中「休憩所を設ける場合は、そのうち一以上は」とあるのは、「管理事務所は」と読み替えるものとする。

(野外劇場及び野外音楽堂)

第四十三条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外劇場は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 出入口は、第四十一条第一号の基準に適合するものであること。

 出入口と次号の車椅子使用者用観覧スペース及び第四号の便所との間の経路を構成する通路は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、百二十センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車椅子の転回に支障のないものとした上で、幅を九十センチメートル以上とすることができる。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 の傾斜路は、第四十条第五号の基準に適合するものであること。

 縦断勾配は、五パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、八パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は、一パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、二パーセント以下とすることができる。

 路面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、柵、視覚障害者誘導用ブロックその他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備が設けられていること。

 当該野外劇場の収容定員が二百以下の場合は当該収容定員に五十分の一を乗じて得た数以上、収容定員が二百を超える場合は当該収容定員に百分の一を乗じて得た数に二を加えた数以上の車椅子使用者が円滑に利用することができる観覧スペース(次項において「車椅子使用者用観覧スペース」という。)を設けること。

 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち一以上は、第四十五条第二項第四十六条及び第四十七条の基準に適合するものであること。

2 車椅子使用者用観覧スペースは、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 幅は九十センチメートル以上であり、奥行きは百二十センチメートル以上であること。

 車椅子使用者が利用する際に支障となる段がないこと。

 車椅子使用者が転落するおそれのある場所には、柵その他の車椅子使用者の転落を防止するための設備が設けられていること。

3 前二項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する野外音楽堂について準用する。

(駐車場)

第四十四条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する駐車場を設ける場合は、そのうち一以上に、当該駐車場の全駐車台数が二百以下の場合は当該駐車台数に五十分の一を乗じて得た数以上、全駐車台数が二百を超える場合は当該駐車台数に百分の一を乗じて得た数に二を加えた数以上の車椅子使用者が円滑に利用することができる駐車施設(次項において「車椅子使用者用駐車施設」という。)を設けなければならない。ただし、専ら大型自動二輪車及び普通自動二輪車(いずれも側車付きのものを除く。)の駐車のための駐車場については、この限りでない。

2 車椅子使用者用駐車施設は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 幅は、三百五十センチメートル以上とすること。

 車椅子使用者用駐車施設又はその付近に、車椅子使用者用駐車施設の表示をすること。

 車椅子使用者の円滑な移動に適した位置に設けること。

(便所)

第四十五条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。

 男子用小便器を設ける場合は、一以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが三十五センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器が設けられていること。

 前号の規定により設けられる小便器には、手すりが設けられていること。

2 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち一以上は、前項に掲げる基準のほか、次に掲げる基準のいずれかに適合するものでなければならない。

 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていること。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所であること。

(便房)

第四十六条 前条第二項第一号の便房が設けられた便所は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は、八十センチメートル以上とすること。

 に掲げる場合を除き、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。

 の傾斜路は、第四十条第五号の基準に適合するものであること。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する標識が設けられていること。

 戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。

(1) 幅は、八十センチメートル以上とすること。

(2) 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。

 車椅子使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

2 前条第二項第一号の便房は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 出入口には、車椅子使用者が通過する際に支障となる段がないこと。

 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであることを表示する標識が設けられていること。

 腰掛便座及び手すりが設けられていること。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具が設けられていること。

3 第一項第一号イ及び並びに第二号の規定は、前項の便房について準用する。

(高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所)

第四十七条 前条第一項第一号イからまで及び並びに第二号並びに第二項第二号から第四号までの規定は、第四十五条第二項第二号の便所について準用する。この場合において、前条第二項第二号中「当該便房」とあるのは、「当該便所」と読み替えるものとする。

(水飲場及び手洗場)

第四十八条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する水飲場を設ける場合は、そのうち一以上は、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものでなければならない。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する手洗場について準用する。

(掲示板及び標識)

第四十九条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する掲示板は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであること。

 当該掲示板に表示された内容が容易に識別できるものであること。

2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する標識について準用する。

(掲示板及び標識の設置位置)

第五十条 第四十条から前条までの規定により設けられた特定公園施設の配置を表示した標識を設ける場合は、そのうち一以上は、第四十条の規定により設けられた園路及び広場の出入口の付近に設けなければならない。

(施行期日)

1 この条例は、平成二十五年四月一日から施行する。

(経過措置)

2 第三条第一項の規定により歩道を設けるものとされる道路の区間のうち、一体的に移動等円滑化を図ることが特に必要な道路の区間について、市街化の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、同項の規定にかかわらず、当分の間、歩道に代えて、車道及びこれに接続する路肩の路面における凸部、車道における狭さく部又は屈曲部その他の自動車を減速させて歩行者又は自転車の安全な通行を確保するための道路の部分を設けることができる。

3 第三条第一項の規定により歩道を設けるものとされる道路の区間のうち、一体的に移動等円滑化を図ることが特に必要な道路の区間について、市街化の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、第四条の規定にかかわらず、当分の間、当該区間における歩道の有効幅員(第二条第一号の有効幅員をいう。次項において同じ。)を一・五メートルまで縮小することができる。

4 移動等円滑化された立体横断施設に設けられるエレベーター又はエスカレーターが存する道路の区間について、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、第四条の規定にかかわらず、当分の間、当該区間における歩道等の有効幅員を一メートルまで縮小することができる。

5 地形の状況その他の特別の理由により第八条の規定による基準をそのまま適用することが適当でないと認められるときは、当分の間、同条に規定する基準によらないことができる。

6 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、第十条第一項の規定の適用については、当分の間、同項中「二メートル」とあるのは、「一メートル」とする。

山梨県移動等円滑化のために必要な道路の構造及び特定公園施設の設置に関する基準を定める条例

平成24年12月27日 条例第78号

(平成25年4月1日施行)

体系情報
第10編 木/第3章
沿革情報
平成24年12月27日 条例第78号